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受け継いでいくべき言葉を残したスティーブ・ジョブズ

“過去ばかり振り向いていたらのではダメだ。
自分がこれまで何をして、
これまでに誰だったのかを受け止めた上で、
それを捨てればいい”


彼の言う過去とは自分の過去の事を言っている。

そして、過去の汚点や、間違いを認めた上で、
後悔の念は持ちつつも、それは捨てなければ
前進の妨げになると彼は言っている。

このような言葉を残しているのは、
彼自身の体験からであり、
自分自身に言い聞かせるような感情を受ける。

過去は過去だ。それを消すことは誰にも出来ない。

だから彼は、自分という人間は
どんなに駄目な人間だったかを受け止めた上で、
それを捨てればいいと言っている。

後悔とは別に、どうにもならない過去は過去であり、
その当時の自分を見つめ直した上で、
前進をしろと促している。

まだまだ死ぬには早過ぎた彼ではあるが、
技術の進歩は目覚ましく成長を遂げるのを
見ていると、信長や謙信も言っていたように
人間とは実に小さく儚い存在でしかないと
思わざるを得ない。

人間は自分を知れば知るほど、己の叡智えいち
疑念を抱くようになる。

本来ならば、自分がどういう人間かを自分で知る事は
非常に難しいことであるが、何かをきっかけに自分の
一部を知る事はある。

例えそれが一部であっても、自分の中の一部である事から
自分が自信を持っていた事に関して疑って見てしまうよう
になることが、希ではあるが確かに起こることがある。

それは頭の良し悪しは無関係で、自分を知る何かが
関係してくる。

まるでそうだと知っていたかのような感覚に囚われて
しまい、ずっと昔に置き忘れたもののように、
懐かしさも感じる。

知っていたはずなのにと、見落としてしまっていた
ようなもののように、理由は分からないが、その思いが
身体の隅々にまで浸食してきて、それほど思い悩む
事では無いのに、自らに対して苦悩する。

“過去ばかり振り向いていたらのではダメだ。
自分がこれまで何をして、
これまでに誰だったのかを受け止めた上で、
それを捨てればいい”

彼の言葉はこのような場合の事も語っている。

そう、過去は過去でしかない。それが変わることは
絶対にない以上、自分自身の過ちを知った上で、
割り切るしかない。

そうしていかなければ、自分を見失う事になる
ばかりか、未来までも過去のように捨てるしか道が
無くなってしまうからだ。

これは孫子の兵法の”己を知り”とは全く別物で、
もっと感情的なものをスティーブは言っている。

我々には現在以降の未来しか道はない。
不変的な過去の事にこだわりすぎていたら
何も出来なくなる。

私たちの未来は私たちの手の中にある。
しっかりと自分の過ちを把握したら、
その手の中にある後悔の心のメモは捨てて、
未来に向けて歩くしかない。

そうするしかないのだ。
そしていつの日か、その捨て去った過ちに
出くわしたら、その時は自分に出来る限りの
清算をするのが正しい道だと言えるだろう。


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