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無刻印キーボード 「HHKB 英語配列 無刻印 墨 タイプS」の厚さは許容範囲か

タイプしやすさと持ち運びしやすさはトレードオフ

HHKBのキー配列は「ステップスカルプチャー」という洒落た名前の配列になっています。後端に行くほど高さが上がる雛壇方式になっていて、これによって後ろ側のキーにも指が届きやすい配慮がされています。ついでに言えば、この高さは3段階で変えることができ、手の大きさに合わせて調整することもできます。

前面のキーでも3センチ近く、後端のキーで5センチ近い厚みが出ているおかげで、あの至高の打ち心地思考のうち心地が実現されているとも言えるのですが、困るのが持ち運びの時です。AppleのMagic Keyboardの様に薄型のケースに入れて鞄の隙間にスッと滑り込ませるということはできないのです。それなりの覚悟を持って、それなりの専用スペースを鞄の中に確保したうえで持ち運ぶことになります。

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ロープロファイル・メカニカルキーボードという落とし所

薄くて持ち運びもしやすく、キー配列も極めて自然で使いやすさを全く犠牲にしていないという点で、AppleのMagic Keyboardは最強ではあります。一方メカニカルキー、静電容量無接点のストロークのある打鍵感はAMKでは得難い感触です。

落とし所としてたまに持ち出しているのが、NutypeF1のロープロファイル(薄型)メカニカルキーボードです。キースイッチはロープロファイルのメカニカル茶軸です。それぞれのキーにメカニカルなキースイッチが配置されていて、それでいて全体の厚さはHHKBのフレーム前端よりもやや低いという厚さに抑えられています。専用のケースも付属してくるので持ち運びにも気を使いません。
MacBook Proの英語配列をほとんど完璧にコピーしてくれているので、乗り換えた時の戸惑いも最小限に押さえられています。

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Apple Magic Keyboardを置き換えるほどではない

自身の「モバイル用途」を定義してみます。
作業時間で言えば、せいぜい長くても週末の2時間程度です。休みの日、今日はガッツリ作業すると思って図書館やカフェに出かけて行く時でそのくらいです。通勤は基本自動車なので、電車の中でどうこう作業することは稀です。

ブログの更新や考え事をテキストベースでまとめる時に、キーボードを使います。タイピングは早い方なので、短い時間でも入力文字数自体は相当数に上ります。
ブログの本文をひたすらタイピングしていくこともありますが、コードを書いていくこともあります。単語を並べて箇条書きにしていくだけのこともあれば、その週のTODOリストを片端から書き出していくということもやっています。とにかく、基本テキストです。作業=テキスト=コンピューターへの入力=キーボードです。

そういう環境なので、キーボードには一定のこだわりがあります。こだわり、と言って語弊があれば、「使いやすくあってほしい」という切実な願いみたいなものです。

その様な前提で、Apple Magic Keyboardにはかなりの信頼を寄せて、長らく使って来ています。2代目に代替わりする前から使っています。ストローク、キーからのフィードバック、配列、厚さ、持ち運びやすさ、全てが高次元でバランスが取れています。唯一メカニカルチームに引けを取るのが打鍵感ですが、これは仕方がないです。走攻守揃った選手、と言っても一つくらいはどうしたって欠点と言わざるを得ない特質はあるものです。その欠点ですら、トップアスリートの中に入れたら見劣りするという程度のもので、相対的に見ればなかなかいい線いってます。

前の記事では「モバイル環境でもhhkb を使い倒して、短期間で投資の元を取る」的な記事を書きました。しかし現実的なことを考えれば、モバイル環境において、あえてそれを置き換えるほどの強みがHHKB、あるいはNutype F1キーボードにはないな、と今のところは思っています。

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