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0299:逃避行動をうまく使う

 今日は来客が2件あり、事前の片付けを含めて3時間くらい潰れた。それ以外の時間は一応真面目に過ごしている。

 真面目時間の過ごし方で、今月になってある顕著な変化があった。なんと、これまであまりちゃんと取り組んでなかった司法書士試験のオーソドクスな勉強方法(集中して動画を観ながらテキストを確認し事後にチェック問題を解く)が続いているのだ。

 もちろんひとつには、本試験をお試し受験して、真面目に勉強せんと到底おっつかないと認識したことは大きい。少なくとも受験がひとつのターニングポイントとなったのは確かだ。

 けれども、もうひとつ、おそらく大きく影響していることがある。それは小説『やくみん! お役所民族誌』の連載開始だ。1月から執筆を匂わせ始め、少しずつ構想を語り、「7月の司法書士試験が終わったら連載開始する」と宣言をした。そうすると、宣言どおりに開始できるよう、執筆を進めなければならない。私にとってやくみんが重要な義務となったのが7月ということになる。

 間違いない。「小説を書く」という自分に課した義務からの逃避行動として、司法書士試験勉強が捗っているのだ。

 発達障害気質(診断はされてない)の私は、子供の頃から「やらねばならないことをずるずる後回しにして、切羽詰まってから着手して帳尻を合わせる」タイプだった。簡単に言えば、夏休みの宿題を最終日まで温存するタイプ。それは五十代半ばの今も変わらない、筋金入りのぐうたらなのだ。

 例えば30年近く前に公務員試験を受けることにした時もそうだった。大学での専攻は法律・行政・経済などの社会科学とはまったく無縁のものだったから、公務員試験に臨むためにはそうした未知の領域を学習する必要があった。なので、試験の7ヶ月くらい前に実務教育出版の通信講座を申し込んだ。膨大なテキストに目が眩んだ(司法書士試験のそれよりはマシだと思うけど)。しかし、なかなか勉強が手に着かない。最後の学生生活・独り暮らしを3月ぎりぎりまで満喫し、本格的に勉強を始めたのが実家に戻った4月で、6月の試験に臨んだ。まあ受かる筈がない、滑り止めの民間企業に勤めるものだと思っていた。ところが国家二種・地方どちらもまさかの合格で、結果的に自治体に就職することができた。

 ちょっと不遜な言い方になるが、なまじ能力がある分、逃避を繰り返す生き方でも半世紀の間どうにかなってきたのだ。

 司法書士試験日までは、家族への建前上、試験勉強が最上位課題だった。実態は、テキストをパラパラ流し読みしたり、他のことをしながら講義動画を流しっぱにしたりはしていたけれど、オーソドクスな勉強からは逃避していた。逃避の(自分を騙す)口実は、まずは家業。家業はやり甲斐もあるので苦にはならないし、やるべきことはたくさんある。やくみんの構想メモを書き散らすのも楽しかった。アニメ・ドラマの視聴も捗った。

 しかし、やくみんの連載開始宣言をすると、こんどはやくみん執筆が当面の最上位義務になった。執筆は楽しいし想いも強い。それでも、時間の使い方として別のことをしてしまうのが発達障害というものだ。そこに、司法書士試験勉強がうまくハマった。「試験勉強してるから執筆が進まなくても仕方ない」とは、実に見事な口実ではないか。

 ところが今度は逆に、試験勉強に飽きるとそこからの逃避で小説が捗る、という現象も起きてきた。もしかすると、このふたつがお互いに相手を牽制し、振り子のように小説の逃避で勉強、勉強の逃避で小説と、逃避行動が往還しているのかもしれない。それはそれでメリハリがあって良し、と思う事にした。

 というわけで、やくみん第二回がアップされたら、(あ、試験勉強から逃避したな)と思っていただければ。

--------(以下noteの平常日記要素)

■【累積19h05m】本日の司法書士試験勉強ラーニングログ
実績115分。不動産登記法に突入、これまでさらっとテキストに目を通すくらいだったけど、やっぱり講義聴きながらの方が理解は進む。

■本日摂取したオタク成分(オタキングログ)
『Overload3』第5~9話、二重生活の闇こわいー。『東京リベンジャーズ』第15話、次男が実写版映画を観てきて面白かったといってる。映画はもうちょい先まで進んでるらしい。『白い砂のアクアトープ』第2話、安定して観れる。『青天を衝け』第11話、テロリスト達の日々。幕末という時代の状況をひしひしと伝えるなあ。

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