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隠れ家の不良美少女 129 プリンちゃんの衣装

KKステージに匠真くんとプリンちゃんがやってきた。
結婚式の衣装を確認に来てくれたのだ。
カフェ・オータムで希和がプリンちゃんの採寸をして衣装作りが進められていた。
出来上がったので試着してみる事になっている。
希和も一緒に出る衣装を着て二人で軽いリハーサルをする事になっている。
「お疲れ様です」匠真くんがニッコリ会釈した。
「お疲れ様です」俺も挨拶した。
「こんにちは、衣装楽しみだわ」プリンちゃんが楽しそうに微笑んだ。
「忙しいのにありがとうございます」俺は頭を下げる。
「プリンさん、カッコいいのが出来たよ」希和は早速プリンちゃんを引っ張って試着室へ連れて行った。

オフィスで匠真くんにコーヒーを出した。
「結婚式のショーは楽しくなりそうですね」
「協力して頂いて感謝してます」
「こちらこそ、YouTubeの宣伝になるので助かります」
「カップルでのYouTubeも好評だよね」俺は親指を上げてグッジョブサインをした。
「最近は俺のフアンも増えて嬉しいです、凛はヤキモチ焼いてますけどね」少し笑っている。
「今回は少しだけの出演ですが宜しくお願いしますね」頭を下げる。
「はい、多いと無理なんで」ニッコリ頷いた。

「友希さん、匠真さんこっちに来て〜」希和の声がする。
匠真くんと試着室へ向かった。

「お〜!可愛い!」匠真くんが思わず声を上げた。
希和とプリンちゃんが衣装を着て微笑んでいる。
「いいなあ、とてもいい」俺は何度も頷いた。

着付けをしてくれた希美子さんと美奈さんが細かいチェックをしている。
「プリンさんセクシーでしょう?」匠真くんに希和が微笑んだ。
「はい………」緩んだ笑顔になった。
「友希さん希和はどう?可愛い?」首を傾げる。
「ああ、問題ない」
「何!その言い方、素直じゃないわあ」頬を膨らす。
希美子さんや美奈さんがクスクスと笑った。

「じゃあこのまま軽くリハーサルしちゃいましょう」希和とプリンちゃんは台本を見ながらリハーサルを始める。俺と匠真くんは様子を見守った。
リハーサルが終わると希美子さんが衣装の修正する箇所を美奈さんと確認した。

「じゃあ本番は宜しくお願いします」俺は深々と頭を下げる。
「こちらこそよろしくお願いします」プリンちゃんと匠真くんはニッコリ手を振って帰って行った。

「もうすぐだね……」希和がポツリと呟く。
「そうだな」
「心配だなあ…………」少し不安な顔をしている。
「ショーのことが心配なのか?」
「違うよ、全体がうまくいくか、それに新さんがしっかり認められるかが心配なの」
「そんな事心配してくれるのか?」
「だって、友希さんのお仕事が上手く行くか心配でしょう?」少し睨んだ。
「大丈夫だよ、短い時間だったけど考えられる事は全てやった」
「そうなの?」
「ああ、後は運が味方してくれるさ」
「そうだね、新さんと友希さんの最強コンビだもんね」
「そうだな……」俺は軽く笑った。

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