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中絶後のメンタル

私は2022年に中期中絶を経験しました。

中絶から半年くらい経った頃からメンタルが不安定になっていきました。

中絶後のメンタルの遷移や私なりの考えを書いてみようと思います。

中絶直後のメンタル

中絶直後は中絶しなければならなかったことに、ただただ悲しくて病院から家に帰る間は涙が止まりませんでした。

2、3日はそんな状態でしたが、赤ちゃんの父親とのゴタゴタがあり、悲しんでもいられない状態でした。

また、妊娠してからはつわりがひどく仕事ができていなかったため、早く社会復帰しなければならないと言う思いから、中絶したことや赤ちゃんの父親との間に起こった事を早く忘れようと思ってあまり考えないようにしていました。

そのうちに短期のアルバイトも始まり、日々忙しくしていたのであまり考えずに済んでいました。

なので、中絶後の数ヶ月はメンタルも比較的安定していたと思います。

出産予定日が近づいて

短期のアルバイトが終わり、本来の出産予定日が近づいてくると、やはり赤ちゃんが生まれていたらどうなっていたのだろうと考えるようになっていました。

妊娠してから使っていた妊娠記録アプリも消していなかったので、しばらく見ていなかったものの、久しぶりに開いてみると、育っている赤ちゃんの姿(アニメーション)と、生まれるまで後◯日という数字が画面に出てきました。

これをきっかけに中絶した時のことや、赤ちゃんの父親とのことを思い出してメンタルがおかしくなっていきました。

出産予定日が過ぎてから私は中絶をしたと言うことを初めて実感したのだと思います。

それまでは、自分自身に中絶の選択をしなければならい事態が降り掛かるなんて夢のように感じていて、これが現実に起こったことだと受け止められなかったのかもしれません。

でも出産予定日が来て、ああ、私はやっぱり中絶したのだと認識できたのだと思います。

まず夜眠れないと言うことが続きました。寝ても赤ちゃんの姿が夢に出てきたりして責められているような気持ちになりました。

ふとしたときに涙が止まらなくなるということも頻発し、1日中なにも手につかず、ベッドの上で泣いているかボーッとしていることが増えました。

外に出ることもあまりなくなり、ご飯を食べても味がしない時もありました。食欲がわかないので、自然と食欲も減り、つわりで減った体重から元の体重には戻っていません。顔もやつれたと思います。

芸能人の誰それが結婚した、妊娠した、出産したというニュースにも敏感になってしまい、周りの友人たちのそういった話題に対しても素直に喜べない自分がいました。そんな自分にも嫌気が差して、精神的に負の連鎖が続いています。

親戚の赤ちゃんの誕生

私が妊娠4ヶ月の時に、歳の近い親戚も妊娠しました。

その親戚は彼氏と同棲していて、結婚も考えていたので、妊娠中に入籍して無事出産しました。

身近な人の妊娠出産だったので、嬉しくもありましたが、やはり私は中絶して結婚もしなかったので、どうしても比べてしまい落ち込むことが多いです。

今でも定期的に赤ちゃんの写真や動画が送られてきたりすると、赤ちゃんを見て可愛いなと思うのですが、正直写真を送って欲しくない精神状態の時もあります。自分も中絶せずに産んでいたらこうなってたのかもと想像したりして、現実とのギャップにやはり落ち込んでしまうのです。

親戚は私が中絶したことを知っていますが、だからと言って赤ちゃんの写真を送らないでとは言えません。

こういう負の気持ちは一緒に住んでいる母にも言えないですし、誰にも言うことができなくて辛いです。

母が親戚の赤ちゃんの写真を見て可愛いと言っているのを見ると、産んでいたら…と思ってしまうこともあります。

仕事ができなくなった

中絶してすぐ私は短期アルバイトを始めました。

その短期アルバイトが終わって、次の長期のアルバイトにも行くことになり、1ヶ月は順調にこなしていました。

2ヶ月目、研修が終わって独り立ちして仕事をしている時、ふと涙が出てきて止まらなくなってしまいました。トイレに駆け込んで10分くらい涙が止まらず、その日は具合が悪いと言って早退しました。

その後、また涙が出てきてしまう時があり、その度にトイレに行っていましたが、こんなことが続けば職場に迷惑をかけてしまうと思い、早めに辞めることにしました。

職場の責任者に仕事が合わないので辞めさせてくださいと言うと、Fさんは何も問題ないし、優秀だって聞いてるよ、シフト減らして考えてみないかと言われました。

少し考えましたが、また涙が出てきてしまうと迷惑になると思い、ただそれは言わずに、本当に仕事が合わないのでと押し通して辞めることとなりました。

再就職

長期のアルバイトを辞めてから半年以上はフリーランスの仕事も調子のいい時だけちょこちょこしながら生活していました。

そのような生活を続けているうちに、もっと稼ぎたいなとか、何かやらなくちゃいけないなという気持ちになってきたので、転職活動をすることにしました。

もちろん、中絶のことは伏せて履歴書を書いたり、面接も別の理由を考えて受けました。

体力的にも精神的にもエネルギーが少ない状態なので、職場はなるべく近場で探しました。

結局2社しか受けなかったのですが、1社から内定をもらい、この4月から正社員として働き始めました。

働き始めてから、生活リズムも朝方に戻り、体力的には通勤などで疲れてしまったりとまだまだ慣れない部分はありますが、今のところふっと涙が溢れ出すということはないので、いい方向に向かっていると思います。


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