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オーケストラのような重厚さ ダン・タイ・ソン 2024/06/25

コロナから回復し、文化芸術活動も復活です。

紀尾井ホールでのダン・タイ・ソン先生のリサイタルへ。

プログラムは充実。聴きたいと思っている曲目が並びます。
フォーレから始まり、ドビュッシー。
勉強中のアラベスク1番!素晴らしいバランス。弱音なのになぜあんなに響く??? 続く2番はガラッとイメージが変わり、鋭く軽やかに.
子供の領分も、ストーリーが感じられて、いい曲~とうっとり。

後半はショパン。
ノクターン2曲、舟歌、ワルツ5曲・・・と続きました。
舟歌はまるでオーケストラのような重厚さ。素晴らしくて途中、涙がこぼれました。
そして、最後はスケルツォ第2番!
大曲です。雄大さの一方で切なさがたまらない。なんと寂しいフレーズでしょうか!ぐっときて、やっぱりまた涙。

アンコールはショパン2曲。日本語も交え、ご自身で紹介されていました。
ポロネーズ第11番とワルツ遺作

感動の2時間が終わりました。
ダン・タイ・ソン先生、弾く前に両手をピアノの譜面台のところに両手を置いて姿勢を整えるのがお作法のよう。そして、一気に弾き始め、魔法のような音。

こちらの演奏は8年前のものですが、今回のものは、より一層熟成が進んでいたように感じました。

https://youtu.be/WdY5zYjykxE?si=6Y0qClZ6eOGxjNZE


ショパンコンクールなどでも審査員を務められているし、この前の優勝者のブルース・リーをはじめ、ケイト・リウなど、世界的に活躍しているピアニストの先生。



彼らより上手く弾かないといけないだろうなあ・・・と、思っていたのですが、心配は杞憂におわり、文句なく極上の演奏でした。
ハノイ出身で、ベトナム戦争時、爆撃の中で紙の鍵盤で練習されたとか。そんな大変な体験を経て、ショパンコンクール優勝(1980年。アジア人初)。大変な人生を過ごしてこられているのですね。


前回の来日はチケット取りそびれましたが、今回は聴くことができて本当に幸せでした。

スケルツォ、大好きなので、いつか弾けるようになりたい・・・と、わが先生にリサイタルの感動シェアしつつ、つい口走ったら、「スケルツォ、あなたに合ってるわよ!1番からやってみたら?」なんてとんでもないお題を頂いてしまったのでした😄 2年がかりの取り組みとなりそうです。
ちなみ第1番はこちらです。亀井さん、素晴らしい。




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