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共同マガジンvol2 byパト

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共同マガジン第二弾です。いいねの輪が広がれば嬉しいですね。
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#文芸

共同マガジン始めます!

こんにちは!今日はこの記事をご覧いただきありがとうございます。 今日は、共同マガジンを始めようと思い記事を作成しました。 Noteの輪を広げる活動として、共同マガジンが盛り上がれば嬉しいなぁと思っています。良識のある方であれば、誰でも参加していただいて大丈夫です。 一緒にマガジンに記事を投稿したいという方がいらっしゃいましたらコメントにて教えていただければと思います。 【メリット】 ・参加することで記事を幅広く見てもらうことができる。 ・まだまだ人数が少ないので、自分の

影、陽に落ちる

コピー機が鳴る 無惨にも引きちぎれた休日を黒色で塗り 何事もなかったかの様に 優しさの音は朱色に染まる 平熱は微熱に変化し 完熟した果実は、強固になり 週の始まりに触れる 宴の片付けを終わらせてない事に 焦りを感じながら A4の紙を撫でる

ほんのいっとき

言葉は 音楽は 人との会話は 気持ちを 奮い立たせて くれたりする 嫌なことを 忘れさせて くれたりもする 楽な気持ちに させてくれたりもする けれど それは ほんのいっとき 解決は していない 解決 することは ない 解決を 求めて いるのだけど 解決を 差し出しては くれない わたしに 安寧は やってこない

静かにしろー

ざわつくのも無理はない 全校集会で、朝礼台に上がったのが ペンギンだったから 先月までいた保健の先生のかわりに来たみたい あまりにざわつくので 体育の男性教師が大声でどなった 静かにしろー けれど、それくらいでおさまるものではない なにせ、ペンギンなわけだから ペンギンは、保健の先生らしく 白衣を着ていた それを見て、後ろの子が ペンギンっていうか、白いハトみたいだね なんて言った わたしは、うなずきもしなかったし そうだね、とも言わなかった だって、ぜんぜん、白

いる意味

春が来て、もう、だいぶたつというのに まだ、冬とおんなじような恰好をしている 寒い、というより、心細いから、なのかなあ なんて、思っている そのあたりのこと、ねこに聞いてみた ねこは、そんなこと知るか と、言わんばかりな表情 さみしくなること、ないの? おまえさんがいるから そう思うこともないさねえ ねこにそんなことを言われ どきり、と、気持ちが大きくゆれた わたし、いて、いいんだあ いる意味、あるんだあ よかった ねこから、そういうこと 教えてもらっちゃった

晴天

兵隊さん お引っ越し 決まった 女の人たち お赤飯 炊きはじめた 私たち 子どもら たくさんの 旗を つくるように 言われた みんな 何も言わず つくった 私も 無言で つくった 兵隊さん お引っ越し する日 駅に たくさんの人 集まった みんな 顔に 灰色の雲 張りつけていた 兵隊さんの 晴れ晴れとした顔と くっきり 真逆 それが 私には なんだか 奇妙で おかしくも あった けど 笑ったら いけないと それは 小さかった 私にも なんとなく 理解 できた

サンキュー

前に働いていた会社の メガネのアレ わたしに執拗にいじめをしてきた メガネのアレ わたしに いじめをしてくれて サンキュー なかなかやめさせてくれなかった会社 いじめのことを話すと あっさり やめさせてくれた 会社をやめた直後は けっこう落ち込んだ 食欲も 急に 落ちちゃって よくない やせ方になった けど 自分のせいじゃないんだ いじめられてたんだから 正当な理由が 手元にあるから だんだんと 楽になれていった そういったこと この前 ねこに 初めて話した ねこは 

なんだかミルクティーを飲みたくなるのは

心地よい陽気が、わたしのやる気を削いでいく そうやって、安易に、軽率に、陽気のせいにする 自分のせいでないんなら、なんだっていい 横になったら、すぐ寝てしまうような そんな季節と体質になってしまい 夢の中でサイトに投稿しているような、そんな有様 気がついたら、ほんとうに投稿されていて おそらく、小人さんが投稿してくれたのだろう けれど、小人さんは、漢字が苦手のようで、間違いが多い 結局、こちらで投稿し直すことになってしまう 悩んでいるわけではない 悩んでいるわけではないの

春はお線香の香り

キャンディは お兄ちゃんのイメージで キャラメルは 弟のイメージ ガムは 戦隊ものの 青のイメージだった クッキーとか チョコレートは よそ者の印象があった よそ者の大将は やっぱり カステラかな 和菓子は ひと月に一回 おじいちゃんのお友だちが 持って来てくれた みたらし団子やら 大福やら だから 彼らとは 友だちみたいなものだ 友だちのことを やたらと 口に ほおばっていた そんな 残酷な子どもだった 髪を切りに行った 初めてのお店 緊張した でも いいお店だった よ

反省すべきことのない生活

こたつを片づけようとすると止められる、ねこに やめておけ、という顔をされる、ねこに 寒いところじゃあ、梅雨明けまで こたつを出してたりするそうじゃあないか とか、言われる、ねこに ここは、それほど寒いところじゃないけどねえ と言うと 聞こえないふりをされる、ねこに それで、片づけるのをやめにしたのだけれど 今日の予定は、こたつを片づけること だったから、予定がなくなってしまった それで、今日は、何もすることがない 昨日も、そんな感じだったかな 反省したいのではなくて、事実

おつかれさま

つかれて帰ってきたわたしに ねこが言う おつかれさま 恥ずかしいのか わたしのほうを 見ないで言う おつかれさま わたしは ねこに近づき ねこを ぎゅうっとした 強く 強く ぎゅうっとした 強く 強く ひたすら強く やめたまえ やめたまえ ねこが言った やめない やめない まったく 困ったヤツめ はやいとこ ごはんの支度をしないか その前に わたしにも言わせてよ いつも わたしのこと待っていてくれて ありがとう おつかれさま 恥ずかしいのか ねこは 何も

誘ってみたいの

となりの席の女の子を誘ってみたいの 放課後 誘ってみたいの 歌は下手だけど カラオケに誘ってみたいの あんまり行ったことないけど ファミレスに誘ってみたいの 噴水のある大きな公園に誘ってみたいの 評判のかき氷屋さんに誘ってみたいの あんみつを食べに誘ってみたいの めずらしい絵本が置いてあるお店に誘ってみたいの 遊園地の中にあるゲームセンターに誘ってみたいの 特に買う予定はないけど ショッピングモールに誘ってみたいの 路地裏の雑貨屋さんに誘ってみたいの ア

きっと泣いてしまうんだろう

一年後 自分がどうしているのか まったく 想像ができない 一年後 自分が生きているのか まったく 自信が持てない あと何回 朝日に ため息をつけばいいの? あと何回 暗闇に 不安を覚えればいいの? あと何回 おいしくもないごはん ひとりで食べないといけないの? ふと 自分の最期を 想像する きっと 死にたくない と言って 泣いてしまうんだろう お父さんと弟のことは 思い出さなくて お母さんのことは 思い出しちゃうんだろう いい人生だったと 言える自信はない い

日常と平和

お気に入りのマンガ やっと 読み終わる 季節は 五つか 六つくらい すぎたかな 依然として 魔法つかいには なれず いつの間にか わたしは 会社をやめている ねこは となりで 寝ている そばにいてくれるのが ねこでよかった そう思ったこと いままで 何度もあった 大きな変化 お好み焼きを ソースではなく しょう油とマヨネーズで 食べるようになった 初めて しょう油とマヨネーズで 食べてみたお好み焼き 思いのほか 美味しかった 勝手に その日を お好み焼き記念日 にし