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【超短編小説】 頼んだよ、ドラゴン

時計の針はぴったりと重なった。

「0時になったね」

今日は明日になった。

ドラゴンは微笑んで、こう言った。

「ご苦労さん、バトンタッチだ」

ウサギは静かに時計を外すと、ドラゴンに渡した。

「今日からは君の番だ」

ドラゴンは時計を受け取り、首にかけた。

「何が始まるんだろうね」

「さあな、まだ二週間も経っちゃいないさ」

「頼んだよ、ドラゴン。僕との約束だ」(完)