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【大人のピアノ】「悲愴第一楽章」をフィギュアスケートに例えると


うっかり好きな曲を選んでしまった

つくづく「弾きにくい曲選んじゃったなあ」と思う。
発表会に向けて取り組んでいる、ベートーヴェンソナタ第8番「悲愴」第一楽章。
ショパンやリストのように、超難関なフレーズがあるわけではない。

結局は、私のスキル不足が要因なのだが・・・。
私のレベルは、他のサイトの「レベル別曲リスト」みたいなのをみると、
「中級の一番上」だと比較的楽。「上級の一番下」だとコツコツ練習を重ねて弾けるようになる。そんな感じ。

従って、ショパンやリストの難しいフレーズ満載の楽譜を見ると、「うわっ!」と思う。で、ゆーっくりポチポチ練習することから始める。

ベートーヴェンのソナタには、ほとんどの曲にその「うわっ!」がない。なので、一瞬「これならいける」と誤解してしまう。

「悲愴」は好きな曲。45年前レッスンを辞める前、次の発表会を見据えて練習しかけていたこともあり、楽勝だろうと甘くみていた。

ひとつひとつのフレーズは難しいわけではない。
しかし、多様なものが代わる代わる登場。
そして、類似のフレーズが微妙に転調して何度も出てくるので、うっかり一音間違えると、また最初の方に戻ってしまったりする。

高校生まで、発表会やら何やら人前で弾いてきた曲はこんなことなかった。

憶えているのは、

シューベルト 即興曲op.90-2,op.90-4
ドビュッシーのアラベスク2番
モーツァルトソナタトルコ行進曲付き第三楽章
モーツァルトソナタ第8番K.310
ショパン 幻想即興曲

などだが、同じパターンが続くし、音質の変化も比較的緩やか。

フィギュアスケートに例えると


ところが、悲愴は違う。

フィギュアスケートのプログラムに例えると、
「4回転や3Aなどの超難易度高いジャンプはないけれど、3回転ジャンプ全種類入っていて、ステップやスピン、難しいつなぎ満載。休むところなし」といった感じ。(こういうプログラムは、高橋大輔さん、浅田真央さん、宮原知子さんなどが上手そう。)

ひとつひとつのフレーズを取り出して練習するとスムーズなのに、つなげるとぐちゃぐちゃになる。速いフレーズは手首を上に上げきれいに弾きたいのに、違う弾き方をしている前のフレーズからすぐに変化させるのが難しい(というか、まだできていない)。強弱の変化も音質の変化も急。
稲妻が落ちたかと思うと、次はのどかな散歩・・・と思ったら小川の水が流れてる・・・。そして、急にダッシュして、なぜか嘆く。

なんてことを考えていると、跳躍で思いっきり外す。

ベートーヴェンの美しい和声満載で、本当はキラキラ煌めく音で弾くと素敵なんだけどねぇ・・・・。

先生が「これを弾きこなせたら、ショパンもモーツァルトも楽に弾けるようになる」と仰った理由がよーくわかる。

本当は煌めくような音で弾きたい


ホロヴィッツさまのこちらを聴いて「きれいだ~」と、呟き続けている。キラキラだ。

ホロヴィッツ様だけでなく、名演を聴きすぎて耳は肥えているため、自分の演奏の録音を聴くのはかなりつらい。ピアニストの皆さん、なんであんな音が出るんでしょうか?

Xに進藤実優さんの投稿が流れてきて、このリンクが・・・「熱情」こちらもキラキラで美しい。


現実逃避ばかりしていられないので、スタジオをガンガン借りてグランドピアノで練習。スマホで録音してチェック。家では、ハイブリッドピアノの録音システムでチェック(電子ピアノ、ハイブリッドピアノはこれができるのが利点!)。

急に調子低下


実は先週、とても調子がよかった。
しかし、今週に入って、いきなり「弾けないフレーズ」がいくつも出現。
なぜだー!!!???
もう泣きそう。(先生は、「この時点で弾けなくなってよかったね(本番じゃなくて、という意味)」と。)
これを乗り越えないと。

ピアニストの方のこんな投稿を見つけた。

プロでも、こうなのね。

私なんて、10分間一曲弾くだけ。
これまでに、プレッシャーのかかる講演や研修、プレゼンなどいくつもやってきたじゃん!と自分を励ます。

今週は、仕事のスケジュールも調整してあるので、練習に集中できている。少しはましになってきたかも。

演奏を楽しもう

発表会の日、お知り合いのピアニストの方がコンサートを開かれる。日頃は欧州で活動されているけれど、時々帰国してコンサート活動。その度にご案内を頂いて、聴きに行く。
今回もお誘いがあったのだが、発表会なので・・・とご連絡。

すると
「お互い演奏楽しみましょうね!」とレス。

その時(数ヶ月前)は、「楽しめるわけないじゃん!」などと思ったが、今はほんの少しだけ「Steinway弾くの嬉しいかも」(今度の会場はSteinwayなのだ!)という気持ちも芽生えてきている。

そう、演奏を楽しもう!










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