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最高に愛されたチームが実現させた最高のコミュニティイベント「T2オフラインパーティ」の話

皆さんこんにちは、eスポーツキャスターの水上です。
ポケモンWCS2023が近づいてきた中、皆様いかがお過ごしでしょうか。僕は去年以上に海外のユナイト配信を見続ける日々を過ごしています。

そんな中で先週の7/29日「T2オフラインパーティ」というポケモンユナイトのコミュニティイベントが開かれました。
これは「ポケモンユナイト」で活躍し続けたチーム「T2」のメンバーが、ファンと交流出来る場として開催したオフイベントです。僕はMCと実況をさせて頂きました。

このイベントがま~凄く良かったし、チームとは言えいちユーザー達が開くには本当に凄い規模感で、さすがに記録に残しておきたいなと思って今この記事を書いています。所謂イベントレポートですね。
イベントに行けなかった人や会場にいた人、なんなら「T2って誰?」みたいな人にも届いたら良いなと思っています。そのためにタイトルも声がデカイ。


そもそもT2って?

T2を知らない人にも読んでほしいので、簡単にT2についての説明を。知ってる人は飛ばしてください。
T2は「ポケモンユナイト」の競技シーンで活躍し続けた、ユナイトシーンでは有名なチームの名前です。「たきしまグロウパンチ」とも読む。
企業つきのプロチームでは無く、アマチュアのチームとして活動していました。
メンバーはSuperCell選手、Ruin選手、ほばち選手、春田選手、ajun選手、たきしまさん、ゆみーとさん、ヨクガさんの8名。
2021年9月に行われたユナイトの最初の公式大会で優勝して以降、一部メンバーの変更などありつつも2022年には日本代表として世界大会「ポケモンWCS2022」で戦い4位の成績を残しました。
その後2023年も多くの大会で活躍を続けましたが、「WCS2023」につながる国内予選にて、後1勝で日本代表という所で惜しくも敗れています。
メンバーそれぞれが普段動画投稿や配信活動もしてユナイトの情報を発信したり、コミュニティイベントで実況解説をしたり、時には公式イベントで解説をしたり等多岐にわたる活躍をしています。
名実共にポケモンユナイトのトップを2年間走り続けたチームと言って良いでしょう。
そんな彼らが開いたイベントが、今回紹介する「T2オフラインパーティ」です。ここからはそんなT2オフの凄い所をお話していこうと思います。

T2オフの凄い所

その1:集客力

まずはこれ。イベントを企画した人なら真っ先に頭を悩ませる部分だと思います。
今回のイベント会場となった「上大岡e-VERSE」は、大体120人程のキャパと聞いています。更に本イベントはチケット制になっていて、チケットにも種類があるのですが一番低いものでも3000円の設定になっています。勿論行けない値段では無いですが、決して安い!って値段でも無いですよね。
ですが。

チケット販売から約2週間で完売!

これ見た時「マジ?」って声出ました。有料コミュニティイベントで人を集めるのって本当に難しいんですよ…!当日は一部配信もあったので、見ようと思えば行かなくてもある程度楽しむことも出来ます。
そんな中でチケットが完売するという事は、彼らに直接会いたい、姿を見たいと思う人が沢山いたという事ですよね。時間とお金を彼らに使いたいと思うファンが、決して小さくない会場を埋める程にいる。これはね~~~凄い事なんだよ~~~~

その2:会場

その1の項目でも話しましたが、会場は「上大岡e-VERSE」という所。「e-Sportsも楽しめるデジタルカフェ&アカデミーらしいんですが。なんとこの施設、調べると既に閉店しています。今年の5/31に。
その施設がどうして使える流れになったのか、という正確な理由は解りませんが、これだけでも「使わせてください」「良いよ」だけで済むような簡単な話では無さそうというのは想像できますよね。更に

限定メニューまであるんですか!?
日本からあげグランプリ金賞が食べれるコミュニティイベント、何?って話なんですが、更に

バーカンまであります!
写真に写ってるのはバリスタとして一日飲み物を作り続けた超人「じみぺん」さん。写真に取り損ねたのですが、飲み物も通常のソフトドリンク類のほか、じみぺんさん特製のオリジナルドリンクもあったみたいです。
「その場で飲食物が手に入って楽しめるオフイベント」って中々無いんですよね。しかもここまで本格的に。この辺りは勿論T2メンバーが直接フードを作ったりしているわけでは無いのですが「用意したい」と思い「用意した」所に参加者ファーストの気持ちを感じますし、閉店した施設を使えるようになったのも含めて、「彼らに協力したい」と思ってくれる人がいたって事だと思うんですよね。
そういう「人徳」の様なところも立派な武器であり、魅力の一つだなぁと思います。

会場の様子。もっと左右にもスペースあって人もいます。閉鎖した施設の姿か?これが…

その3:企画


今回のイベント、めちゃ綿密に企画が練られています。
公式イベントフォームに記載されてるタイムスケジュールはこちら

12:00 : 受付開始
13:00 : 本イベント開始・ゲスト挨拶
13:10 : チーム対抗戦
14:30 : ビンゴ大会
15:30 : T2対戦会
16:45 : トークイベント
17:30 : 交流会
19:00 : 本イベント終了

かなり色々なイベントがあるように感じます。
「チーム対抗戦」はT2のメンバー1人とチームを組んでユナイトが楽しめるというもの。T2の8人がそれぞれリーダーとなり、4人の参加者とチームを組んで別のT2チームと戦う企画でした。組むメンバーはチケット購入時に選ぶことが出来たみたいです(全員分しっかり完売したらしくて凄い)
更に使うポケモンも用意したくじで決めるランダム選択だったので、どんなチーム構成になるか解らないドキドキ感や、普段使わないポケモンを使うかもという所が逆に緊張を和らげる要因となり、非常に良い雰囲気で進んでいたと思います。
「ビンゴ大会」はその名からイメージできるものそのまま。ですが、景品の内容が例えば「ロンドンのWCS2022限定グッズ」「メンバーのサイン入りポケカ(ハイレアリティ)」「ポケモンぬいぐるみ類」「スタバギフトカード」など多彩なジャンルかつ豪華な景品が集まっててかなり壮観でした。沢山写真撮っとけば良かった~。

個人的には「WCS限定グッズ」を差し置いて「メンバーサイン入りポケカ」の競争率が高かったところに人気を感じましたね。


「T2対戦会」はT2運営側が用意したゲストチームとT2が特別ルールで戦うというもの。僕もキャスターチームとして参加させて頂きました。
他にも会場に来たお子さんチームとT2が戦う微笑ましい形式もあり、参加者の中からトッププレイヤ―集めてガチ対戦もあり。

「トークイベント」は事前に集めた質問を中心にT2のメンバーが答えたり、トークをするイベント。意外とここでしか聞けないような話もあり、配信でも結構盛り上がっていたと聞いています。
そして「交流会」はその名の通り改めてT2メンバーそれぞれと交流する時間。交流したいメンバーの列に並び、話したり写真撮ったり出来るのですが、全員しっかり長列出来てたのがマジ凄かったです。みんな人気。
その後チケット買った人が参加できる「二次会」も多くのお客さんであふれてて、撤収直前まで会場にお客さんが残って惜しむように交流を続けていました。

この企画量もめちゃ凄いと思うんですよね~~色々な毛色の違う企画を何個も用意してって所に、参加者の人がどうしたら楽しんでくれるか、楽しんでほしいって試行錯誤があったんだろうなって感じます。
このイベントはお客さん皆が終始笑顔だったことが本当に印象深いんですが、それもこういった所の賜物だと思う。

その4:関係者

ここは参加した人でも少し解りにくい所だと思うのですが、本当に多くの人が関わっていました。
自分の話で恐縮ですが、言ってしまえばコミュニティイベントに公式大会で実況解説をしている僕やRefuさんを呼ぶっていうのもそうだし、↑のゲストチームの画像に映ってますがスマブラプロのザクレイさんもずっと会場でファンと交流したり、時には解説として参加したりしていました。
他にもユナイトのコミュニティ大会を多く開いて大会運営に長けた「じろた」さんや公式大会でゲーム内カメラを担当する「ささみちーず」さん、他にも色んな大人の方々が沢山関わっていました。そうじゃないと会場内にあんだけカメラとか機材揃わないしね。
↑で「人徳」の話をしましたがこれもその一部だと思います。別にT2と関係無いんだけど、協力したい、参加したいって感情をベースに「ユナイト」で色々やってる人たちがこのイベントに集まった。T2が集めたって言い方しても良いでしょう。色々あるけどこれが一番凄い事かなぁと思ってます。巻き込む力。一言で言えば、愛されている

配信部分はメンバーであるajunさんのチャンネルで配信されたので、興味ある方は是非。

そして解散へ

このイベントの最後にリーダーのSuperCellさんから発表があったんですが、このイベントを最後に2年間続いた「T2」というチームは解散する、と発表がありました。このT2オフラインパーティはそれを発表する場でもあった、って事ですね。
だけど、オフイベ開催して発表っていうのも凄い話です。別にプロチームとかじゃないんだから、旧Twitter上で「解散します!」って言って終わりでも誰も怒んないはず。てか普通そうなると思います。それを最後にイベントやってファンの人たちに直接伝える形をとろうっていうのは、もうマインドがプロチームのそれだなって思いました。
思い返せばT2はやっぱりかなりファンを大事にしてきたチームだなと思います。他イベントでゲストで呼ばれた時も、T2の人と会えて/話せて楽しかった、っていう声がSNS上にあがるのは沢山見てきました。本イベントでもT2をきっかけにユナイトをやるようになった、ユナイトの大会や配信を見るようになった、って声を沢山聞きました。そんな彼らだったからこそ、最後に大盛り上がりのオフラインイベントで終われたのかなと思います。自分もそんな場でMCをさせてもらえて光栄でした。
公式大会でキャスターを務める身からしても、彼らがユナイトにもたらした盛り上がりっていうのは決して小さくないと思います。T2、お疲れさまでした。ありがとうございました。

個人的な語り

最後はレポート外のオタク語り。立場上、普段特定のチームや個人に踏み入った発言をするのは意図的に避けてるんですが、今回ばかりは感情を漏らしていきたい気持ち。キャスターではなく個人の、いちユナイトファンとしての発言ということでお願いします。読まなくても良いです。


いや、寂しい~~~~~~~!!!
まぁなんとなく解散すんのかなって予想はしてたんですが、実際現実のものになるとマージで寂しいですね~~。彼らは別にユナイト辞める訳じゃ無いって話もしてたんですが、もうT2として大会にいる事は無いのかって事実、寂しい。
僕は2021年9月の最初のユナイト公式大会から、2023年6月の世界大会予選に至るほぼ全ての公式大会の結果(上位8~16チーム分くらい)をメモってるんですけど、もうほんとにずっといるんですよね、T2。もといたきしまグロウパンチ。
「ずっといる選手」は結構います。個人でチームを節目で変えたりしつつも結果を残し続けてる人は結構いるんですけど、「ずっといるチーム」はマジで彼らだけだったんですよね。勿論メンバーは一部変更になったりしてる訳ですが、チームの名前に乗っかる歴史や宿るマインドっていうのは確かにあると思うので…ゲームとかでも登場人物同じでも全く違うタイトルなのかナンバリングかで印象変わったりしません?するじゃん?

最初の大会から見続けて、世界大会、ひいてはアジアリーグも実況してきました。本人たちも仰ってましたが、2022年の世界大会後メンバーを変えてしばらく結果が出なかった時期はかなり苦しかったと思います。勝てなくても周囲は日本代表チームとして扱い、その肩書を背に大会に出ていた訳なので…このあたりの気持ちを理解できるのはいたとして同じ代表の「Secret Ship」だけだと思うけど、想像するくらいは難くない。

なのでまぁ普通に僕もファン。プライベートでは。誓って大会実況中は公平な立場・気持ちで臨んでたけど、自分が実況しない大会とかはT2の結果からチェックしちゃう、みたいな事も結構ありました。
度々創作物に例えるのも失礼だけど、ずっと追いかけてきた長編の作品が遂に完結を迎えたような気持ちです。終わってほしくなかったけど、終わりを見届ける事が出来て良かったなぁ、この作品に会えて良かったなぁみたいな、そんな感じ。

先述したけど別に全員すっぱりユナイト辞めるって訳では無い(今も元メンバーの人たち配信したりしてるし)ので、今後もユナイトを通して、通さなくても元気な姿を拝見出来たら嬉しい。

T2の皆さん、お疲れさまでした。T2がユナイトにいてくれて良かった、その一心です。ありがとうございました。

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