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【今日は乗り鉄として】北陸新幹線の全線開通に向けて

どうも。関西エリアのカフェを巡ってスイーツを満喫すること、ローカル鉄道を使って風任せに旅をすること、そして、時折サッカーやプロ野球を現地で観戦することを趣味としている私です。

今回は、鉄道関係で今一番気になっている北陸新幹線の全線開通問題について、思うところを書いてみたいと思います。
本来であれば、この3月に金沢ー敦賀間が延伸開業される予定でしたが、来年3月まで1年間延期となりました。
まあ、延期されたことで、「18きっぷ」で北陸を訪れ、ハントンライスやソースカツ丼などの北陸B級グルメを堪能できるチャンスは残ったのですが(笑)、敦賀延伸後には今まで以上の難題が山積しているようですね。

①全線開通が怪しい?

敦賀延伸後ですが、運営する「青のJR」によると、2046年を目途に「小浜-京都ルート」で新大阪まで開通予定とされています。
ですが、京都エリアでの環境アセスメントが進まないことかは、この春の着工が見送られたことを受けて、石川県の自民党のお偉いさんが「米原ルートの可能性をもう一度議論すべきではないか」と発言するやら、それに対して福井県を中心に火消しに走るやら、と私の生きているうちに、新大阪から北陸新幹線に本当に乗車できるのか、雲行きが怪しくなってきているようです。

②敦賀乗り換えの長期化の影響は?

誰がどう考えても建設費が一番安く済むのは「米原ルート」なのですが(それでも5,000億円!)、
「青のJR」が選択した「小浜ー京都ルート」だと2兆円もかかってしまうとのことです。

「のぞみ」等の輸送量が一杯、かつ東海道新幹線を所有する「オレンジのJR」と関係性や、信号システム、脱線・逸脱防止装置の違いなど、米原-新大阪間の東海道新幹線の乗り入れを断念し、独自で整備する道を敢えて選んだ「青のJR」の考えはそう簡単には変えられないのだろうと思います。

ただ、工事が進まず、大阪・名古屋と金沢・富山の往来に敦賀で乗り換えを要する状況が長期化するのは、長年の歴史を経て構築してきた関西圏・中京圏と北陸圏との結びつきが弱まり、誰一人喜ばない結果になってしまうのではないかと、いち関西人、かつ北陸圏とも無関係ではない者として、大変危惧しています。

高速道路の整備の必要性を訴える際によく「『ミッシングリンク』の解消が重要」と言われているのと同様に、鉄道もつながることで初めて様々な効果が見込まれるものと思います。

仮に、工事が始まったとしても、
①大阪市内、京都市内での大深度地下の掘削
②上記に伴う京都市内での地下水脈の乱れを最小限に抑えるための対応
③同じく京都市内での遺跡発掘(文化財保護)関係への対応
により、恐らく建設費が想定の2兆円では済まなくなるでしょう。
そうなると、2046年の開業も先送りとなり、富山、金沢に続けて、福井も首都圏とのつながりが強化され、東京一極集中を促進するとともに、私の生きているうちに新大阪から乗車できる可能性がますます低くなるように感じられます(笑)。

②米原ルートを今一度選択肢として復活できないのか?

そうであれば、先述の石川県の自民党のお偉いさんによれば「10年」で完成する、つまり、2033年~2035年に開通できる米原ルートに変更し、この10年間で、建設費の差額(1.5兆円、又はそれ以上)を活用して、

①東海道新幹線の米原-新大阪間の「オレンジ」から「青」への移管をど真剣に交渉する(「オレンジ」と何らかの取引をすることも含めて)。
→北陸新幹線では「かがやき」の通過する上越妙高駅が「青」と「緑」の境界駅となっており、前例はある。
→新大阪に乗り入れるのは、現在の「かがやき」タイプ(@2本/時)のみでよいと考えているので、その2本のみを「のぞみ」と置き換えることで、パンパンのダイヤにも埋められるのではないか。

②両者の信号システムが連携できる可能性を「青」主導で研究する。
③両者の脱線・逸脱防止装置に対応した新車両を開発する。
→2033年~2035年であれば、現在のE7系、W7系の運行開始から約20年になるので、米原延伸を車両更新のタイミングとして実用化できれば。

にシフトできないものか、とネットニュースやネット上の書き込みを色々眺めながら考えてみました。

③新たなルートを考えられないか?

ただ、上記の各項目がどうしても無理、又は費用対効果が低いというのあれば、建設費を少しでも削減し、要らぬ交渉や軋轢を少しでも減らすため、まずは「10年」後にひとまず米原まで開通させ、新大阪-米原間は、大宮まで開通時の東北・上越新幹線のように「新幹線リレー号」を走らせることで対応することはできないものかと考えました。

そして、米原より先を、貴生川-松井山手-新大阪のルートに変更(補足:松井山手-新大阪間は現在の想定と同じ)して、現在想定している2046年よりもできる限り前倒しで開通させることにより、

①既存の鉄道(近江鉄道、信楽高原鉄道)や高速道路(新名神高速道路、第二京阪道路)に沿うルートを選択することで、用地買収が比較的スムーズに進み、トンネルや地下掘削を最低限に抑えることができる。

②東海道本線(琵琶湖線、JR京都線)のバイパス機能としてかつて構想化された「びわこ京阪奈線」の機能も組み込むことができる。

③ほぼトンネルとなる小浜-京都間、大深度地下かつ遺跡発掘対応の京都市内区間の建設費を、新大阪駅(恐らく地下)での山陽新幹線との接続対応に回すことも可能となる。

④並行在来線となる北陸本線(敦賀-米原間)については、琵琶湖環状線を重視していると聞いている滋賀県や関係市町と交渉し、西九州新幹線開通後の長崎本線(江北-諫早間)のように、一定期間を「青」で責任を持って運営することで対応する。

と考えたのですが、いかがなものでしょうか。

「18きっぷ」で北陸3県を旅することができなくなる来年3月以降は、乗り鉄かつ撮り鉄として、巨大な要塞のような駅に生まれ変わる敦賀駅とそこを行きかう電車の様子を撮影しながら、一刻も早く「北陸新幹線全通」の日が来ることを心待ちにすることになると思います。

でも、西九州新幹線(新鳥栖-武雄温泉間)もそうですが、敢えて交渉が難航するように、また、建設費が嵩むようにもっていってしまうのか、本当に不思議ですね…

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