【紹介】夜中むに 個展「涙の温度を教えて」
皆さんは、絵画を見るためにギャラリーへ行きますか?
はい、と答える方は少ないと思います。
私はよくギャラリーへ行き、絵画を見ます。
もちろん、趣味には優劣はありません。そして私自身も絵の外側にある歴史的な背景や専門知識を持っているわけではございません。
しかし、展示に行かない、美術に興味のない方もSNSなどで鮮やかなイラストや美しい絵画を見る機会があると思います。
私はその延長線上で絵画を見ています。
作家性あふれる作品をギャラリーまで足を運んで、現地でゆっくりと鑑賞する。
この体験は、スマホに表示されたイラストや作品集でみるのとは別の面白さがあります。
本記事はこの楽しさを共有するために書かれたものです。
ご紹介する展示は2024/01/07‐2024/01/21までArt Gallery Shirokane 6cにて開催した夜中むに個展「涙の温度を教えて」になります。
本記事を通して、作家の作品とギャラリーで作品を鑑賞する良さをお伝えできれば幸いです。
※この記事にはギャラリーで撮影した写真を含みます。ギャラリーの方には撮影の許可および、SNSでの掲載の許可を頂きましたが、何か問題がございましたら、ご連絡ください。
※上記の通り本記事には作家の作品が含まれます。無断転載および、AI学習などへの利用などはお控えください。
※本記事は有料化及び、アフィリエイトなど収益化は現在および今後、いたしません。本記事が第三者に閲覧されることによって筆者に利益が生じることは一切ございません。
以下の文章から、敬体を省きます。
Art Gallery Shirokane 6cへ向かう
Art Gallery Shirokane 6cは白金にある小さなギャラリーだ。
恵比寿駅や広尾駅から歩いて15分ほどかかる。今回は夕方、恵比寿駅から向かった。
恵比寿駅の東口から出る。通りにそって白金へ歩いていく。
ギャラリーは一等地に建っていることもあるが、Art Gallery Shirokane 6cは東京の下町を感じられる場所にひっそりと建っている。
展示を見るのは、時間があまりかからない。
作品を鑑賞した後は、買い物や向かう途中で見つけた気になる飲食店に入ったり、用事がなければ普段行かない街を楽しめる。
それを含めて筆者は、ギャラリーで作品を見ることが好きだ。
首都高高架下をくぐり抜けて、すこし歩くと赤いポストがある。
これを目印にして右折するとすぐにArt Gallery Shirokane 6cが見える。
ギャラリーと聞くと格式ばったイメージがあるが、入ってみればどうってことはない。
筆者も初めて訪れた際はちょっとした緊張もあって、ギャラリーの前で右往左往した。
しかし、今はそんなことはない。ギャラリーの扉を開けた。
夜中むに 個展「涙の温度教えて」
今回見たのは、作家 夜中むにさんの個展「涙の温度教えて」だ。
ギャラリーで開催される展示は個展とグループ展に大きく分けられる。
グループ展は複数人の作家の作品が展示されている。
一人の作家あたりの作品数は1~3点程度。決まったテーマがある時とない時がある。
個展は文字通り、一人の作家の作品が展示されている。
作品数は十数点以上が多い。同じ作家の作品を連続して鑑賞するため、根底に共通したテーマがあることが多い。
グループ展はギャラリーの雰囲気が分かり、個展は作家の雰囲気が分かる、と筆者は思っている。
夜中むにさんのプロフィールは以下の通り。Art Gallery Shirokane 6cの公式HPより引用。
上記の作品は表題作の「涙の温度を教えて」だ。
絵画に対して、表題作という言葉を使っていいかは、分からない。
展示作品はキャンバスにアクリルガッシュを使った作品が多く、愁いを帯びた涙を流す少女が描かれている。
このモチーフはすべての作品に一貫している。
作品のサイズはF6(410㎜×310)~F0(180㎜×140㎜)くらいの大きさだ。
彩度の高さと涙を流す少女というモチーフのポップさと明確性。
アクリルガッシュの素材としての重厚さと、筆跡の揺らぎのランダム性。
その二つの対比が非常にかっこいい。
ちなみに、筆者は美術に関する知識はないので、これはただの感想だ。
また、毛糸やビーズを素材として使った作品も展示されている。
市販品を作品に使うこと。少女というモチーフに合った素材を使うこと。アクリル描かれた線と市販品の質感、そのコントラストも面白い。
厚いキャンバスの縁にまで描きこまれた作品や円形の変形キャンバスを使用した作品もある。
絵画は平面的な作品ではないことが分かる。
画材の凹凸、キャンバス地の質感、額装などを含めて、作品は独自の雰囲気を作っている。そして製作者はそれらを意図して、作品を作っている。
それを感じるためにはギャラリーへ行くのが、一番いい方法だ。
まとめ
ギャラリーに行くのは楽しい。
基本的には無料で楽しめる。
また、ギャラリーは売買の場であり、気に入った作品を購入することができる。一点物の作品を購入することも面白い。
今回紹介した個展「涙の温度を教えて」で展示された作品はオンラインショップで購入することができる。
以下のリンクと夜中むにさんのXのアカウントを記載する。
もちろん、ギャラリーに行ったら必ず作品を購入する必要はない。
ただ、個人的にはポストカードや作品集を買っておくといい。数百円から千円程度の出費にはなるが、集めていくと自分がどんなものが好きなのかが、軌跡としてはっきりわかる。
この記事を読んでくれたあなたの中で、ギャラリーへ行くという選択肢が生まれてくれたのなら、筆者はうれしい。
ちなみに、今回紹介したギャラリーShirokane 6Cの公式HPには過去の展覧会を写真付きで公開している。
時間があったら、それらを見ることをおすすめする。
そして、気になった作家を見つけたら、SNSをフォローして展示会の告知があったら、実際に足を運んでみるのも、いいかもしれない。
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