運命みたいなものってあると思う③

劇団おぼんろの公演…私の考えている舞台とはまったく違うものでした。

座席もステージもなく、床に座布団が並べられている。
いわゆる桟敷というスタイル。
チケットの整理番号はあるけど、座席の指定はない。
劇団員自ら客入れをするので出演者から普通に話しかけられたりする。
声優沼では、触れることも出来たことない、ましてや会話出来るイベントなんて数が限られています。
だから、その距離感にビビりまくっていたのだ。

「おぼんろはじめて?誰目当てで来たの?」

劇団員の高橋倫平さんから声をかけられたのが私のおぼんろの始まりでした。
何度も言いますが、私は艶漢で見た主宰の末原さんがどんなお芝居をするのかというのが単純に気になっていたので、誰目当てというか…艶漢でこの劇団のこと知って…とだけ伝えると「初めてならここがいいよ!」と席を指定されたのです。
劇団員は観客の間をすり抜け、観客も巻き込む。
おぼんろの舞台は観劇するのではなく、参加するのです。

この時の演目の話はちょっと長くなるから端折るけれど、カミナリに打たれたような感覚だった。
元々末原さんのお芝居を見に行ったはずが、劇団員のさひがしジュンペイさんの熱いお芝居、わかばやしめぐみさんのお芝居と歌、席を案内してくれた倫平さんの明るいキャラと身体能力、そして主宰の末原さんの儚く脆い物語にどっぷりハマったのです。
この時は客演に少年社中の井俣太良さん、声優の福圓美里さんがいたのだけど、仮面ライダードライブに出とった人やん!(特撮好きでもあります)とか、いや福圓さんをこの距離で?と声優沼にいるオタクは思うわけですよ…だって…私が語りだしたら1週間はその話できるよってぐらい好きな作品、セーラームーンのちびうさちゃんですよ?

そーゆーわけで私は末原さんを見に行ったはずなのにおぼんろという劇団の箱推しになるのです。

劇団員自ら客入れもすれば客出しもする訳で…お見送りをしていただけるんですけど、直で推しにその時の感想を言えるっていうのがいいなって思いました。
末原さんに、艶漢を見て気になって初めて来た。と初めて参加した時に伝えるのが精一杯でした。
例の如く、私は行ける日は行く!みたいな感じで時間が無いなりに結構通ったんです。
最初こそ敬語だった末原さんも基本的には気さくな方でめちゃくちゃ友達みたいに話しかけて来る人…コミュ力お化けってやつです。何回か通うと顔を覚えてくれたようで、「どーだった?楽しかった?」とか感想をいうと、ありがと〜といいながら嬉しそうに笑ってくれたり千秋楽なんかは、気持ちが溢れて軽率にハグなんかされるわけですが…いや!死ぬ!!一応推しだから!!友達じゃねーから!!という気持ちになります。

そんなこんなで、何のために私が関東に出てきたかって…オタ活する為じゃねーか!って事を思い出します。
完全週休二日制ではない職場だったので隔週で土曜日出勤がありました。
行きたい推しのイベントが出勤の土曜日と被ったら?
私の人生残り半分ぐらいしかないのに、推しを愛でることを我慢するとかありえなく無い?という気持ちになり、職場環境に悩んでいた私は、土日祝お休みで、お給料も現状と変わらないぐらい頂けるところ!で本気で転職活動をまた始めます。

次回は人生観が変わった事とそれに伴って転職活動した事を書きます。

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