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#29 ちょっと昔話:ホルンを通じて、全く知らない土地で初めての人とつながって。

わたくし、30年近くホルンを吹いていますが、ホルンという媒体を通じて、いろんな方とつながって楽しませて頂いているな、と強く感じます。

わたくしの生まれは横浜です。中学高校は吹奏楽部で、大学はオーケストラをやっていましたが、社会人になったら「あなたの配属は大阪ね」と言われ、全く土地勘も知り合いも居ない大阪に、文字通り飛ばされました。

大阪に行くときのことは鮮明に覚えています。
新横浜駅で新幹線に乗るときに、傍らに自分のホルンがあって、「いろんなことがあるかもしれないけど、少なくともお前は俺の相棒だよな」と思っていました。

大阪で早速アマチュアオーケストラを探したのですが、関西ってオーケストラより吹奏楽の方が盛んなんですよね。(10年以上前の当時)
オーケストラを探してもホルンがいっぱいで入れず、今さら吹奏楽もなぁ・・・と思っていると、良さげな金管アンサンブルの団体を見つけました。

とりあえず見学を・・・と連絡を取ると、早速団長さんから「わかりました!見学でも、楽器持ってきて遊びに来てね!」と言われまして。

ホルンを持っていそいそと出かけて、10人ちょっととこじんまりな楽団の皆さんにご挨拶して、見学の身なので少しの間練習を見ていると、「せっかくやし、福田くんも一緒に吹いたらええよ!」と言われ、ドキドキながらも合奏に参加することに。

有名な金管アンサンブル曲は何曲か知っていましたが、その時の曲は全く知らない初めての曲。金管10重奏でしかも結構難しかったのですが、譜面が目の前にある以上、やることは一つです。

久しぶりに人と合奏ができる!という喜びもあって、すぐ夢中になり、ホルン吹きのカンを取り戻し、ご一緒した皆さんと一体となってアンサンブルを楽しんでいた自分がいました。

あれ?ホルン吹きとして飛び込むだけで、知らない土地でもこんな楽しいんだ!初めての皆さんとこんな楽しくやれるんだ!
それを感じたとき、ホルンとか音楽という趣味の、懐の深さというか、どこに行っても共通言語、みたいな新たな素晴らしさに出会ったのです。

練習が終わって、団の皆さんと飲みに行って、いろいろ皆さんのことを聞いたり、自分のことを少し喋ったりしながら、「今日のアンサンブル良かったやん!」みたいな嬉しい言葉をいただいたり。

結局その金管アンサンブル団体には5年ほどお世話になるのですが、若いわたくしにとても良くしていただきました。
団員の皆さんもむっちゃ楽器が上手く勉強になったりして、自分の音楽人生の中で、一つ殻を割って脱皮したような、そんな良い経験となる時間を過ごさせていただきました。ありがとうございます。

さて、5年後に東京に戻るのですが、当初書きたかった話題が全然書き切れなかったので、この話しは続きます。笑

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