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6月初旬の土曜日は

松田聖子さんのコンサートツアーが始まった。

聖子ちゃんファンには梅雨入りも梅雨明けもないのである。
夏の扉を開く。
それだけでハッピーな土曜日だ。

武道館の一番後ろの立ち見席で聖子ちゃんのコンサートを見たことがある。
みんなが一斉に立ち上がったら、武道館の日の丸しか見えなかった。
天国に手が届きそうな席だったが、十分に楽しめた。

コロナのときは声出し厳禁、歌えなくても聖子ちゃんに会える嬉しさや楽しさは変わらなかった。
コンサートで聖子ちゃんの姿が見えなくても歌えなくても最高なのだった。
この時ほどエンタメ最高と思ったことはない。

そう話したら友人の夫が
「じゃあコンサート行かなくてもいいんじゃないの?」
と笑ったので、
私は「お黙んなさい」という気持ちで目からビームを出した。
先に背後から自分の妻(私の友人)に絞められていた。
そんな彼も去年は一緒に夏の扉を開いた。

今年もうちの夫が4枚のチケットを申し込み、初日のたまアリ(さいアリと略す人もいる)が取れた。
ところが友人夫婦は一家で参戦するセカオワのライブとバッティングしてしまった。
ほかの友人を誘ってみた。
即決で「行く」と言った。

あとひとりは次男が行くことになった。
親子で聖子ちゃんは初めてだ。
それでは、と満を持して息子に
「青い珊瑚礁」のコールと、
「夏の扉」の開きかた&コールをレクチャーしたが、彼は私をチラとも見なかった。
コールと言ってもただのファンのコールに過ぎない。
そんなことは気にしない。
息子のシカトよりライブへの期待のほうが上回って母ちゃんフルコーラス。
歌い終わったら
「殴られたいの?」
と言われたが、殴られなかった。
一番だけだったからかな?
もちろん殴られたことはない。

コンサートが始まる前、着席したら一曲目は何かを毎年予想する。
去年は「ロックンルージュ」で、予想が正解した友人はイントロで飛び上がっていた。

今年のツアータイトルは
「ロリポップ」
かわいい曲に違いない。
3人で予想したがみんなハズした。

ハズしたってイントロを聞いた瞬間に気分は弾ける。
あとは最後のチューンまでライブとトーク、聖子ちゃんの世界で楽しませていただく。
久しぶりに「瑠璃色の地球」を聴いて感動した。

昔は歌の主人公は聖子ちゃんだと思って聞いていた。
時が経って、今の聖子ちゃんが
「この歌の主人公の女の子がかわいくって」
と話すのを聞くと、歌の世界は小説のように文学のように広がりはじめた。
名曲の喜びは変化していくんだな。
前髪1ミリ切りすぎた午後の情景は永遠に思い出せる。

最後のチューン。
息子を横目で見たらなかなかに楽しんでいる。
レクチャーの成果はあったのだ。
友人と私と夫はフルスロットル。

初日の埼玉スーパーアリーナに集結した聖子ファンはじめ、全国の聖子ファンのみなさまにおかれましては、
今年も無事に夏の扉を開かれましたことをお慶び申し上げます。
ありがとう聖子ちゃん。


Pre45th Anniversary
Seiko Matuda Concert Tour2024
“lolli pop”

@さいたまスーパーアリーナ
2024/6/8(土)


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