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0273:言葉を書き続けること

 昨日の『メダリスト』第3巻の書評は、3時間ほどで一気に書き上げた。表現のミスや言い足りないところは後で若干の修正・追記をしているが、基本は初稿で完成している。表現したい衝動が自分の中にしっかりとあれば、それを文章の形にすることは、私にとってたやすい。もちろん、それを良いモノに仕上げるのには、努力を要するけれど。

 小学校の半ばくらいまで、文章を書くことは得手ではなかった。読書は好きだったけれど、読書感想文を書けといわれても何を書けば良いのか皆目見当がつかず、800字程度でも自分で文章を生み出すことは苦痛で、多くを引用で済ませたものだ。

 小学校の高学年くらいから小説を書き始め、SFや推理物、ショートショートなど物語を表現することは大好きになった。しかしエッセイや評論のような文章は相変わらず苦手だった。

 大学受験勉強に際してZ会国語科目で鍛えられたことが、ひとつの転機となった。それまで読んでこなかった評論文を読み、設問に適した回答を自分の言葉で表現する。なるほど、こういうものか、と思った。大学3年の冬にパソコン通信を始め、NIFTY-Serveを中心に日々多数の文章コミュニケーションを重ねたことが、実践的な文章修行になった。インターネット時代になり、より広がりを見せるようになった。

 27年の公務員人生に終わりを告げ、今年4月1日に文筆業の開業届を出した。今のところ文筆で収益を得る目処は立っていないが、文章の蓄積を目的とする毎日のnote記事は今回で273回目だ(実際は初期の頃に無番が一回あるのだが面倒なのでタイトルナンバーで行く)。必ずしもいつもすらすら言葉が出てくるわけではない。ネタが無くてアリバイ作り記事でお茶を濁す日もある。今日も本当は、赤木ファイル続報をネタに「役所の力学」という文章を書きかけていたのだが、1時間あまり格闘してどうにも意に至らず、削除した。

 十代の終わりから二十代にかけて、小説家を夢見ていた。役所に就職してしばらく経って、夢を見なくなった。アマチュアとして同人誌に小説を書き続けていたけれど、十年前にその習慣が消えた。

 そして今、あらためて小説を書き始めた。これがモノになるかどうかは分からない。けれど、きっと私は死ぬまで何かを言葉にし続けているのだと思う。

■本日摂取したオタク成分

『その男、意識高い系。』第7~最終話、最後までライトなビジネスファンタジーだった。『東京リベンジャーズ』第11話、長い抗争が終わり現代へ。『オッドタクシー』第12話、これまでのいろいろなあれこれのクライマックス。『恋と呼ぶには気持ち悪い』第7話、BGV。『オーバーロード』第7~9話、ハムスケ登場。話はヘヴィ目。

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