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隠れ家の不良美少女 101 パッケージ

希和が食べ終わると、奏太くんが袋を抱えてやって来た。
「お疲れさまで〜す」
「いらっしゃい奏太さん、いつものでいいの?」
「はい、お願いしま〜す」
「匠真さん奏太ミルクティー」
「了解」

「友希さん、パッケージのサンプルが届いるんで見て下さい」
「そう、有難う」俺は早速広げて確認する。
「DVDタイプの物がいいと思うんですが如何ですか?」
「そうだなあ……レコード店の流通を考えるとその方がいいだろうな」
「SONEレコードからの発売ですからね」
「写真集のサイズと内容も考えないと行けないから山岸さんと相談してみよう」
「お願いします」
「了解」

「凄いわねキナコちゃん写真集も出るのね」プリンちゃんがDVDケースのサンプルを見ている。
「写真集は私よりプリンさんの方が良いと思うなあ」
「ええ〜私が?」
「だって絶対プリンさんの方がセクシーでカッコいいもん」
「そう言われるとそれも良いかも」奏太くんが匠真くんを見た。
「ダメだよ、どうせ胸を強調したヤツとかになるんだろう」不満そうな顔だ。
「まあ……プリンちゃんの魅力だからねえ……」
「匠真さんと一緒なら私やってもいいな」プリンちゃんが笑った。
「勘弁してくれよ、俺は素人だぜ」匠真くんが頭をかく。
「でもさ、夫婦でYouTubeやるんだったらアリなんじゃないかな」奏太くんは真剣だ。
「でも出版してくれるところとか無いと思うぜ」匠真くんは渋い顔をしている。
「友希さん、どこか無いですかねえ」
「そうだなあ……キナコを撮影してくれた山岸さんに相談したらあるかもしれないね」
「なるほど………もし可能性があったら進めても良いかなあ?」奏太くんは匠真くんの反応を見る。
匠真くんはプリンちゃんを見る。
「私は匠真さんが一緒ならいいよ」笑った。
「じゃあ、友希さん今度山岸さんに聞いてみて下さいよ」
「いいよ、今度の打ち合わせの時に聞いてみる」
「良いなあ〜夫婦で写真集とか一生の思い出になりそうで」
「そうね、良い思い出になるかも」プリンちゃんは匠真くんをチラッと見る。
匠真くんは眉を寄せて困った顔をしたが、「凛がいいなら……」小さい声で言った。

「希和もプリンさんみたいにもっと胸が欲しいなあ」しみじみと言った後、周りを見て顔を真っ赤になっている。
「いいじゃん、貧乳でも」俺がクスクス笑うと「友希さん!殺す〜」と言って俺の首を絞める。みんな爆笑した。

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