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金ポンのnoteは何故批判されたか?

 先日の森山vs浅井事件を受けてか、金ポンはこんな記事を投稿した。

委員長の怒り3(森山vs浅井)|キンマWeb【note版】 - 「近代麻雀」の竹書房がおくる麻雀専門情報サイト @kinmaweb #note https://note.com/kinmaweb/n/n3d76f98f0ab3

 感想としては、まぁそんなもんだろう、といったところ。

 しかし、このリンクを貼ったTwitterは賛否両論。
いろいろな意見があって、議論のテーマとしてはよいものだったので、ここでこの投稿に対する私なりの意見を書かせていただく。

>生でコメントしてくれてる人は嬉しいよ。解説で間違ってる部分もあるでしょうし。でも、それに対してね、観てない人が後から、あれをあーだこーだ批判する、それに俺は怒ってるよ。

 これはその通りだと思う。その場面がどういう局面で、どんな背景があったのかを批判する側はよく確認しなければならない。

>教師が生徒をぶん殴ったシーンだけ見たら、そりゃその先生暴力教師になるよ。でもその前にその生徒がずーっと他の真面目な生徒を何回も殴ってケガさせたり脅してお金取ったりしてたらその生徒の方が悪いってなるよ。

 言いたいことは分からなくもないが、これは比喩の選択を間違えたと思っている。現代において学校現場における体罰はかなり厳しい目が向けられているのを御存じないのかと疑わざるを得ない。教育サービスを提供する仕事に携わっている自分にとっては、この比喩は不適切に感じる。

 1980年代のドラマの世界は、それはそれで時代を表現してきたものとして価値あるものではあるが、それを現代と同一視した上で価値観を共有させようとするのは、金本氏の時代に対する理解が不足してると指摘せずにはいられない。

 さらに言うと、あのドラマの教師の行為は、生徒を思う「愛」があるからこその行動であるはずだし、視聴者のほとんどがそう感じたはずだ。しかし、今回のあの発言には、相手に対する「愛」は全く感じられず、むしろ脅迫めいた何かを感じたのは私だけではなく多くの視聴者がその感想を持っただろう。


 私見をまとめたこの投稿にも書いたが、麻雀というコンテンツに関心が低かった層も視聴した可能性がありうる中でのこの発言は、客観的に見て「愛」を感じるものではなかったように思う。

>予選から見てますか?予選、浅井さんのとおーい仕掛けで近藤さんがカン⑦で1500アガッたシーンは見てないでしょ。

 これに関しては、この局と決勝卓でのあの出来事を関連付けるべきではないだろう、というのが私の考えである。
 では、あの浅井プロの遠い仕掛けを否定するならば、遠い仕掛けを多用するMリーガーのたろうプロやバック仕掛けなども使う小林剛プロなどにも同じことが言えたのだろうか?
 言えるならばいいんですよ、別に。ただし、

Mリーガーにはいえないのに、最強戦に出てる浅井プロには声を大にして言いつける。もしこれが成り立つとすれば、最強戦なんてものは終わらせてしまえばいい。

 どちらも今の自分の持てるすべての力を表現する場であることには変わりない。最強戦も近年は対局にはスポンサーがつき、商品などが贈呈されるようになった。Mリーグもタイトルスポンサーがつき、企業が選んだプレイヤーは企業を背負って日々戦っている。スタイルは違えど麻雀業界にとって大事な企画であるはずなのに、解説の立場からそんな戯言が出てきて、それを咎めることさえできないならば、私はそんなものは必要ないとさえ思う。

>浅井さんより紺野さんの方が怒られてるから(笑)

 そして極めつきはこれである。紺野プロは、森山会長がトップを務める日本プロ麻雀連盟の所属選手であるのに対し、浅井プロは最高位戦日本プロ麻雀協会の所属選手である。組織のトップが自分の組織に属する人間を叱るのと、他団体の一所属選手を叱るのは意味合いが違うだろう。私見をまとめた投稿にも書いたが、一般社会ではこのようなケースなどあり得ない。金本氏はそこまでも同一視してしまっているのだ。

>さすがに最後の森山さんの「プロやめたほうがいい」で終わってるのは後味が悪いし、浅井さんの形式テンパイ取る言い分も森山さんに言って欲しいので、明後日2人に竹書房に来てもらって話してもらうことになった。

 とまぁ、厳しいことを並べたが、この行動力の早さについては賞賛されるべきものだ。多くの人がこの決着について少なからず関心を持っているだろうし、お互いに言いたいことを言うのは大事なことであろう。
 ただ、組織のトップの人間と他団体の一所属選手が話し合うこの構図は、誰から見ても浅井プロが不利に見えるのは明らかだろう。どんなに対等だと訴えたとしても、これを覆すのは困難だ。
 
 

 そして何より恐れているのが、この対談がバラエティ化されてしまうことだ。

 もしこれが茶番のように仕立て上げられたとしたら、確実に株を上げるのは、パワハラまがいの発言をした森山会長である。
「お前のためを思って言ったんだからがんばれ!」「ありがとうございます!」

からの大団円になろうもんなら最悪だ。


 これを解決する方法があるとするならば、この対談をライブ配信することだと思う。

 視聴者という客観的な立場からの意見も取り入れつつ、お互いの言い分もオープンな場でぶつけることができる。
 視聴者という存在が、定型的な流れをこわし、ひいては先に述べた最悪の展開にしないための重要な存在であるのだ。

という提案をしたところで、私の意見としたい。

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