他人に優しくすると自己嫌悪に陥る話

自分は他の人に対して優しいと思います。電車の中では老人や妊婦さんに席を譲るし、コンビニの店員にはニコニコして「ありがとう」と言います。バイトの時にも、後輩が困っていたら助けます。他者の視点に敏感なのだなと客観視してみます。
しかし、それにも関わらず、他人に優しくすると、誇らしさと同時に自己嫌悪をしてしまうんです。というのも、他の人の為にする行為(利他行為)には、自分の為(利己行為)が含まれているからです。
一見して老人や妊婦さんに席を譲るのは善いことだと思われていますが、それであるが故に、その行為をした自分は他の人から尊敬されたり、良い人だと思われてしまうのです。利他100%の行為というものは存在せず、一見して利他行為に見える行為も、その裏には自己愛が含まれています。真に「善い」行為とは利他100%でなくてはならないのですが、現実にはそんなものは存在しない。利他行為には必ず利己心が含まれているにも関わらず、周囲からプラスの評価をされてしまう。これが不当なのです。不当に利益を得ていることが自分で許せなく、自己嫌悪に陥るのです。

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