2024前半|サッカー小僧のエンターテインメントサッカーは新境地へ|藤枝MYFCの解説
第三節 藤枝 vs 大分 の試合から藤枝MYFCの特徴をまとめました。
藤枝MYFCの歴史と今の状況
2009年に設立した新しいクラブチームは、翌年に静岡FCと合併すると、2014年のJ3開幕初年度よりJリーグに参入した。
MYFCの意味は、かつてインターネット投票で戦術や人事を決定した前衛的なクラブの名残であり、「my FC(私たちのFC)」を意味する。
マスコットは、フェニックスをモチーフにした「蹴っとばし小僧」だ。めちゃくちゃ怖い見た目をしているものの、お茶を飲みながら富士山を見ることが趣味なしっとりしたヤツだ。マスコットは見た目で判断してはいけない。
J2初年度の2023年の成績は、14勝18敗10分で12位となった。J2昇格を成し遂げた「須藤大輔」監督が今季も指揮をとっている。
2024年の3試合は、0勝2敗1分でJ2の19位に落ちている。いまだにゴール数が0点で千葉戦では4失点するほどの苦しい状況を迎えている。
スタメンの新加入選手は4人ほどだが、大分戦の後半には190cm近い新加入選手を2人投入していた。
主な退団選手(同カテゴリ以上)
MF 田中 宏武(レンタル)|J1 北海道コンサドーレ札幌
MF 横山 暁之|J2 ジェフユナイテッド千葉
主な入団選手(ベンチ入りメンバーのみ)
GK 35 内山 圭(レンタル)|J1 サガン鳥栖
DF 99 ウエンデル|ポルトゥゲーザ(ブラジル )
MF 8 浅倉 廉|拓殖大学|日本高校選抜(2020)
MF 19 シマブク カズヨシ(レンタル)|J1 アルビレックス新潟
MF 23 梶川 諒太|J1 東京ヴェルディ(契約満了)
MF 24 永田 貫太|中京大|U-22日本代表候補(2023)
MF 27 前田 翔茉|常葉大
FW 81 中島 大嘉(レンタル)|J1 北海道コンサドーレ札幌
藤枝MYFCの特徴
個人技のドリブル突破でチャンスを広げる
去年もスキルの高いサッカー小僧が多かったが、足もとのうまさではJ2でもトップクラスの選手が揃っている。サイド10榎本、ボランチ23梶川など、個人技でドリブル突破できる選手も多くいる印象だ。
こぼれ球を回収する中盤の支配者
大分戦に限定した戦術かもしれないが、藤枝の前半の狙いはGKからのロングフィードを前線で競り、こぼれ球の回収に人数をかけていた点にあった。3バックながら、CBは全員がサイドに広く展開し、中盤の人数はおよそ7人ほど集まっている状況だった。
これは千葉戦でビルドアップに失敗してCBがボールを失うシーンが多く、4失点した対策として打った手段かもしれない。また、大分のスカウティングで決めた戦術かもしれない。
前半で勝負を決めるハイプレス
藤枝戦の大分はスタミナ切れを狙ったのか、前半ではあまりアグレッシブに行かずにプレスも弱かった。そこを狙ったのか、藤枝は前半戦をエンジン全開で全員が走り込むサッカーを展開した。ゴールに迫るシーンも多く、前半戦で1得点をあげていたら勝利していたのはもしかして藤枝かもしれない。
守備でも3バックだけを残して、両サイドにリスクを抱えながら果敢にプレスをかけていた。一方で後半になると、5バックを見せるなどカウンターの狙いに切り替えたように思う。
190cm近い高さも手に入れたサッカー小僧たち
前半と後半では戦術がまるで異なっていたように見える。前半戦はアグレッシブに攻めていき、後半戦では高さを持ったCF81中島(188cm)やDF99ウエンデル(190m)などを投入して、高さを武器にするあの大分からセットプレーでチャンスも見せていた。
藤枝MYFといえば身長の低い選手が多かったが、ウィークポイントであった高さも補強したようだ。藤枝MYFCに入るだけあり、テクニックはある程度高そうであったが、連携面ではまだ課題があるようにも見えた。
ファジアーノ岡山戦での注目ポイント
木山監督は守るのかそれとも攻めるのか
藤枝MYFCは、エンターテインメントサッカーを目指した、攻撃的なサッカーが魅力のチームだ。このチームを相手にするにはカウンター狙いが常套手段でもある。
しかし、あのにやけ顔の木山監督(褒め言葉)のことだ。なにを仕掛けるか試合が始まるまでなにも読めない。もしかしたら岡山の攻撃性を全開で攻める試合を見せてくれるかもしれない。
し烈な岡山なスタメン争いのゆくえは
うれしいことに山口戦では、開幕スタメンを逃した選手たちの活躍が目立った。特に、5柳ヤスと10田中は、山口戦で結果を示した選手たちである。藤枝戦にこの二人は登場するのか?また8シャビエルのベンチ入りは?スタメン予想だけでも楽しくなるのが今年の岡山の魅力である。
セカンドボールの回収あらそい
大分戦で藤枝は、スタミナを消耗しながらも中盤の人数を増やしてたたかってきた。岡山のセカンドボールの回収は、14田部井と24藤田の役割が主である。さすがに二人では回収できないので、人数を集めた藤枝の中盤に対して岡山がどうやってセカンドボールを回収するか注目したい。
ファジアーノ岡山の注目選手
岡山の選手全員
もう全員が注目選手である。誰がスタメンかも僕程度では予想できない。ベンチ入りした選手も含めて「全岡山の選手に、注目せよ」。(手抜きではないぞ、本当だぞ、本当に手抜きじゃないんだぞ)
藤枝MYFCの注目選手
MF 10 榎本 啓吾
藤枝の10番にふさわしいテクニックの高い選手だ。藤枝の左サイドより繰り出せる、ドリブル、パス、シュート、すべてのプレーに注目した。
FW 9 矢村 健
圧倒的な強さ、高さを持ったストライカーではない。ただし、90分間プレスをかけるだけのスタミナを持った選手である。また、ポジショニングの良さでスルーパスを引きつけるスキルを持つ。CF9矢村がどこの隙間を狙って立っているのか注目しなければならない。
FW 81 中島 大嘉・DF 99 ウエンデル
大分戦ではベンチスタートであったが、今までの藤枝になかった高さを持つ選手二人である。後半から出場するとセットプレーでも脅威になっていた。また、藤枝の選手らしくテクニックもそこそこ高いため、一瞬の隙で突破される危険性を持っている。
みんなの推し選手がスタメン候補だ
もう誰が出場するか分からない。木山監督があえて藤枝の狙いを外すなら24藤田と14田部井さえもスタメンで出るかは分からない。誰が出ても今の岡山なら力強いサッカーを見せてくれるはずだ。
みんなの推し選手の活躍を期待して、明日のスタメン発表を楽しみにしよう。
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