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生成AIが「見えない技術」として日常に融ける。第一人者としてエクスプラザが目指す未来



はじめに

今年の1月にこちらの記事を書いてから、はや半年が経ちました。

"飛躍の2024年"として掲げたエクスプラザの生成AI事業ですが、ありがたいことに事業も着々と立ち上がってきており、この半年という区切りをチェックポイントとして、生成AI事業のこれまでと、これからのエクスプラザについて改めてお話出来ればなと思います。
現在の事業の進捗や未来の話に加えて、僕の個人の興味や考えについても、この機会に僭越ながらご紹介できればと思います。

高橋一生 / Kazuki Takahashi
大学在学中にLogbar, Inc(アメリカ)、Goodpatch GmbH(ドイツ)、MAI Internatonal Associates JSC.(ベトナム)にて勤務。帰国後に株式会社フラミンゴ(語学関連)の共同創業者COO、株式会社Journey(OTA関連)の取締役COOとして立ち上げを経験。 2018年に株式会社メルカリに入社し、グループ会社の株式会社メルペイにてプロダクトマネージャーとしてメルペイTOP画面のプロダクト責任者、メルカリ・メルペイ統合プロジェクトのプロジェクトリーダー等を担当。 2020年に株式会社エクスプラザを創業、2023年より生成AIの法人導入支援事業「EXPLAZA 生成AI Partner」を開始。生成AIを活用した社内DX支援や、Webサービス / アプリ等への生成AI関連機能導入のコンサルティング〜開発支援までを一気通貫で行っている。

生成AI時代到来前から感じていた「情報」というハードル

まず、エクスプラザを創業したきっかけから。 いくつかの会社経営に携わった後2018年にメルカリに入社し、当時キャッシュレス決済の普及が加速している中でメルペイをどう広めていくかを考えていました。
出張で上海に行った際に、現地で70代くらいの方がスマートフォンを使いこなしてキャッシュレス化した社会で難なく生活されている姿を目にして、衝撃を受けたのをよく覚えています。「テクノロジーが日常生活に融け込むこと」は若者の特権ではなく、年齢関係なく実現できることだと体感しました。
一方で、日本では既存慣習が出来上がっておりその慣習から離れなくとも生活できることから、テクノロジーを駆使する方とそうでない方の情報格差が生まれていると感じました。 情報の流れが一層早くなっていく中で、最新の情報を手に入れることが出来ずに損をしたり、誰かが孤立していく。

”情報格差から生まれる経済格差や社会格差を少しでも解消したい”という思いでエクスプラザを創業し、現事業の前身となるテクニカルサポート事業やソーシャルコマースアプリを立ち上げました。

詳しくはこちらの記事をご覧ください:

ターゲットこそ違いますがどちらの事業も想いは一緒で、何かを始める時に「何をどうすれば良いかわからない」という情報整理の壁をテクノロジーの力で解消し、やりたいことをすぐに始められるような社会にしていきたいというのが軸にありました。

私自身好奇心が強く、キャンプ・サウナ・美味しいご飯・お酒・旅行・・と様々な趣味がありますが、何を始めるにも最初にかなり調査をします。どんな領域でも新しく何かを始める時に”情報を仕入れる”というハードルが誰にとっても立ちはだかり、新しい挑戦の足かせになっている
インターネットによって便利になったように見えて、情報が多すぎて実現したいことにたどり着くのが大変になっているのではないか?もっとポジティブにテクノロジーと共存して、本当に豊かな社会を実現できないか?というテーマを問い続けてきました。

DJも趣味の一つ

その中で OpenAI から ChatGPT が発表され、直感的にこれまで感じていた課題がこれで解決すると感じ、ついに生成AI活用事業に舵を切ったのが2023年3月でした。
この1年で生成AIの技術進化は凄まじく、日進月歩で世に生まれる新しい技術を楽しみながら日々仕事をしていますが、私たちにとっての生成AIは手段であって目的ではありません。
ChatGPTが出る前から想いは変わらず、目指しているのは実現したいことにたどり着くまでのあらゆるハードルを下げること、それによって「暮らしを豊かにすること」
まだ成長過程のスタートアップですが、生成AIが話題になる以前からDXの波が後押ししてくれていたこともあり、ネームバリューのない企業でもあらゆるアセットを持つ企業様と手を組み、インパクトのある取り組みが出来るチャンスが巡ってきているなと感じます。
本当にいい組織を作り、本当にいいプロダクトを追求していけば、目指している未来を実現できると確信しています。

生成AIに舵を切ってからの1年間

一言でいうと目まぐるしかったですね…。生成AIの未来にbetすることを決めたもののこの技術がどうなっていくか未知数だったため、正直どうなることかと思っていました。
結果的にはこの1年で頂いた相談数は1,000件を上回り、多くの実績を残すことが出来たのは自信に繋がりましたし、メンバーも増えて組織が出来、会社としてスケールを肌で感じる1年間でした。

今年の頭に予想していた生成AIの技術進歩は概ね予想通りで、盛り上がりに関しては期待以上のものを感じています。これまで数々の相談を受けた中には、過去に事業展開していたテクニカルサポートやコマース領域での相談も多くありました。
もともとやりたかったことを、自分たちの力だけでなく他企業様と組んでやれているなと感じますし、各々の強みを活かしてよりインパクトの大きい取り組みが出来るという点でtoBにまず絞ったのは良い決断だったのではないかと思っています。

生成AI Partner事業について

生成AI Partnerは、「生成AIを活用したい」という企業様のニーズに対して、社内DX支援や新規事業、サービス内の取り組み等様々な形で生成AI活用を支援する事業です。

生成AIの活用度合い・プロジェクトの解像度のどちらの意味でも企業様によってフェーズがバラバラなので、課題設定やスコープについて慎重に議論しながら進めていくことが多いですね。
受託会社と認識頂くこともままありますが、生成AIは新しい技術ということもありそもそもの課題設定がきちんと出来ているケースはそこまで多くありません。
問い合わせを頂いてお話を伺った上で「それであれば生成AIじゃなくてもこういったソリューションで解決できますよ」とご案内することもありますし、ビジネスとして事業やプロジェクト自体をどう作っていくかの議論から始めて開発に進んでいきます。
この1年間、様々なフェーズの企業様の伴走支援をしていく中でうまくワークしたパターンとそうでないパターンを経験し、短期にせよ中長期にせよ生成AIのコアな技術をPoCという形で試してみてから、本開発に進んだ方が双方ベストだと感じています。
PoCでの技術検証はもちろんのこと、”誰のどの課題を解決すると成立するか”の議論と実践をきちんと行ってから前に進めるべきだという想いから、より気軽にPoCをトライ頂けるパッケージ「ハタアゲ」を作りました。

生成AIは中身がブラックボックス的ということもあり、検証してみないとわからないことが多くあります。技術検証に加え、課題の特定、本開発を見据えたロードマップの作成まで一気通貫で行う仕様です。
このパッケージを試して頂き、生成AIの良さを実感頂ける企業様の数を増やしていきたいですね。既に反響を頂いており、中には大規模な取り組みもいくつかあるので楽しみです。

生成AIで実現したい未来と、組織としてのこれからの在り方

私たちが実現したい未来に向けて、生成AIがもたらす恩恵は非常に大きいと思っています。
ABテストを例とすると、極端な話、仕様書の作成などの中間処理をAIが行うことでABテストのABをABC...Zまで試すこともできるでしょうし、さらに発散させた創造性のある案を考えることも出来るようになる。
AIによって日々人間が行っていることの一部が代替されることで、チャレンジ出来る機会や回数が増えたり、「これをしたい」と思いついた後の実現までの道のりが短くなります。
太刀魚をさばいている動画を観て、「あ、釣りに行きたい」と思った時にボタンを一つ押すだけで、用具の調達・船の予約・一緒に行く友人への声かけが一瞬で出来るような未来もそう遠くないはずです(これは最近僕が普通にやりたいと思ったことです笑)。

本当の意味で生成AIが大衆に受け入れられる時には、もはや意識せずともそういうアクションが取られている状態になっていると思うので、AIが世の中に融け込み、見えない技術として浸透していく過程のその一端を、第一人者として担っていきたいと思っています。
そのために、まず私たちエクスプラザのメンバー全員が生成AIを第一線で活用している人材になっていく必要があります。
生成AIがこれからますますアプリケーションレイヤーで活用されるテクノロジーになっていく中で、プロダクト開発やDX支援を行ってきた弊社の優秀なメンバーの知見がもともと生きる土俵ではありますが、その中でさらに成長していくには私たち自身が組織として生成AI活用を社内でどの企業よりも推進していくことが重要です。
一般的な企業の10倍の生産性を上げられている状態が理想ですね。
生成AIとうまく共存して、人間が人間らしく労働出来ている集団になり、次世代のロールモデルカンパニーとなっていくことは私の裏ゴールだったりします。

さいごに

生成AI活用のPoCにご興味ある方はぜひご連絡ください!
生成AI PoC パッケージ「ハタアゲ」
生成AIの法人様向けお問い合わせ相談数1,000件、PoC支援実績20件、本開発支援10件突破の実績を持つエクスプラザだからこその蓄積されたノウハウで、各法人様のユースケースや目的に最適な生成AIのPoCを実施いたします。

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