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「MLOps」(機械学習の用語説明)

「MLOps」とは何か。基本となる「DevOps」と「MLOps」について、簡潔に解説いたします。



機械学習プロジェクトの現場で、機械学習チーム、開発チーム、運用チームの開発工程と運用工程をパイプライン化し、データ処理やコミュニケーションを円滑にする「MLOps(エムエルオプス)」という考え方が広まってきました。

そこで本記事では、MLOpsとは何か。基本となるDevOps(デブオプス)とMLOpsについて、
簡潔に解説いたします。


〈目次〉
1.DevOpsとは
2.DevOpsが必要とされる背景
3.MLOpsとは


MLOpsの解説に移る前に、まず「DevOps(デブオプス)」という考え方を説明します。


DevOpsは、MLOpsの考え方の元になっているため、DevOpsの概念や手法を知っておけば、MLOpsに理解しやすくなります。

DevOpsとは、開発工程と運用工程をパイプライン化してデータ処理やコミュニケーションを円滑にするとともに、バージョン管理やデプロイなどの自動化によって生産性を向上させる考え方です。

DevOpsは開発(Development)と運用(Operation)を組み合わせた造語であり、まさに開発チームと運用チームが二人三脚で活動するイメージを持っています。

プロジェクトの現場にDevOpsを取り入れる目的は、主に以下の2つです。

・自社が提供するソフトウエア、システムの
 品質、価値を高める

・自社商品をエンドユーザーに確実かつ
 タイムリーに届ける

ただし、DevOpsの定義は厳密に決まっていないため、導入にあたっては意思統一のステップが必要となります。


2.DevOpsが必要とされる背景
DevOpsの考え方が広まってきたのは、プロジェクトの過程において、開発チームと運用チームの対立が出やすくなってきたからです。

具体的には、開発チームが高スペックや「新機能などの技術面を追求したい」のに対して、運用チームは「運用管理のしやすさ」や「安定稼働を優先する」などの理由によって対立します。

この対立が顕著になってきた背景には、情報システムの肥大化や複雑化、専門領域の属人化などの要因があります。

その結果、各部門はそれぞれの目標達成を過度に優先しやすくなり、他部門との垣根が生まれやすくなりました。

この状況により、顧客に喜ばれる商品を提供するミッションは同じであるはずなのに、それぞれの手段の違いから互いの足をひっぱってしまう状態が生まれてしまいます。

そこでDevOpsを導入して、開発から運用を含めた範囲でPDCAサイクルを回すことを目指す企業が増えてきました。


3.MLOpsとは

MLOpsとは、機械学習チームと開発チーム、運用チームの開発工程と運用工程をパイプライン化してデータ処理やコミュニケーションを円滑にするとともに、バージョン管理やデプロイなどの自動化によって生産性を向上させる考え方です。

MLOpsも造語であり、機械学習(Machine Learning)の頭文字「ML」と、「DevOps」をかけ合わせてつくられました。

考え方や目的、導入によって得られる効果は、基本的にDevOpsと同じです。

DevOpsから発展した考え方、あるいはAIの機械学習プロジェクトに特化したフレームワークと捉えると良いでしょう。

ただし、実際に現場に導入する場合、当然ながらDevOspと全く同じというわけにはいかず、連携の仕方や自動化の範囲、必要なツールの選定などを、自社の体制に合わせてカスタマイズすることになります。


参照元: 「AI Smirey」Webサイト

以上

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