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タイピングするためだけの日記

 特に意味のない文章を書きます(挨拶)。

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 想定していた期日に想定していた程度の賞与が振り込まれたので、なんとなくこう労働していることに対してのモチベーションというか、会社に対する感謝というか、悪い言い方をすれば飴を与えられた気分になっているところです。
 賞与関係の話って面倒なところがあって、何かって言うと「賞与なんか出ない人もいるんですよ」という言説もあれば「3桁万円もらえた」という人もいるわけで、こういう話をすると「自慢話なんかしないでください!」という人と「その程度しかもらってないんだ?」という人が発生する可能性があるんですよ。それはまあ賞与に限らず給与でもそうなのかもしれませんけれども、劣等感に苛まれている人っていうのは他人の自慢話を自分への攻撃として捉えてしまいますし、優越感に浸っている人っていうのは他人の自慢話を自分がマウントを取るチャンスとして認識してしまう可能性がありますので、その双方から狙い撃ちされそうな面倒臭さがあるんですよね。あるいは常識的な感覚を持っている人が「お金の話をするなんて下品な人だ」と思う可能性があるとか。なので明確にいくら賞与をもらいましたという話はしないんですけれども、平凡な会社なので給与1ヶ月分もらいました。
 給与1ヶ月分とは言っても、僕の月々の給与って残業代とかその他手当込みの金額ですから、純粋な基本給の1ヶ月分と考えるとたかが知れてる金額なんですね。何か新しいことを始めるには足りないけれど、ちょっと欲しかったものを買うには十分な金額。例えばそこそこのゲーミングPCを買おうと思える金額だし、服とか靴とかでちょっと質の良いものを探しに気合い入れてショッピングに行ける額だし、夏休みに二泊三日くらいの旅行が計画出来る金額だし、貯金しておけば精神的にかなり余裕が生まれる金額です。そのどれか一つが選べるなー、くらいの金額だと思って下さい。新人ラノベ作家の処女作の印税よりも安い額です(例えが分かり辛すぎる)。
 そんな額をいただいたので、僕もやはり何かしよう、せっかく社会人という遊びをしているのだから、社会人らしい遊び方をしよう、と思っているんですが……うーん、いかんせんやっぱり、欲しいものがない。いや、先日の日記にも書いた通り、キーボードが欲しくはあるんですが……キーボード欲しいけれど、別に今持ってるやつで十分だしなぁ、みたいな気持ちがすごくある。キーボード自体に不満はないんですよ。本当に。刻印があるのと、有線であることが気に入らないだけで、それ以外には何の不満もない。逆に……HHKBを長く使ったことがないから、打ち心地と操作性で言えば、REAL FORCEに軍配が上がる可能性もある。高い買い物をして「青い鳥はすぐ近くにいたんだな……」と思うのも癪ですし、うーん……やっぱり試打の旅に出ようかな、と思っているところです。
 HHKBって高級ブランド志向なのか、家電量販店には置いてないみたいなんですよね。調べてみると、HHKBの試打が出来るお店っていうのは決まっていて、リンクを張っておくんですが……

 僕の活動範囲である都内近郊で列挙してみると、

  • 新宿

  • 東京

  • 三田

  • 六本木

  • 銀座

  • 秋葉原

 にあるみたいです。
 しゃ……しゃらくせーっ!!!!
 毎日仕事に行くのに港区というか東京タワーを眺めている人間ですから、都会で働いていると言えば働いているんですけれども、なんかそういうの……合わないじゃないですか、僕という人間は。お洒落な高層ビルでスタバ飲みながらオフィスカジュアルをキメて夕方5時には退社してBARで軽く1杯……みたいな村上春樹イズムは僕にはなくて、毎日黒スキニーと白ワイシャツ着てリュックサック背負って電車で文庫本読みながらうだつの上がらない仕事をしている方が合っているんですよ。そんな僕が……な、なんだよ! キーボードのタイピングを試すためだけに、ろ……六本木!? 銀座!? しゃらくせーっ!!!!
 まあそんなわけですから、唯一自分が存在しても許される気がする『新宿』か『秋葉原』にいつか試打に行きたいなと思っているんですけれども……そういう「ふらっと試打にお金と時間を掛けようかな」と思える程度には、金銭的にも精神的にもいくらか余裕が出来てきた今日この頃、という感じです。

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 日記のそもそもの目的はタイピングをすることにあって。
 昨日、HHKBに対する想いを文章化してみたら、自分でも驚くほどスラスラと文章を書いていて、「お前、こんだけ文章書けるほど強い想いがあるなら買えばいいじゃねえか」って気がしたんですね。割とこう……他人の背中はガンガン押すんですけれども、自分はテコでも動かない性格なんですよね。割と勢いで物を買っているイメージがあるかと思うんですが、現実的なところでは、ひとつの物を買うのに最低でも3ヶ月は悩むし、長いと10年くらい悩みます。J-45とかES-355っていうギターを買ったのが顕著なんですけれども、こう……「俺はこんだけ生きてきても、音楽家になるわけでもないし、歌ってみた弾いてみた動画を出すわけでもないのに、ただギターを弾いている。俺はきっと一生音楽をやるんだろう」みたいな覚悟が決まったから手を出したんですね。で、REAL FORCE for Macというキーボードを買ったのも、出版のお話をいただいて、作家一本でやっていくっていう気持ちはもうないのでアレなんですけれども、「小説を世に出していただけることになった」という、ある種ゴールというか、一つの目的地に到達……あるいはスタートラインに立った時に、僕は結構、そこで辞めることが多いんですよ。何らかの目的のために生きているから、それが達成されたら別の新しいことに手を出したい。つまり、今僕が何のために働いているかと言えば「お金が必要だから」なんですけれども、仮に明日住む家があって、明日食う飯があったら、多分働かないんですよ。最近だと「FIRE」という早期リタイアの概念が広まっていますけれども、仮に1億円くらいまとまったお金が手に入ったら、サラリーマンは辞めるんじゃないかと思うんですね。現状の年収(額面)と支出を照らし合わせて、そこに生じる固定費(家賃等)を考えた時、働いていなければ都会に住む必要もないし、家事や生活の簡略化のためにある程度機能の揃った家に住む必要もない。そうなると田舎の安い家を買って暮らすことになるわけで……とかシミュレーションしてみると、1億円もあれば余裕で暮らせるだろうし、サラリーマンを辞めても何らかの方法で収入は得るでしょうから、スタートラインとして、1億円、ないし5,000万円くらいの元手があったら、すぐに仕事を辞めて悠々自適な生活を始めることだろうと思います。
 なんの話かって、僕は要するにそういう人間で、仕事に対してやる気がないんです。もちろん、「どうせ同じ1秒を生きるなら楽しい方が良い」の精神ですから、仕事は全力でしますし、手も抜きませんし、影で努力もするでしょう。けどもしお金が手に入ったら、すぐ辞める。そういう相反する精神の中で仕事をしています。で、じゃあ、小説ってどうなんだろう? と。「僕は何のために小説を書いているんだろう」ってことを、出版という節目に色々考えるわけですよ。「本が出せたら、一つの終着点に到達して、僕は飽きるんじゃないか?」とか、「書きたいものだけ書いている人間なのだから、仕事として小説を書くことに強い抵抗感が生まれるんじゃないか?」とか、そういう葛藤がものすごくあったんですね。同時に、「これでもう、二度と小説なんか書かないんじゃないか」みたいな恐怖もあって。そんな中で「打鍵環境を構築するのってどうなんだ?」ってことをすごく思ったんですね。
 ですから、結構色んな環境で小説を書き直したんですよ。ネカフェで書いてみたり、スマホで書いてみたり、他人のPCを借りて書いてみたり、図書館で書いてみたり、MacBookで書いてみたり、iMacで書いてみたり、Pomeraで書いてみたり。色んな環境で書いて、それでもなお「やっぱりデスクトップとキーボードという組み合わせが一番僕が楽しめるな」みたいなことが分かったというか、「僕はこうやって、椅子に座ってでかい画面を見ながら文章を書いているのが好きなんだ」みたいなことが腑に落ちて、それはそもそも「小説を書く」という目的よりも、もっと純粋な「打鍵をする」ということに帰結しそうだ……と分かって、REAL FORCE for Macを買ったんですよ。こう……「今後も一生、打鍵はするんだろうな」という結論を得られたというか。
 よくその、カメラとかギターとか顕著だと思うんですけれど、「人生を変えるために道具を買う」という選択を取る人がいると思ってるんです。悪い言い方になっちゃうんですけれども、「無趣味な人間が趣味を見つけるために、流行りモノに手を出す」というヤツです。これ、別に全然悪いとは思っていなくて、むしろ大切なことだと思うんですよ。自分に合う趣味とか生き方っていうのに幼少期の頃に出会える人間の方が稀ですから、大人になってから出会うってことも全然ありますし、例えばそう……あの、僕は割と小学生の頃に音楽に出会って、中学生の頃に小説というか文学に出会って、そっから先ずーっとそればっかりやっていますけれども、それに対して飽きもしないんですけれども、それなりに大人になってから目覚める人の方が圧倒的に多いじゃないですか。身内の話だと実兄が割とそのタイプで、今完全にカメラマンというか写真・動画撮影で仕事をしているんですけれども、多分、カメラに出会ったのって20歳とかその辺だったと思うんですよね。バックパッカーをするためにデジカメ買って、それで魅力に目覚めたみたいな。だから、何歳になってからでも何を始めたっていいと思いますし、そのために高い買い物をすりゃいいと思うんですよ。僕が急に液タブ買ってもいいと思うし、ドラムセット買ってもいいと思うし、トレーニング器具買ってもいいと思うし、ゲーミングPC買ってもいいと思います。思い立ってイーゼルとキャンバス買ってきたって、誰にも責める権利なんてないんですよ。
 でも!
 だけれども!
 僕はそれに向いてない。「趣味を始めるために物を買う」みたいなところに、向いていない。そのー……まあ根っからの貧乏性というか、うーん……あるいは原理至上主義というか、なんて言えばいいんだろう? あのー……小説なんてね、メモ帳でいいんです。何なら紙とペンでいい。あるいは空想だっていい。お金なんて必要ないんです。ギターだってね、1万円くらいの安いギターでいいし、ピアノなんてストリートピアノでいい。高い道具を使う必要なんてないんです。本来は。
 だから、安物で楽しめるかっていうのを吟味しないと、僕はその……趣味に入れないんですよ。例えばカメラとかも、昔くっそ安いカメラ買って、写真撮影を趣味に出来るだろうか? みたいなことを考えてみたんですけれども、そもそも向いていないというか、興味がないことがすぐに分かったんですよ。ていうか、撮りたいやつはスマホのカメラでも撮るし、みたいな。そういう原理至上主義があるせいで、うーん……ダメだなぁと。僕には向いてないなぁ、って思うんです。何が向いてないかって、「良い道具をとりあえず買う」という選択肢が、向いてないんです。
 高いギター持ってますし、良い環境を構築してますけれども、例えば実家に帰った時とかって僕、ずーーーーーーっとギター弾いてるんですね。ギター弾いてるか鍵盤叩いてるんですよ。暇だから。で、その弾くギターって別に、なんでもいいんですよ。6本弦が張ってあって、音が鳴れば、もうそれでいい。ピアノも、ある程度チューニングが合っていて、思った鍵盤叩いたら思った音が出れば、それでいい。だけど、もっと楽しみたい、この道具はある程度使いこなしたから、もっと上の世界を見てみたい! という欲求が発生した時に、改めて道具の選定に入るわけなんですね。要はその、小さい頃からギター弾いてる僕が意を決して80万円のギター買うのはまあまあ……許容出来るかなと思うんですけれども、アナログですら絵を描かない僕が急に50万円の液タブとか買おうとしたら、「おいおいおいおいちょっと待ってくれよ」となってしまうんですよ。
 だからね、HHKBを買うことにすごく迷いがあるんです。REAL FORCE for Macは、出版記念というか、出版記念でもないな……今まで地道に地道にやってきた小説を書くという行為が何らかの節目を迎えた自分へのご褒美というか、感謝というか、そういうものを形に残したいと思って買ったんですけれども、HHKBに関しては完全に「新たなステージに行こう」という感覚なんですよ。だって必要ないんだから。必要ないものを買おうとする時は、大体、その趣味をもっと高めようとか、もっとその趣味に賭けたいという想いが発生している証拠なんです。覚悟を決めるというかね。

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 相変わらずとりとめのない話をしておりますが、ちゃんと書こうと思ってじっくり書いている話がありまして。正確に言えば1文字も書いていないんですが、こういう話を書こう、と思ってなんかずーっと考えている話があるんですね。
 そんな状態の僕がキーボードを買おうとしているっていうのはなんか、「じゃあ買ったら書くんだろうな」みたいな漠然とした不安というか恐怖心がありまして。「買ったからには書けよ」という脅しとは違う、「書きたいから自分の中に動機付けをしたいんだな」みたいな感じでしょうか。もちろん、今すぐ書き始めることだって出来るんですよ。出来ますし、やりゃあいいんですけれども、「環境が整ってないから」というのを言い訳にして先延ばしにしていると言いますか。
 なんか……なんだろうなぁ、趣味とは違う買い物なんですね。いや、趣味っちゃ趣味なんですよ。小説を書いてお金をもらっているとは言え、偶然お金が手に入っただけに過ぎなくて、発端は趣味なんです。だから趣味にお金を掛けるっていうだけの話のはずなんですけれども……なんだろうなぁ……何度か話している気がしますけれども、25歳までに目が出なければ専業作家は諦めよう、というルールを敷いて小説を書いていて、それを過ぎて就職して、そっからも趣味として創作をし続けていたんですね。だからなんか、「これに賭ける!」みたいな強い信念はない状態で今は小説を書いているし、作家という肩書きを名乗って、それで食って行こうという確固たる理念もないんです。だけど、それでも、どうしても物語を考えてしまうし、それを書きたいと思ってしまう。「でも今は仕事が忙しいし」とか「音楽にお金掛けて人生楽しんでるし」とか「今は娯楽がいっぱい溢れてるからわざわざ俺が書かなくてもいいよな」とか、そういう言い訳を頭の中でいっぱい並べているんです。
 そういう言い訳を自分にしながらも、心のどっかで「やっぱ打鍵が好きだし、小説が好きだし、環境を整えて執筆に集中する時間を取りたいな」と思っている自分もいて。でもそれをやってしまったらもう「始まってしまう」わけですよ。18歳、高校卒業後、起きては小説を書き、本を読み、疲れたら寝て、また起きては小説を書き、本を読み、疲れたら寝る……という、地獄みたいな生活をしていた1年間を。孤独で孤独で、母親以外とほとんど顔を合わせることもなくて、インターネット上で数人とテキスト上で会話はするものの、進学もせずに週に数回アルバイトをするだけの、閉ざされた世界でひたすら文章を書き続けていたっていう期間のことを思い出して、ちょっと臆病になっている自分がいるんですよ。無理ですけどね! 今の人生、仕事もありますし、必要最低限の人間関係もありますし、やらなきゃいけないこともありますからそこまで没頭することはないと分かっているんですけれども! 僕は根底として、何かに打ち込んだ時にそうなる人間だということが分かっているので、ちょっと気が引けているというか……まあ、なんでしょう、とりとめのないことを書いていますね、今日は。

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 まーなんかこう、純粋な部分の僕が心の隅っこでいじけてる感じですね。
 ちょっと話変わるんですけれども、過去、アーロンチェアという椅子を買ったんですけれども今は手放していて、これがなんでかって言うと僕の体にフィットしなかったんですよね。一応、事前情報を調べて自分に合いそうなものを買ったんですけれども合わなくて。やっぱり試座した方が良いんだろうなぁみたいなこともあって、ちょっとキーボードとアーロンチェアを買おうかなどうしようかなでしばらく悩むことになりそうです。
 でもキーボードとアーロンチェア買ったらいよいよ小説をずっと書くことになりそうだしなぁ……どうしようかなぁ……うーんうーん……とずっと悩んでいるわけなんですけれども、まあ買ったら買ったで意外と人生上手く進む可能性もありますから、もう少し楽観的に買い物をしていきたいですわね、という感じです。
 せっかく賞与も入ったわけだし!
 下手に過ごしていると、適当にご飯食べたり、適当に映画館ハシゴしたり、適当に本を買ったりして5万とか6万とかすぐに使ってしまいそうですから、まあせっかくなら形に残るものを買いたいですね、という感じですね。本当、毎週2万円ずつくらい使っていったら、数ヶ月もすれば賞与のバッファなんて吹き飛んでしまいますから。その程度のお賞与しかもらっていませんから、慎重に使っていきたい今日この頃です。
 貯金すれば? という考えもあるにはあるんですけれども、うーん……どんなもんなんでしょうね。例えば分かりやすく、20歳にとっての10万円と、30歳にとっての100万円って、あんまり価値が変わらないような気がしますし、60歳にとっての1,000万円ってじゃあ何に使うのかとか考えてみると……まだまだ若いうちに色々経験しておきたいし、毎秒楽しんで過ごしたいなというのが、僕の思想のようです。
 そう考えると、若いうちに色んなオシャレを楽しみたい! と考えて綺麗に着飾っているお嬢さんお姉様方っていうのは、割と理にかなっているよなぁ、とか思うところですね。僕は最初からオシャレに興味がないので良いんですけれども、まあそう……その歳にしか出来ないことがあるという意見には同意なので、まあ僕も、30代前半というか、この時代の今でしか書けないようなものを書くために、環境を整えるのも良いんじゃないでしょうかということで。

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 まあそんなこんなの福岡さん、7月は連休もありますし、偶発的に3連休より多い連休になりそうな気もしますから、そこをターゲットにして環境構築を進めていきたい所存でございます。
 まあ、実際試打に行ったら「想像と違った! やっぱREAL FORCE最強だぜ!」ってなる可能性もありますけれども。
 こうやって日々苦悩したり、どーでもいいことでうんうん唸っている福岡さんをお楽しみいただければ幸いです。
 それではまた次回! 任意のタイミングでお目に掛かりましょう。
 アディオス!

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