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病気の子 と 健康な子 PART 1


娘は1歳で急性リンパ性白血病になりました。
再発を繰り返しながらも、発症して4年後には
骨髄移植を受けられる状態までになりました。
有難いことに、骨髄移植後は免疫抑制剤を服用していましたが
退院することができました。
これで病気から卒業かと言えば、全くそんな事はなく
当時は、まず再発せずに半年を迎えることが目標でした。

骨髄移植をしてから3ヶ月は拒絶反応があり
皮膚が赤く腫れていたり、発汗障害などで大変な時もありました。
ただ、そこは子どものパワーというか
力強さと好奇心が拒絶反応に優っていたように見えました。

娘の状態が落ち着き始めると、私は娘に弟か妹ができたらいいな
そう思い始めていました。
私は一人っ子だったので、結婚したら子どもは3人欲しいと
幼い頃から思っていました。
娘が病気になって、すっかり忘れていたのですが
日々、元気になっていく娘の姿を見る度にその思いは高まっていきました。

移植後半年の再発を無事乗り越えることができ
更には次の目標である1年が過ぎ、娘は5歳の誕生日を迎える事が出来ました。
本当に嬉しかったです。
そして、誕生日の1ヶ月後、私は妊娠をしたのでした。

妊娠するまでには葛藤がありました。
子どもを複数人設けることは幼い頃からの夢でした。
しかし、妊娠、出産するということは
娘のサポートに集中することが出来なくなります。
私自身の負担が増えるということです。
更に娘にもたくさんの我慢を強いることになります。
娘はそのような環境を幸せと感じてくれるだろうか。
病気が完治していない以上、再発する可能性もありました。
それでも産んで育てる自信はあるか自問自答を繰り返しました。

自信はありませんでした、娘の病気も気がかりでした
何一つ安心できるものは有りませんでした。
だけど、自分の夢を優先することに決めたのでした。

その決意は、後に孤独、罪悪感、後悔を招きました。
先ずは、妊娠の報告を聞いた互いの両親に反対され
私の決意は見事に打ち砕かれてしまったのでした。
落ち込む私をよそに、手加減なく次々と厳しい現実が待っていました。


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