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トレイルデザイン-The Half Rule

(2020/10/24)加筆修正

スイッチバックの謎

 アメリカでハイキングをしていて「スイッチバックが多いなぁ〜」と思ったことはありませんか?日本だったら直登しそうな場所でも、ずいぶん遠回りしてスイッチバックさせられます。そのせいか地図上の距離より、長くて時間がかかる気がするのは私だけでしょうか?

「アメリカの人は直登が嫌いなのか?」
「馬が通れるようにするため?」
「マウンデンバイクを楽しむため?」

 もしかするとそういった理由もあるのかもしれませんが、どうやらアメリカではトレイルを作るうえで一定のルールが存在していて、そのルールが関係しているようです。

The Half Rule

 サスティナブルトレイルのノウハウの一つに「ハーフルール」というものがあります。簡単に言うと、ハーフルールとは「トレイルの斜度山の斜度半分以下にしなければいけない」というものです。例えば山の斜面の角度が16度だった場合、トレイルの勾配は8度以下となります。そうするためには必然的にトレイルをトラバースさせなければなりません。

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Figure 3(Trail Construction and Maintenance Notebook 2007より)

 この様にするとどうなるのでしょうか?そもそもトレイルが侵食される主な理由は水によるものです。降った雨が山の斜面を流れる際、植物が無くなったトレイルに集まって水路となってしまいます。そうするとトレイルは、水によってまず下方向に掘り下げられ、次に側面を削られていきます。トレイルは歩きづらくなり、周りの植生も失われていきます。

 そこで、トレイルの斜度を山の斜度の半分以下にすることで、山の斜面を流れてきた水はトレイルを横切って下の斜面に流れやすくなり、トレイルに流れる水の量を少なくすることができるというわけです。

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Figure 10(Trail Construction and Maintenance Notebook 2007より)

 だからスイッチバックを多くする必要があったんですね(メガトン構文)。


参考

Trail Construction and Maintenance Notebook 2007


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