鎌倉時代の器
このプロダクトは、鎌倉時代に栽培されていたと言われる「豆」をイメージし、今回は「黄えんどう豆」を主原料につくりました。
引用:公益財団法人 日本豆類協会
この器は、どうやって出来上がったの?
原料は、ZENB®️ヌードルという黄えんどう豆100%の麺の、製法・品質向上のための試験中に発生する、端材(麺の端っこなど)。
これらは、商品にできないため、飼料や肥料への利用や、一部、廃棄になるものもあると知りました。
その原料を有効活用できないか、と考え、粉砕してパウダー状にしたものを、fabula社独自の技術により、熱圧縮加工で、平椀に成形。
生活の中で、より手軽にお使いいただけるよう、最後にウレタンコーティング加工を施し、完成しました。
平椀 製造中のエピソード
豆系の原料は、過去の経験からも、スムーズに製品化できると考えていました。
しかし今回の原料は、器として完成後、時間の経過とともに、素材の一部が気泡のようにぷっくりと膨らむケースが見受けられ、その調整に苦労しました。
ただ面白いのは、この原料だから必ずこうなる、とは言い切れないところです。
その時々の水分量といったコンディションも多少影響しそうで、まさに「一期一会の原料とのモノ作り」で味わえる醍醐味。
これまでの経験をもとに、調整に調整を重ね、原料の個性を活かしながらも、安定して生産できるように解決すると、有機物とは思えないほど均一な仕上がりになり、驚きました。
良い色合いの、この原料らしいプロダクトになったと思います。
皆様のお手元に届く時には、わかりづらいと思うのですが、製造の現場では豆の香りにつつまれています。
100%天然素材なので、ひとつとして同じものはありません。
それぞれ、少しづつですが、異なる⾵合いです。
その辺りも、楽しんでいただきたいです。
fabula社の想い
わたしたちfabulaは、100%天然由来の、有効活用できる可能性を秘めた「未利用資源」を、新たな素材に生まれ変わらせます。
ただリサイクルするだけでなく、生活を豊かにするプロダクトとなるよう、色合いやテクスチャーにもこだわりながら、新しい価値を生み出すことを目指し、活動しています。
今回の原料となったのはZENB®️ヌードルの、研究開発時に発生したもの。
ZENB®️の商品は、素材の旨みと栄養を引き出す技術開発により、普段は食べずに捨ててしまう事が多い植物の皮や芯、さや、種、わたなどを
余すところなく使い、「まるごとがおいしい」と実感できるものになっています。
この平椀をお手に取っていただいた方に、カタチになるまでのストーリーを知っていただき、更には、様々な未利用資源をどう活かすか、といったテーマにも、興味を持って頂くきっかけになれたら嬉しいです。
なお、ZENB®について詳しく知りたい方はこちらから。
※お取り扱い上の注意
・食器としての使用はお控えください
・原料へのアレルギーをお持ちの方は、使用しないでください
・食べ物ではありませんので、口に含まないようご注意ください
・お子様のご使用時は、保護者の目が届く所でご使用ください
・食品が直接触れるような使用方法はおやめください
・水や湿気の多い箇所は避けてご使用ください
・水滴などがついた場合には、すぐに布巾などでお拭きください
・天然素材のため色や風合いが経年で変化します
・野外への放置は変形や劣化を促進させるためおやめください
・開封時に原料の香りがする場合がございます
・記載された条件以外での使用で生じた損害などに関しては、当社は一切の責任を負いかねます
「弥生時代」「飛鳥時代」をイメージした食材を使用したプロダクトについてはこちらから
このプロダクトは、国立科学博物館(東京・上野公園)にて開催されています特別展「和食 ~日本の自然、人々の知恵~」で販売しております。
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