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空き家問題の解決を考えていたら、ゴミの概念を思考するようになった。モノの役割を循環させる試み。

空き家空き家と言い続けてきましたが、それだけでは問題解決には至らないこと、薄々感じてきている今日この頃。トップ画は公園の脇に放置されていたいろんなゴミたち。

アルミ缶を洗って捨てずに保管

一方こちらは、うちの家庭から出た空き缶(アルミ缶)たち。どちらも僕なりにカッコよく写るように撮影してきたのですが、二つの写真ってなんだか、感じ方に違いがありませんか?

これらのゴミの写真は、廃材画材というコミュニティで「毎日出るゴミをカッコよく写真に残して投稿しよう」という活動の中で僕が数ヶ月撮ってたものです。投稿自体はDiscordの方へアップしているのですが、インスタアカウントもあるので↓でどうぞ。

毎日撮り続けて2ヶ月が過ぎ、3ヶ月目に突入した頃にトップ画の撮影をしました。その撮影した画像をいつものように廃材画材|Discordへアップしたのですが、なんかいつもと違った感情が湧いてきて・・・

*廃材画材コミュニティはDiscordで活動しています、興味ある方はぜひご参加ください。↓から参加できます。

ゴミの扱いに対する同情っていうか、悲しみみたいな、嫌な感覚でした。

アルミ缶の方は、丁寧に保管しています。これは、次回の廃材画材イベントの時に使おうと思っているから。一方、トップ画の方は、ただただいらなくなったものを投棄しているだけですよね。

なんかすごく可哀想に感じて、涙が出そうでした。以前なら、「こんなところに廃棄してっていう怒り」ぐらいでしたが、廃材画材の活動を通して、”ゴミとゴミでないものの違い”みたいなことを考えるようになっています。

ゴミとゴミでないもの、その違いは「そのものに役割の循環があるかないか」ということではないか、と思うようになりました。役割が与えられる、あるいは役割が生まれれば、それはゴミでなくなる。

例えば、アルミ缶。これは最初の役割として、飲料を消費者へ届けるための梱包資材でした。消費者が中身を飲み干せば、その梱包資材としての役割は終わってしまいます。

その状態で終わればそれはゴミになるし、廃材画材のようにそのアルミ缶を溶かして、次の遊びを生み出せば、次の役割が生まれ、同じ空き缶なのにゴミでなくなる。

廃材画材の活動(遊び)でやったアルミ缶を溶かして作ったアルミ海鼠

そんなことを考えていると、そもそものゴミ問題解決のためには、モノの役割を固定しないことなのか?とも思えてきました。建築では鉄をよく使います。

鉄は加工性が良く、単位重量当たりの強度が大きかったり、さまざまな特徴を持ったいい素材です。一方、弱点として「錆びる」という特徴も持っています。

庭に放置していた缶詰の缶

この錆びるという特性、それは鉄にとってマイナスな特徴とされていますが、それが廃棄物になる、させてしまう、役割の固定なのかなと思うのです。

あぁ確かに!モノの役割(価値)が固定されすぎたのかもですね。生まれてくる時から循環をイメージできているものは存在寿命が長いみたいな。例えば↓の塗料ですが、鉄の錆止め効果のある塗料。これまでの最上位は亜鉛メッキ加工だったのですが、それが塗料という塗装で実現できるようになったと、なかなかインパクトある素材です。亜鉛メッキ加工よりはるかにローコストで、同等の効果があるということで結構使われています。が、これこそ「鉄」を鉄としてでしか扱っていない。つまり鉄は錆びてはダメ!の価値しか存在しないからこの商品は売れる。でも、これが錆びてもいい鉄、錆びるの当たり前じゃんからスタートする鉄利用が選択肢に入れば、消耗品の総量も減ってくるみたいな感じです。いや面白いですね、循環の絵!

廃材画材のDiscord#参考情報カテゴリー内での発言

モノの役割を固定しない、もう、なに言ってかわからないと言われそうですが、僕の中では相当しっくりきています。

その延長線上に空き家もあって、住宅としての役割を終わらせて空き家になったのであれば、次は住宅でない方が寿命伸びるかもしれません。空き店舗になって解体を余儀なくされるビルとか、店舗でない方が面白いかもしれません。

そんな風に、役割の循環を意識すると、モノの寿命って一気に伸びて、空き家問題もゴミ問題も解決されること多くなるような気がしています。

そんなことを思いつつ、今設計事務所として使っている築古納屋にも、役割の循環を起こそうと策略中です。先日のイベントもその中の取り組みの一つでした。

この建物の役割を固定せず、この先もより長く使えるようにコミュニティにつなげていこうともいます。twitterでも↓のようなこと発信しています。気に入ってくださる方はぜひフォローお願いいたします。

今回は、今僕が思っているモノの役割の循環について書いてみました。いいねと思っていただけた方、あるいはそうだよねと同感いただける方、「好き」やシェアいただけるとめちゃ嬉しいです。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。それではまた別のお話でお会いしましょう!




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