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隠れ家の不良美少女 141 それって最悪!

KKステージへ到着する。デザインルームの中へ入ると希和も来ていた。
美奈さんや詩織さんもいて希美子さんと配信用の衣装を考えてくれているようだ。

「お疲れ様です」俺は声をかける。
「「「「お疲れ様で〜す!」」」」元気な声が帰ってきた。

「これが配信用のセットです、まだ計画中ですが」俺は大きなテーブルに図面を広げる。
「ねえ友希さん、配信はほとんど座ってやるの?」希美子さんが聞いてくる。
「計画ではオープニングからしばらくは立って衣装が見えるようにして、食べるコーナーでは後ろのテーブルで食べる感じになってます」
「そうなの、じゃあやっぱり座りやすい衣装がいいのね」希美子さんは頷く。
「そうですね」
「袖とかは食べ易いようにシンプルなのが良いように思います」
「分かったわ、その事を考えながら進めましょう」希美子さんはみんなと確認した。

「ねえ友希さん、希和は何を話したらいいの?」不安そうに俺の顔を覗き込む。
「プリンちゃんは前にYouTubeで配信していたから慣れてると思う、だからプリンちゃんの話し相手をする感じだ」
「そうか、それなら少しは安心だ」
「ただ…………プリンちゃんはお酒を飲む場合もある、その時はキナコがフォローすることになるかもしれない」
「えっ、そうなの?」
「ああ………」
「ちょっと不安…………」
「大丈夫、前のモニターにカンペが写るから」
「そうなんだ、なら大丈夫かなあ…………」

「毎回テーマが決まってるし、コメントに返したりなどある程度パターンができるから大丈夫だ」
「う〜ん………私まずい事言っちゃわないかなあ」不安そうだ。
「どんな事だ?」

「友希さん大好きとか…………」

「「「プッ…………」」」みんな笑いを堪えて手で口を塞いでいる。

「それは最悪だな」俺は顎をかいた。

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