2019/08/26

私たち、は生まれたときから孤独です。

けれどその、孤独を愛せる瞬間、と出会う機会はそう多くないのだと感じます。

いつしか混ざり溶けた輪郭。
わたしたちが社会と呼ばれるとき、きっとわたしはあなたの輪郭を見失ってしうでしょう。わたしはあなたの孤独を、存在を愛したいのです。社会に溶けたあなたではなく、あなた自身の輪郭を。

だからあなたとわたしは変わらないまま、変えられないまま、このまま永遠にすれ違いましょう。わずかでも同じ光の中で生きた時間、その事実が未来の私たちのお守りになるように、最高の過去を今、私たちにプレゼントしましょう。

大きなものに、溶ける前に、混ざる前に、わたしとあなたがわたしとあなたの輪郭でいられるあいだに、うんときれいなさよならをしましょう。

さようなら
あなたもわたしもいない
100年後
まだみたことのない
春の海をみにいきましょう
わたしはあなたに花束を贈ります

#散文 #詩