永遠にも終わりが来るなんて

ついに14日間の隔離を終え、自由の身となった。

めちゃくちゃ長く感じた。本当に終わらないんじゃないかと思うくらいに長かった。

成田空港から徒歩70分超のホテルで10日目まで宿泊。11日目に徒歩50分かけて東横インに移動した。巨大なスーツケースをゴロゴロと押しながら。

いずれの日も「命に関わる危険な暑さ」と報道されていた。

初日に歩いた道のデータは頭に叩き込んであったので、東横インへの移動はかなり効率がよかった。スケボーをすると地面の見え方が変わるというが、スーツケースを転がす場合でも同じだ。過去の地震などの影響か、アスファルトが波打って隆起、ひび割れを起こしているゾーンがあったり、砂利や段差、歩道が無くなるゾーンなどもあったりしたが、うまくそれらをかわしながら東横インに到着した。

戦略的にコースを攻略する私はさながら東京五輪の出場選手。「安ホテルから東横インへの徒歩移動」という競技があるなら、上位に食い込めたかもしれない。

しかしもし五輪が開催されてたら、こんな暑さの中で競技をしていたわけか……。打ち水や日傘でどうにかなるものではないと思った。

ちなみに隔離が終わって東横インをチェックアウトした今日も「危険な暑さ」なのだけど、空港への送迎バスが出ているので全く問題なかった。

初日に歩いた道の景色が、「ああ、あそこ通ったな……しんどかったな……」と懐かしむ間もなく時速40キロでビュンと過ぎていく。

あまりに非日常すぎてニューヨークをぜんぜん振り返る気分になれなかったけど、ようやく気持ちが落ち着きそうです。

さしあたって、いきなり告知になりますが9月5日・6日に都内でギャラリーイベントを開催します。過去に描いたマンガ（本記事冒頭の画像みたいなやつです）やイラスト約200点を全て展示するほか、オリジナルグッズやニューヨークで買ってきたモノなどの販売もします。

詳細は改めてお知らせしますので、良かったらお越しください。

では。