【読書感想文】フリッツ・ライバー「凄涼の岸」は凄く涼しく激しく熱い
ファファード&グレイマウザーの「凄涼の岸」を読み返していたら、グッと来る場面があった。背筋がぞっとするような寒々しい邦題、作中に漂うタナトス、死のにおいとは裏腹に、胸が熱くなる場面がある。
文庫本10頁でもアツい
1940年発表の本作は、文庫本見開きで約10頁ながらも読み応え抜群だ。
ファファード&グレイマウザーとはなんぞやと、いう説明をざっくりすると、雪山育ちの大男と都会者の小男が、怪しげなヤマに首を突っ込んでは、主として剣術と悪運で、時として(電子レンジを叩いて