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0097:公務員の終わり方(1)

 マガジンの冒頭で書いたように、来春に公務員を早期退職することを決めたのは本年9月のことだ。しかしそれ以前から、どこかのタイミングで早期退職することはぼんやりと考えていた。

 その一番大きな要因は家業だ。長年家業を営んでいた高齢の親が数年前に事故で倒れ、私にバトンが渡った。以来平日は公務員、休日は副業の二足の草鞋で来たけれど、どうしても副業は「できる範囲」のことになる。いろいろ関係者があるため、申し訳ない思いで日々を過ごしてきた。ただ家業は十分な収益構造になく、家業のみで自分を含め家族五人を養うことはできない。それに公務員の仕事そのものに大きなやり甲斐を感じていたから、なかなか思い切ることはできなかった。

 一方で、いずれ定年になれば家業以外の生計の途を探さねばならない状況は同じことだ。その候補が司法書士で、その辺りの話は以下の記事に記したとおりだ。端的に言えば、頭脳が少しでも若いうちに難関試験に挑みたいということになる。

0011:なぜ公務員を辞めて司法書士を目指すか
https://note.com/f_san/n/ncdfcaa1581c0

 もうひとつ、デリケートなのでこれまで書かなかったことがある。この時期に早期退職を思い至った大きな要因。それは、公務員として目指すところと、残り時間の関係だ。先に触れたように、私は過去の組織との大喧嘩に敗北して以来、昇進が止まったまま年数を重ねてきた。公務員としての信念に基づき喧嘩をしたのであり、敗北の結果は受け入れている。それでも、せめて定年前には自分が一番面白いと思った所属の長になれれば、と思っていた。しかし今年に入り、ふと定年までの年数を指折ってみると、今後順当にステップを踏んだとしても、もうそこまで届かない年齢になってしまったと気付いた。

 ふむ、潮時か。そう思った。続く。

 本日のヘッダ画像は東京都港区・日枝神社と赤坂の街。

■本日摂取したオタク成分
『マンガ飯』ステーキ&ラーメン編、ははあ、これはアイディアだなあ。私も小学生時代の『庖丁人味平』から料理系マンガは好きで読んでるけど、作中の料理を現実に再現するドラマ&ドキュメンタリーが面白くない筈がない。今回はBSで二作のみ放映されてるけど、もっとあるんだな。huluなら観られるのか……司法書士試験合格までのつなぎとして4月以降個人事業主になるので、経費で加入するかな(経費にできるような仕事内容)。『100分de名著』プルデュー「ディスタンクシオン」全四回一気観、予想より遥かに面白かった。ブルデューの名は知らなかったが、ハビトゥスとか文化資本のタームは聞き覚えがあるのでどこが接点はあったのかもしらん。社会学自体門外漢だが興味出てきた。取り敢えず「ハマータウンの野郎ども」注文した。100分de名著はテキストがあるけれど、後日いろいろ補完した著者単行本が出る可能性があるからちょっと待ってみよう。『おとなの防具屋さん』全12話一気観(一本五分足らずなので小一時間)、タイトルから下ネタ系とは予想していたけれど、先日観た異種族レビュアーズの衝撃が大きくて、このレベルのライトエッチでは相対的に物足りなさが(おい)。毎回のオープニングの工夫は好き。

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