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隠れ家の不良美少女 39 スクール水着

お昼過ぎに天空カフェへ向かう。
やっと着替えた希和はニヤけたまんまだ。
「新くんお疲れ様」
「ども……お二人さん」新くんまでニヤけている。
「写真を撮ってもらったのでSNSにアップをお願いします」希和が新くんに甘えた。
「いいよ、じゃあ見せて」
「これです、希和はパソコンを開いて見せた。
「おー!メイドさんか、超可愛いねえ」
「そうですか?嬉しい」
「この表情は友希くんにしか見せない禁断の表情だねえ」新くんはニヤけた。
希和もニヤけた。俺は寒気がした。
「撮影は楽しいんです、友希さんが可愛いとか、大好きとか言ってくれるから」さらにニヤけた。
「そうなんだ、よかったね希和ちゃん」新くんは俺を見て口角を片方あげた。

「じゃあ早速この選んだ5枚をアップしよう」画像がアップされる。
「友希くん見てごらんよ、フォロワーが20万人を超えてるよ」
「えっ?」覗き込むと驚く数字になっている。
「きっとまだまだ増えてくな」新くんは腕を組んだ。

「新さん、今度は何のコスプレがいいと思いますか?」
「そうだなあ、希和ちゃんなら何でも可愛いしなあ」考え込む。
「私、友希さんが撮してくれるんだったらスクール水着でも大丈夫だけど……」
「それはやめた方が無難だぞ」俺は冷ややかな目で見る。
「希和ちゃんのスクール水着は超可愛いだろうな」新くんが嬉しそうにニヤけた。
「新くんってもしかして……ロリコン?」
「失礼な!オールラウンドと呼んでもらいたいなあ」さらにニヤけた。
「……………」俺は言葉を失う。

「そういえば友希くん、ドームのイベントはもう直ぐじゃない?」
「そうなんだよね、今度の木曜から近くのホテルに泊まり込みなんだ」
「そうか、大変だね」心配してくれた。
「友希さん、じゃあ今度の日曜は東京ドームなの?」
「ああ、本番が金・土・日の三日間だからね」
「じゃあ私、日曜に見に行ってもいい?」心配そうに聞いてくる。
「ああ、来ても大丈夫だぞ」
「やった、じゃあ見にいくよ」希和は嬉しそうにしている。
「電車の乗り継ぎとか大丈夫か?」
「うん、この前教えてもらったから大丈夫」
「希和ちゃん、スマホにナビは入ってないの?」
「うん」
「じゃあこれを入れてごらん」新くんはナビの使い方を教えてくれている。
「分かった!これで東京ドームまで迷わずに行ける」希和は嬉しそうだ。
「気をつけて来るんだぞ」

ガレージハウスに戻ると、俺は帰る支度を始めた。
「友希さん行っちゃうの?」
「ああ、本番前で忙しいからな」
「そんな時に撮影してくれてありがとう」希和は切なそうな顔で俺を見ている。
「希和の大事な時だからな」
「ありがとう」希和は抱きつく。
「こら、離れろ」
「誰も見てないよ」上目遣いで見た。
「帰るぞ……」
「うん………」

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🌟 この後の話は『ラプソディは永遠に』を読んでいただいた方が分かりやすくて楽しめると思いますので、ぜひ読んでみてください。
  友希くんの大学生時代を読むと、よりこの話が楽しめるようになっています、よろしくお願いします。

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