熱力学と感情

これから、ぼちぼちと熱力学を使って感情を研究してわかったことや、ジャーナルなどの最新情報を書いていきます。

私は、現在東洋大学大学院社会学研究科社会心理学専攻の社会人研究者です。まず、現在の研究成果である感情の3次元モデルをご紹介します。下図が感情の3次元モデル、です。

図1

また、この立方体の対頂線上のベクトルは、メタ動機づけです。4本の対頂線に対して、心理学における2つの理論から2つずつの動機づけが対応します。1つはヒギンス(Higgins, 1998)の制御焦点であり、もう1つはアプター(Apter,1989)の反転理論です。ヒギンスの制御焦点では、促進焦点と予防焦点という2つの動機づけを想定しており、感情との関係で言うと、促進焦点は憂うつから活気への次元、予防焦点は混乱から冷静への次元であるとされています。また、アプターの反転理論では緊張(不安)から弛緩(リラックス)へのメタ動機づけをtelic 、退屈(倦怠)から興奮へのメタ動機づけをparatelic と呼んでいます。

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