きっと…それだけのこと
久しぶりに DefTechを聴いている。
19歳の時に彼らの音楽に出会ってそのメロディーラインの優しさとメッセージ性に惹かれた。
DefTech
Irie Got〜ありがとうの詩〜がApplemusicから流れてきたとき、私は聴き入ってしまった。
めざましテレビで流れていた時は、何にも感じなかったのに…
また…
1人の仲間が職場を去っていった。
彼女は自分を傷つけて、誰かの事も傷つけてしまう人だった。
私は入職時に彼女に沢山助けてもらった。
けれど、私と仲良くする事を周りが気に入らない雰囲気を出し始めると、彼女は心を閉ざし、目を合わせてくれなくなった。
辞めていった人達は、子ども達への支援について前向きに話そうとしたり、取り組もうとすると、「やりたくありません。」「私には無理です」「必要ないんじゃないですか?」とばかり言われた。
このままじゃ…
と私は焦りながらもどうする事もできずにいた。
私が間違っているんだ…
もっと頑張らなきゃ…
いや、私は間違ってない…
やる気がないみんなが悪い…
…そんな感情のイタチごっこ。
しかし、12月から退職者が続出し、風向きが4月から大きく変わる。
事業所の雰囲気は木漏れ日がさすように明るくなっていった。
昨日辞めた彼女は、戸惑いながらも、その場に馴染もうとしていたが、明らかに顔色は悪くなり、ため息が多くなっていった。
彼女が辞める事は予測していたし、驚きはしなかった。
私はささやかな送別会を開いた。
花束を渡した。
彼女をイメージして作ってもらった。
彼女は泣いた。
「何も出来なくてごめんなさい」と泣いた。
色んなことがあったけど…
今日までありがとう。
彼女とそして辞めていった人達へ…
私は…たぶん、嫌いだったんだ。
私は苦手だったんだ。
受け入れてもらえないことに苦しんだ。
「新しくきた人達でよろしくやったらいい」
なんて。捨て台詞もありがとう…
でもさ、人の事心の底からって憎めないもんだよね。
私に足りない事を教えてくれたんだと、今は思うし、もっと歩み寄る事は出来なかったのかなとも思う。
私のせいで辞めてしまったわけではないんだけど。
なんだか後味が悪い。
なんだかジャリっとする。
私の正義は誰かの正義じゃない事…
心から言えなかったありがとう…
大切な言葉なのに。
きっと、それだけのことなのに。
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