「勝者の思考回路 成功率100%のブランドプロデューサーの秘密」(柴田陽子)

ちょっと煽り気味のタイトルとは裏腹に、著者の等身大の生き方や信念が理解できる、とても深い一冊。

勝者の思考回路を持つためにはどうすべきか、(中略)それは目の前の全てに対して、感想を持つことです。

何か物事が起こっても、それを解釈するのは全て自分の頭の中だけ。であれば、何事に対しても、何か必ず気づきは得られる訳で、それは自分自身の捉え方次第だという事に気づかなければいけない。どんな小さい事でも、「丁寧に反応」し、どんなネガティブな事でも、「それを心の中でちゃんと受け止める」。
全て自分の人生に対して「当事者意識」を持って取り組まなければいけない。自分の人生を決めるのは自分自身に他ならない。

そこを起点として、考え方の枝葉をつくっていく。そして、いくつもある枝葉を修正しながら、方向をひとつに定め、そこに向かって、言葉や行動に移していく。

一方で、人々の感情は、何らかの方法によって動かすことができます。計画的、戦略的、人為的に人々の感情を揺さぶり、ムーブメントをつくり、定着させ、ブランド化することができるのです。

ブランディングとは、つまりはコンセプトである。そのために全てのベクトルをターゲットに向けて集約させる。

あくまで「ニュートラルに自分を保つこと、そして、他者の存在を意識すること」です。

ニュートラルに自分を保つこととは、重心を左右に傾けず、低すぎず高すぎず、安定させることと理解。他者の存在を意識することとは、そこから動きを見ること。己を知り、敵を知ること。

どんなに準備し、完璧にしたつもりでも、結果が出ないということもあります。  そんなときは誰でも落ち込んで「もう駄目だ」と思うでしょう。しかし、きちんと「結果」に向き合った上でのことなら、それは「失敗」でなく「学び」です。

失敗と学びの差は、自分によって決定される。

このように、シバジムがありとあらゆる業界から、ひっきりなしに大きな仕事の依頼が入る会社になったポイントは、「責任の設定が高いから」だと私は思っています。依頼内容に書かれたものの〝その上 =クライアントが本当に目指していること〟を、我々の「責任」とするからだと。

責任とは、他人の期待以上を求めること、クライアントの真の需要を見極めること。そのために考え抜くこと。どのような考え方、議論の仕方をすれば、そこに到達できるのだろうか。

仕事をつまらなく感じる大きな原因は、外ではなく内にあります。自分で自分にストッパーをかけて小さくしているから、「こんな仕事なんて」と感じるのです。

自分の限界は自分が決める。「こんな仕事」だけではなく、人によっては「こんな生活」「こんな人生」と考える向きもあるかもしれない。でも、田坂広志さんが言うように、「人は、必ず死ぬ。人生は、一度しかない。人は、いつ死ぬか分からない。」
その中で、何をしなければいけないかは自明。

月を目指せば、もし月に届かなかったとしても、どこかの星に着陸する。

まずは月を目指さなければ、話にならない。でも、どこにも辿り着けずに、宇宙で野垂れ死ぬ可能性は?セーフティネットは必ず必要。

今目の前にいる人に誠実であれ。それが、正しい「人脈」の作り方。

人脈とは、作るものではなく気づいたら出来ているもの。後先考えずに、目の前の人に誠実であることが一番大事なこと。

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