新聞投稿 「読書バリアフリー」って? を読む
某朝刊の2023年9月2日(土)の「オピニオン&フォーラム」に、編集部からの記事が掲載されていました。
「読書バリアフリー」って? 困難ある人救う 紙以外の選択肢
という見出しでした。
先日芥川賞を受賞した「ハンチバック」の次の一節が引用されていました。
これら5つの健常性は、わたしにとってはどれも当たり前のようにしていることです。
しかし、これらのうち一つでも欠けると、好きな読書がしづらくなります。場合によっては、読書が全くできなくなるということもあります。
読書が大好きで、毎日の生活から本を取り除くことは考えられないくらい、わたしにとって本は空気のような存在です。
そこで考えました。
上記の5つの健常性が欠けた時、どうすれば読書をし続けることができるのか。
1 「目が見えること」の健常性が欠けたなら
誰かに人に本を読んでもらうでしょうか。しかし、私は、耳で聞いて理解するのが弱いので本が楽しめるような気がしません。事実、オーディブルを何度かチャレンジしましたが難しかったです。また、読書という非常にプライベートな活動に他の人が介入すること、また、自分の嗜好を他の人に知られることは気が進みません。
2「本が持てること」の健常性が欠けたなら
書見台に置いて読むでしょうか。そういえば、寝床で読書する時には、クッションに本を立てかけて読んでいます。本を持つと肩が痛くなるからです。
3 「ページがめくれること」の健常性が欠けたなら
電子書籍で読むでしょうか。紙のページがめくれない場合、タブレットやスマホであれば指一本の小さな力でめくることはできます。
別の理由ですが、私は電車などでの移動時間に電子書籍を読むことがあります。かさばらないので、電子書籍をより活用したいのですが、読みたい本が必ずしも電子書籍になっているわけではありません。
4「読書姿勢が保てること」の健常性が欠けたなら
姿勢を保ちやすい椅子、クッションなどの補助具を使うでしょうか。
腰痛持ちの私は、椅子に座って読書をすると腰がバキバキになります。椅子に座る姿勢が最も読書に集中できるので好きなのですが、長時間は難しいです。ソファーに横になり、腰を伸ばした姿勢に変えて読むことが多いです。
5「書店へ自由に買いに行けること」の健常性が欠けたなら
ネットで購入するでしょう。今でも書籍購入はほぼネットで購入しています。
しかし、たまに書店へ行くと、自分からはネットで検索しないような本が目に飛び込み、新たな発見があります。何より、多くの本を眺めること自体、幸せな気分になります。
5つの健常性が欠けた時、なんらかの代替の手段は考えられそうです。
しかし、これも程度の問題ですね。
健常性の欠ける程度によっては、代替手段があっても読書が難しい場合もあるでしょう。
個人では解決できない場合もあるでしょう。
そのような時には、周りの力も借りて解決できるとよいですね。
数年前に「読書バリアフリー法」ができました。
市川沙央さんの影響で、「読書バリアフリー」という言葉が今、メディアで取り上げられる機会が増えたように思います。
この勢いにのって、「読書バリアフリー」がより広がるように願います。
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