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【事実発掘!FACT JAPAN 47 NO.13】茨城県

「えーっと、君は、バカなんですか?」
僕が大学2年生の時、ゼミに入るための面接試験で、教授から浴びせられた衝撃の第一声がこれでした。
それもそのはず、当時、僕の大学時代の成績は、ほとんどが「C」。(「D」は単位を落とします)ただ、僕はその時に教授に言ったのです。
「オールAの成績も素晴らしいですが、最底辺から伸び上がることもまた素晴らしいとは言えないでしょうか。完成されていない私の、ゼミに入ってからの伸び代にご期待ください。」と…。
結果、「私はバカが好きなんですよ。」と仰られ、最終的にはゼミに入ることができました。
この非常にユーモラスな教授は僕の人生の恩師の一人で、いまだにお付き合いさせていただいています。
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こんにちは、FACTのCD/CMPの澤邊です。
本日は当時の僕と同じように、魅力度最下位にありながらも近年急浮上をした県、茨城県の魅力について書かせていただきます。
ブランド総合研究所が毎年発表している、都道府県別の魅力度ランキング調査(提示した地域について「どの程度魅力を感じるか」を5段階評価で測るもの)で、茨城県はここ7年間、連続「最下位」でした。
しかし2020年には、茨城県は最下位から42位へ浮上。
茨城県としては史上最高の順位で、全47都道府県の中で3位の上昇幅だそうです。

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※画像はNHK番組より引用させて頂きました。

これには、大きく2つの理由があります。
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ひとつめは、茨城県が行ったデジタルトレンドに乗った施策による効果です。
「バーチャルユーチューバー」の人気に注目し、全国の自治体で初の公認バーチャルユーチューバー「茨ひより」を誕生させ、YouTubeを使った独自の情報発信を行ったり、全国初となる都道府県対抗によるeスポーツ大会「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2019IBARAKI」を開催したりしたことが、20代からの支持の獲得につながりました。
ふたつめは、自宅での食事機会が増えたことにより、スーパーで食材を買う際に「茨城県産」の野菜を購入する40-50代が増え、彼らの好意獲得に寄与したということです。
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僕はてっきり、茨城といえば「納豆」!が、ランキング上昇の要因になっていると思っていました。事実、コロナの影響でリモートワークが多くなり、家庭の中での健康食へのニーズの高まりもあって、総務省統計局の家計調査によると、1世帯当たりの納豆購入額(全国)は、昨年4,238円→今年4,654円と、このコロナ禍において9.8%も増えています。
しかし、蓋を開けてみると、ランキング上昇の要因は先述の通り「納豆」によるものではなかったのです。
むしろ、1世帯あたりの納豆の購入量は、茨城県は実は万年1位ではありません。直近では「福島県」が2年連続で全国1位を獲得しています。
その理由は、茨城県民の納豆の消費スタイルにありそうです。
茨城は県民の納豆愛が強いがゆえなのか、「納豆ご飯」のような納豆単体を何かにダイレクトにかけて食べる消費がメイン。とんかつに納豆をかける食べ方もあるのだとか。「納豆を、納豆のまま」食べることに強いこだわりがありそうです。
反面、福島県は、「納豆の揚げ春巻き」「大根おろし入り納豆」など、納豆を使ってアレンジした、さまざまなオリジナル料理があります。
2015年のメディアのインタビューによると納豆のオリジナル料理を作っている家庭は水戸が37%に対し、福島はおよそ80%と、その差は歴然だったそうです。

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捉え方によっては「こだわりが強い」のが茨城県の人たちとも言えそうですが、、、
逆にこのこだわりの強さを「粘り強さ」と捉えらると、見え方が少し変わってくるのではないかと考えました。
「茨城県の人たちは、ハマると、とにかく、とことん集中する!粘り強さなら茨城!」
事実、納豆には、人の頭をよくする、集中力をあげる成分がふんだんに入っています。
県民性も相まって、とにかく好きになったら粘って粘って粘りまくる!そんな県(民)が、茨城県であると。
そう考えると、全国でも初の「eスポーツの国体」を行ったということにも納得性が出てくる気がします。
ゲームの勝負は、集中力と粘り強さがものを言うと思いますので。
茨城県の持つキャラクター性を「偏愛」や「保守的」と捉えるよりも、「粘り強い」と捉えることで、いまニーズがさらに高まっている納豆にも絡める形で様々な魅力を発信すると、より多くの茨城の魅力に光が当たるのではないかと思いました。
そうなんです、茨城県には、「メロン生産量日本一」をはじめとして、他にもたくさんの魅力に溢れています。他にも、まだ知られていない茨城県独自の粘り強い活動がきっとあると思います。もし茨城の粘り強い活動やコンテンツなどご存知の方がいましたら、是非ご共有いただければ幸いです。
最後に余談ですが、納豆に「塩昆布」を混ぜるととても美味しくいただけますので個人的にオススメです。もしよろしければ、ぜひお試しください。
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さて次回は、納豆のようにおいしいアイデアを日々作り出している新進気鋭のデザイナー、中村 心からの投稿です。お楽しみに。



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