「アンチエイジングの体技心」
人生百年時代だと思ったら百十年時代を謳う人達まで出てきました。理論的には百二十歳まで生きられるそうではありますが、医療の発達もさることながら、老化のメカニズムが解明されてきていることもあるのでしょう。
長生きするということで言えばお金のことも心配でしょうが、まずは体が資本なので、アンチエイジングを体技心の視点で俯瞰して整理してみようと思います。とにもかくにも元気なうちに。どっかが痛くなったりしないうちに。
体
骨格:鉛直に姿勢を整える
筋肉:柔らかく大きく鍛える
内臓:冷やさない・温める
脳:冷やす
皮膚:こすらない
鉛直に姿勢を整える
約一年、公立体育館にあるトレーニングジムでマシン筋トレをしていますが、気になるのは、がに股・反り腰・猫背のまま、筋トレやランニングをしている人がとても多いことです。足から頭までの骨格は、踝から頭頂部に至る主要な関節が鉛直(地球の中心から直線)に並んでいることで重力の影響を最小化できるのですが、それを意識しないまま(整えないまま)に筋肉を鍛え、生活の中で歪んでしまった骨格と骨格筋による体つきや立ち方歩き方走り方を固めるようなことをしてどうするのでしょう?
加齢が進むことで、膝や股関節、肩や首の痛みとして表に出てくるのを少しでも遅らせるために、姿勢を整えることを意識してもらいたいと思います。
鉛直姿勢の詳細は以前からしつこく記事にしているので、参考にしてください。
柔らかく大きく筋肉を鍛える
しかし、長年の日常生活や部活などの運動習慣によって定着してしまった姿勢を矯正するのは簡単なことではありませんが、姿勢を支える筋力を高めることである程度の矯正が可能です。例えば、猫背は背中にある僧帽筋を鍛えることで自然と胸を張った姿勢にすることが可能になりますし、反り腰は腹筋を鍛えることで、矯正が可能になります。がに股は内転筋と大臀筋と腹筋を鍛え、連動させて膝と足を並行に前後させて歩く走ることで矯正が可能になり、うまくいけばO脚も改善します(私の場合はつかなかった両ひざがつくようになりました)。
また、均整のとれた筋肉を身に付けることで、皮下脂肪と皮膚も正しいポジションに矯正され、見た目のアンチエイジングにも大きく寄与することになります。
内臓を冷やさない・温める
ガン細胞は酸素の供給不足による正常細胞の先祖返り現象とも言われており、血の巡りを良くすることが鍵になります。ストレスや運動不足によって血行が悪くなり、内臓が冷えないように注意してください。自分でお腹をマッサージするもの良いでしょう。
脳を冷やす
様々なことで心がざわつき、気分が優れない時があると思いますが、多くは脳の炎症が原因という説があります。そして運動によって炎症が解消するというのです。
実際、ランニングをしていると、スッとモヤモヤしたものが解消するので、実感としてこの説は正しいと感じます。
皮膚をこすらない
若い時は活発な新陳代謝によって皮膚もどんどん再生するので、実質的に影響が表面化しないのでしょうが、こすると皮膚を保護する角質に傷がつき、その傷の中で汗や皮脂を栄養して細菌(黄色ブドウ球菌など)が繁殖して痒みや悪臭、肌荒れの原因になったりします。表面を優しく撫でて古い皮脂や汚れを洗い流す程度で充分だと思います。
技
食事:食べ過ぎない
運動:姿勢を整えたうえで動かし鍛える
休養(睡眠):食べることよりも大切にする
アンチエイジングケア:悪影響を取り除く
モニタリング&フィードバック:変化にすばやく対応する
食べ過ぎない
栄養素別には、過剰と不足が混在し、またカロリーベースでは消費カロリー(活動量+基礎代謝)に対して過剰な方が大半かと思います。
食べるものに関し、あまり神経質になるのは好ましくないですが、特に中年以降は良質なタンパク質摂取を意識しながらの腹六分かつ、16時間の空腹を作る。つまり朝食か夕食を食べず、2食で必要な栄養を摂取する事で免疫力を高め、老化を抑制することが出来ると言われています。
そしてたまに72時間ファスティングをするのもお薦めです。
また、栄養の確保という意味では、完全栄養食を取り入れるのもよろしいかと思います。
頑張らない運動習慣を取り入れる
体技心の体で姿勢を整えた上でのトレーニングの重要性は記載しているのでですが、使わなくなるとすごいスピードで衰えていくので、日常生活の中で上手に運動習慣を取り入れていく工夫をするとよいと思います。
また、厳格なルールを課すとそれ自体がストレスになってしまいますので、頑張らないことがとても重要です。
頑張らない運動習慣の例を(私の例ですいませんが)挙げてみたいと思います。
ゴルフの時、正しい姿勢を意識したうえでできるだけ歩く走る。
歯磨きをしながらスクワットをして内転筋と大臀筋を鍛える。
お風呂に入るときにロングブレスをして下腹部を鍛える。
休日のブランチ用に、一駅先のパン屋さんに美味しいバゲットをランニングがてら買いに行く。途中の公園にあるぶら下がり棒で懸垂をする。
私はここ一年弱、乳首ぷっくり問題の解決のために、週一か二で近所の体育館までランニングで往復し、懸垂含めて上下左右裏表満遍なくマシンを使って筋トレをしていますが、雨のときはやりませんし、疲れているときもやりません。目論見通り、乳首ぷっくり問題は解決でき、結果的ではありますが、せっかくスタイリッシュな細マッチョっぽい身体になったのでどこまで今の状態を維持できるかチャレンジしてみようと思います。
食べることよりも睡眠を大切にする
リンパ球による体の中のお掃除や、傷んだ箇所の修復は寝ている間に行われます。食べ物を食べれば、その消化吸収のためにエネルギーを使います。食べることよりも睡眠時間の確保を優先することをおすすめします。
悪影響を取り除く
紫外線によるシミ・そばかすや、白内障の発症、各種非必須アミノ酸の体内生産量の低下など、加齢による悪影響をできるだけ取り除いた方がいいでしょう。
ゴルフなど、野外活動時のサングラスの着用
ゴルフなど、野外活動時の日焼け止めの活用
タンパク質の積極的摂取、非必須アミノ酸を含めたアミノ酸サプリメントの摂取
NMNなどのアンチエイジングに良いと言われるサプリメントなどの摂取など
タバコやアルコールなども控えた方がいいでしょうねぇ〜。
変化にすばやく対応する
今は、血圧や体組成計をはじめ、心拍や睡眠の質や運動量などの各種バイタルをモニタリングするツールが沢山あります。負担にならない程度に計測し、記録することで、自分自身の体調の変化を数値で確認することができますので、医療機関での人間ドックなどの健康診断の結果や、遺伝子検査による特性を考慮に入れて、自身の状態を正しく理解し、生活を変えていくことができるようになっているので、活用しない理由はないですね。
2019年秋の左足首複雑骨折以来、急激に血圧が上昇したままだったのですが、継続的な血圧計測と原因に対する仮説設定、その検証として、高い負荷をかけた足首とふくらはぎの筋トレを実施したのですが、その結果として正常値に戻りました。やはり、単なる加齢によるものではなく、血圧上昇の原因はほぐれ切れていなかった左足首の筋組織の癒着にあったということでしょう。
心
自分自身:呪いをかけない
過去の自分を正当化しない
人と比べない・値踏みしない
厳格化しない・鷹揚になる
他者との関係:与え与えられる人になる
与える人になる
与える人とだけ付き合う
質的向上と拡大:成長を喜びとする
自分自身に呪いをかけない
負の感情は自分自身への呪いです。一時的なものはまだしも、長期にわたって継続すると、あきらかに心と肉体を蝕んでいくので、速やかにおさらばしたいです。昨年7月に書いた記事が参考になると思います。
与え・与えられる人になる
また、良質な他人との関係の構築が欠かせません。人は大きく3種類に分けることができると言われています。
与え・与えられる人、つまりGiverです。
奪い・奪われる人、つまりTakerです。
与え・奪う人、これはMatcherです。
しかし、結局は「奪うために与える・与えるからには奪う」という心理なので、私はMatcherはTakerに分類し、GiverとTakerの2種類に分けて考えたほうがいいでしょう。
そして、Giverでない人はGiverになり、Giverとだけ付き合うようにし、相互に価値を与え与えられる気持ちの良い人間関係に身を置くようにしましょう。同時にお人好しのGiverに付け込んで奪うだけのTakerとは縁を切るか、距離を置くことで、Takerを割の合わない生き方にしていくことで、絶滅に追い込んでいきましょう。
成長を喜びとする
安定(停滞)を良しとし、世の中の変化を見て見ぬふりをしながら昔を懐かしむ人になるよりも、未来を語る人になりましょう。
定期的に使わなくなったものを処分していくのも日常生活の環境整備という意味合いも含めて大切だと思います。
やると圧倒的にいい事の方が多いことを知ってしまった私から見ると、やらない人はただただ残念で気の毒な人。もちろんそんなこと大きなお世話なのは百も承知、口には出しませんけどね!
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