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わたしが「保健指導」を理解するまで

保健指導って、ぶっちゃけ・・・?

いきなりぶっちゃけですね・ω・正直わかりませんでした。
私、看護師から産業保健師に転身・・・するつもりなく
結果的に転身した際、「指導」といえば「退院指導」でした。

退院指導は入院中にその患者さんの治療方針、受けた治療、
入院中の経過や合併症の有無、治療上のリスク、生活上のリスクを予測して
家族構成や協力者・キーパーソンを念頭に退院後のアウトカムを見立てて
その方に合った指導をしていました。

ところが、健診結果1枚で「保健指導せよ」と指示をいただいたときに
「この紙1枚で30分間で何を提供(指導)できるのか?」
「情報が足りない」もしくは
「この(少ない)情報から指導できることは限られている」

っと、戸惑ってしまったのです。
なんと情けない保健師ではないでしょうか・・・トホホ(昭和)

やっぱりだめだ

結果は案の定、でした。
多くの有病者、合併症を抱えた患者さんをみてきましたから
病気になる原因や、機序は、わかります。

ところが!!健診項目にある検査だけに注目しなければならない
とすると、「体重」「カロリー」「塩分」「野菜」「バランス」「運動」
の話題に絞られてしまいます。

病気でない限り極端にこれらを増やしたり、減らしたりしても
1年後まで続くとは限らない。それで病気を予防するなんて・・・

苦痛じゃないかしら?
ストレスを増やすのではないかしら?

聞けば聞くほど、もっと優先すべき生活習慣があるではないかと
考えてしまう保健師だったのです。

こうした思いが邪魔をしてしまったせいか、
当然のごとく、納得していただけるような保健指導を
まったく提供できておりませんでした。

どんな保健指導だったら、受けたいかを考えると?

保健師のメインの仕事とも言える「保健指導」
睡眠保健指導や喫煙保健指導なら、効果がみえる。だがしかし
生活習慣病の保健指導、いまでいう特定保健指導の効果とは?
どうやったらご本人が「あのとき保健指導を受けてよかった」
と言ってもらえるのだろうか?

喜ばれて長期的に効果がでたと思えるケースは、
とことんお話を聞けた保健指導でした。

愚痴、体重変化の推移、スポーツ経験、過去の病気のお話、
奥様の料理のお話など。
そして、最後の最後に聞かれる。
「で、今日はまだ指導を受けてないですけど・・・」

「指導、どんなことに指導受けたらよさそうですか?」

「ん〜◯△□(サプリや薬を飲むかどうかの悩み)って、どうなの?」

「なるほど、それが気になってるんですね」

っと、ようやく本題に入り、「そっか、じゃあ〜〜〜」っと
御本人で結論をおっしゃって、5分以内で終わるか、質問が
湧いて出てくるか。

なるほど! 健康習慣の改善って入口はさまざま

つまり、
「体重」「カロリー」「塩分」「野菜」「バランス」「運動」
が結論かもしれませんが、入口を
「体重」「カロリー」「塩分」「野菜」「バランス」「運動」
にしてはだめ、ということ。

入口、切り口、これって営業と同じ?
営業が上手な人は、結論から入らないから。

売りたいもの(改善)、でなく「それ、買いたい」=「改善したい」と思ってもらうこと

生活習慣の改善も、その人に合った方法をみつける必要があり
入口が「がん家系」だったら?
入口が「お酒の種類」だったら?
入口が「運動が苦手」だったら?

さて、あなただったら、どんな保健指導を展開しますか?
5分でできる方法ですよ〜。

誤解していた保健指導

そう、何も生活習慣に限らず、保健指導は「病気予防」のためのもの。
常に密着できるわけではないのだから
「自立」ありきの指導が必要なんだな。

ふむふむ。
1.「このままじゃいかん」っと代替行動を考えていただくのか。
2.「いまのままでいいんだな」っとより行動を喚起できるのか。
3.「いや、ちょっと様子をみて〜になったら考えよう」と
先を予測する知識をつけていただけるかだ。

なにも生活習慣にこだわる必要はない


特定保健指導では生活習慣の改善指導と直結しそうだけれど
提供者側がこだわっていると、話題が広がらない。
満足度は下がるだろう。

そうではなくて、
数値髙値(または低値)の機序と影響を受けやすい関連因子
過去の推移からその方の年齢・加齢・業務や作業からの変化予測
今後1年数値管理方法の選択肢と選択方法

寄り添いながらお伝えしてね

これらをティーチングしながら傾聴すると
最後の5分の「具体策」が生きてくるではありませんか!!


次回の保健指導も自主的に相談や報告が入る入る。
結果、自律管理に向かっていく。
保健指導への参加率が安定する自然な流れ。

逆の立場でも「保健指導」と言われたら・・・
やみくもに
「体重」「カロリー」「塩分」「野菜」「バランス」「運動」
の話題をされたら・・・
保健指導が苦痛で不満で忍耐の場でしかなくなる。
そうなると、保健師は不要、となる危険もあるよね〜!!

そうならないように、

「受けたい指導」を目指しませんか〜〜〜。

久しぶりの投稿となりましたが
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

最後にPR・・・

産業保健師がラジオ番組を作りました。
産業保健師と、こころのバランスで生産性を高める保健室を
訪れたお客様との談話。というシチュエーションで
なかなかおもしろく仕上がりそうです。
「キャリアメンタル・プロフェッショナルズ」
興味をもっていただけたらうれしいです(*^^*)
アーカイブはYouTube配信で(^^)
https://www.youtube.com/live/CJC7yTvfDY4?si=u2r3F33oGKtVz7wk&t=0:33

こんなかんじです(*^^*)いいねお待ちしております


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