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角野隼斗さん「KEYS」オンライン配信のクォリティの高さ 2024/03/23


リアル会場は全敗だった


角野隼斗さんの全国ツアー「KEYS」、東京と千葉の、抽選の申し込みをしましたが、外れました。ファンクラブに入っていないと取れないようですね。
「『行けたらいいな』ぐらいの気持ちでは、チケットが取れない人」になってしまっています。

ところが、イープラスから「最終日(千葉会場)、オンライン配信がある」というお知らせ。恐らくやるだろうなとは思っていたので、待ってました!一応行くつもりでスケジュールも空けてあったので、申し込みました。

ピアニストを超え、パフォーマーとして最高!


プログラムをダウンロードし、PCの前でスタンバイ。

バッハ:イタリア協奏曲へ長調BWV971
モーツァルト:ピアノソナタ第11番イ長調K.331「トルコ行進曲つき」
角野隼斗:24の調によるトルコ行進曲変奏曲
角野隼斗:大猫のワルツ
ガーシュウィン(角野隼斗編曲):パリのアメリカ人
ラヴェル(角野隼斗編曲):ボレロ

まあ、演奏、というか、曲づくりや演出を含めたパフォーマンスのなんと素晴らしいこと!
そして、楽しい!

バッハから入ったのは、ピアニストとしての秀悦さをまず見せるためかしら。
(バッハを美しく弾くというのは、本当に本当に難しい。バッハをきちんとやり直したいと思って、インベンションをちょっと弾いてみましたが、左手指のバネ指で全くダメでした~。両手とも正確かつ美しい音を出せなければアウトです)

キラキラ抑えめのバッハが終わるとモーツァルト。藤田真央さんのモーツァルトが大好きなのですが、また違うアレンジが入った角野さんならではの、音の煌めいたモーツァルト。

そして、ここからが本領発揮。
トルコ行進曲の変奏曲、大猫のワルツ、ガーシュイン・・・と、素晴らしいパフォーマンスが続きます。

圧巻のボレロ

さて、一番楽しみにしてたボレロ。
前の週に上野水香さんのボレロを観てきたばかり。

三台のピアノを弾き分けて、オーケストラのように演奏。
そして、オケだとスネアドラムで演奏するあのリズム。
あれを、ずーーーーっと、どれかの指で演奏し続け。
以前、NHKの番組で、打楽器奏者の方が、「ボレロのあれは演奏するのが嫌だ」と冗談交じりに仰っていました。ずーーっと同じリズムを同じ調子で叩き続けなければなりませんし、曲の要です。

それをピアノで続けるとは。
もちろんそれ以外の9本の指は、オーケストラの各楽器のように歌います。
それを映像で見ていましたが、「角野さんすごすぎる・・・・・・」。

編曲も角野さん。
最後の盛り上がりもオケのよう。
上野さんの踊りが脳内の中で再生されました。

アンコールは、きらきら星変奏曲。
そして、千葉県八千代市出身の角野さん、子供の頃、夕方に地域から流れてきたという「夕焼け小焼け」を。

MCもナチュラルで上手。
上質のコンサートでした。

映像のクオリティ、まるでミュージックビデオ

今回驚いたのが、配信のクオリティの高さ。
通常、クラシックコンサートの配信というのは、大体、多くて3箇所以内のアングル。ものによっては一箇所のみなので、コンサート会場に座って観ているような感じです。

角野さんのも以前一度だけ配信を観たことがありましたが、やはり遠方からのアングルだけだったように記憶しています。

しかし、今回は違いました。
10箇所ほどのアングルからの映像で、それがタイミングよくスイッチング。
大きくなったり小さくなったり。
「見たい」と思うところをちゃんと見せてくれます。

だからこそ、ボレロの手元もよく見えて、角野さんのピアノの技術力の高さがよく伝わりました。

リアル会場の演奏会とは違った映像作品に仕上がっていると感じました。このままミュージックビデオとして販売していいんじゃないんでしょうか。
「リアルで行った方も、絶対これ観た方がいい」と思ったので、Xでおすすめしておきました(アーカイブ期間が数日ありました)。

このあたりは、優秀な映像スタッフさんがいるのはもちろんですが、角野さんのこだわりがかなり入っているはず。
角野さんの才能、今後どうなっていくんでしょうか?

7月の武道館も、きっと配信あるはず。
必ず視聴しようと思います。



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