データプラットフォームの意義とは【エクスポリス スマートシティレポートvol.2】
こんにちは!エクスポリスです。弊社ではスマートシティを実現するためのデータ流通基盤となる「Expolis Cloud Platform」を提供するデータプラットフォーム事業を展開しています。
スマートシティについて取り組みたいと考えているけれど、どのようなものなのか想像ができず、アクションが取りづらいと思われている方も多いのではないでしょうか?
本連載ではスマートシティに関する知識を深め、具体的な取り組みへの一歩を踏み出せるような情報を提供することを目指しています。Vol.1はこちらからご覧ください。
スマートシティプラットフォーム:地域データの統合による未来への一歩
はじめに
現代社会は、データという新しい「資源」の時代に突入しています。2007年には経産省による情報大航海プロジェクトが開催されるなど、巨大なデータを扱う時代については言及されていましたが、特に生成AIの進化により、データ活用の可能性が飛躍的に拡大しています。この潮流の中で、スマートシティプラットフォームは、地域の課題解決と持続可能な発展のキーとして注目されています。
スマートシティプラットフォームとは?
スマートシティプラットフォームは、都市や地域の様々なデータを一元管理し、分析・活用するための基盤です。交通、環境、公共サービス、エネルギー管理など、様々な分野のデータを統合し、都市運営の効率化、市民生活の向上、持続可能な発展を実現するためのデータを扱うプラットフォームとなります。
国内ではスマートシティプラットフォームについても記載のある、内閣府がスマートシティリファレンスアーキテクチャを掲載しています。令和5年8月10日公開されたものは大きく刷新されていますので、以前読まれた方も新しい資料へのお目通しはおすすめです。
スマートシティにおけるプラットフォームの役割は以下のような機能が挙げられます。
データ収集
データ蓄積
データ分析・解析
データ可視化
データ再配布
これらの詳細な機能については、今後それぞれを詳しく取り上げたいと思います。このようなデータを取り扱うプラットフォームがなぜ今必要なのでしょうか?
データの統合の重要性
多様なデータの統合は、スマートシティの成功の鍵です。一元化されたデータは、パターンの発見、問題の予測、最適な解決策の提案など、より複雑な分析を可能にします。これにより、自治体や企業は効率的な意思決定ができ、市民の生活の質を高めることができます。
今はデータは溜めるだけではなく、意思決定や課題解決を支援するBIツールと連携を容易とする低コストなデータウェアハウスの登場により、活用フェーズが加速しています。またさらに生成AIの登場により、データを溜めることの価値はさらに高まりました。現在皆さんがお使いの生成AIは自身のデータと連携させることはあまりないかもしれませんが、これからは連携させることによって独自の分析、解析に基づいたAIの活用が増えていくことでしょう。
このような動きからもデータ統合の必要性は新しいフェーズに突入しています。
AIとスマートシティ
生成AIのような先進技術は、スマートシティプラットフォームにとって不可欠です。これまでスマートシティプラットフォームのアウトプットとしてはデータ駆動型のアプリケーション、サービスの創出が期待されていました。
今後は地域のデータを利用した生成AIの活用についても重要なアウトプットとなりつつあります。AI化技術は、ビッグデータを効率的に処理し、予測モデルの作成や意思決定のサポートを行います。また、AIは市民からのフィードバックや行動パターンを分析し、サービスのパーソナライズにも寄与します。
このような活用先が増えたことにより、データを統合的に扱うことのできるプラットフォームの価値が高まっています。
地域社会への影響
スマートシティプラットフォームは、地域社会に多大な影響を与えることが考えられます。
例えば、交通流の最適化による渋滞の緩和、環境データに基づく持続可能な都市計画、公共サービスの質の向上などが挙げられます。これらはすべて、データ駆動型の意思決定により実現されます。
これまではこれらのデータ駆動型システム、アプリケーション、サービスを構築することは高額でしたが、今後は高度化したAIによって、低コストで提供可能な未来が見えてきています。
結論
スマートシティプラットフォームは、地域データの統合と生成AIの進歩によって、都市や地域の持続可能な発展を実現するための強力なツールです。これにより、自治体や企業は効率的で、市民中心のサービスを提供できるようになります。地域のデータを活用し、将来への一歩を踏み出しましょう。
過去の連載
私たちの役割
エクスポリスでは、スマートシティの概念を現実に変えるための技術と戦略をサービスとしてご提供しています。本レポートを通じてスマートシティについての理解を深めるためのひとつの手がかりとなれば幸いです。また、アクションを取りたい際にはお気軽にお問い合わせください。
スマートシティは、単なる未来の夢ではなく、現実可能になるものです。しかしながら政策においての位置づけとして、地域課題の解決方法の導入が求められることが多いため、アプリケーションなどのソリューション導入が先行することが多くなってしまいますが、上記のように地域に適したAIの構築を考えた場合、ソリューションから得られるデータの連携が欠かせません。
スマートシティにおけるデータプラットフォーム(データ基盤)についてはその利点がなかなか見えてこない、というお声をいただくことも多々ございましたので、本レポートにてなぜデータが必要となるのかについて明らかにしてきたいと考えています。
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