[06/22~06/28] 生成AI Weekly News #43|Figma AI 登場!
今回も社内で話題になった生成AIに関するニュースをご紹介します。
ピックアップ|Figma AI
6/26 - 27 で Figma Config 2024 というイベントで様々なリリースがありました。
その中でも、Figma の新しい AI 技術に注目が集まったので、いくつかピックアップしてご紹介します。
Figma AI とは
今回の発表では、生成AI を使った機能がいくつかありました。
"生成AI を使い倒す"上では、「いきなり100点の回答を求めるのではなく、とりあえず60点のドラフトを大量に作成させる」というのが重要です。
今回の Figma AI の機能では、まさにそれができるようになっています。
Figma Slides
プレゼンテーションスライドが、共同で作成できる「Figma Slides」ga
発表されました。
スライドのトーンを調整したりすることも可能なようです。
トレーニング方法
生成機能のトレーニングに関しては、サードパーティ提供の AI モデルを活用したようです。
Figma で生成機能を使って作ったデザインについて、モデルの学習に使われることはないとも書かれています。
しかし、コンテンツトレーニングがオンになっている場合は学習に使われるようなので注意が必要です。
プロダクト・サービス
LumaAI、DreamMachine にキーフレーム機能を追加
LumaAI は、AIビデオ生成モデル「DreamMachine」にキーフレーム機能を追加しました。これにより、ユーザーは動画の特定のフレームを自由に設定し、詳細な制御が可能になります。
DreamMachine は、テキストや画像から高品質でリアリスティックなビデオを生成することができ、生成されたビデオは物理的に正確で一貫性があり、アクション満載のシーンが特徴です。このモデルは、Amazon Web Services(AWS)の最先端のH100トレーニングインフラストラクチャを使用して訓練されており、広く公開されています。
OpenAI、新型 AI モデル「CriticGPT」を公開
OpenAI は新しいAIモデル「CriticGPT」をリリースしました。このモデルは、従来の生成モデルと異なり、生成されたコンテンツの評価とフィードバックに特化しています。CriticGPT は、テキスト、画像、音声など多様なメディアに対する評価能力を持ち、生成物の質を向上させるための具体的な改善提案を提供します。この新モデルは、特にコンテンツクリエーターやデザイナーにとって有用であり、生成されたコンテンツの品質管理と最適化をサポートします。
図のように、CriticGPT を使うことでハルシネーションの問題を減らすことができたようです。
これによって、LLM が自身のアウトプットを評価して改善するプロセスの改善に期待が持てます。
記事:
https://openai.com/index/finding-gpt4s-mistakes-with-gpt-4/
好きなウェブサイトの範囲を指定すると、それを再現するReactのコードとFigmaファイルを作成してくれるプラグイン -「Magic Patterns: HTML to React/Figma」
あらゆるページのHTMLをReactやFigmaに変換。AIで編集。ページまたはページの一部をReactコードまたは編集可能なFigmaデザインに変換します。
HTML to React/Figma でできること:
気に入った既存のデザインを入手し、即座に自分のプロジェクトで使用できるReactコードを取得する。
ゼロから始める代わりに、既存のデザインをインポートして編集し、作業することができます。
AIを使って既存のデザインをカスタマイズし、修正する
ニュース
東京都知事選2024 で使われている「AIあんの」の技術解説
都知事選2024 関連で、先週「AI ゆりこ」というものをご紹介しましたが、今週は「AI あんの」というものをご紹介します。
YouTube 上で質問をすることで、政策等に関する疑問点について回答をしてくれます。(※ 画像のように質問をすると回答があります。)
その裏側の仕組みが公開されおり、返答は RAG を使って回答をしているようです。
カカクコムの Dify 導入事例紹介
株式会社カカクコムさんでの、Dify の導入事例が紹介されていました。店舗紹介記事の作成や製品情報登録作業の自動化などの PoC を行ったようです。
注目なのは、やはり 製品情報登録作業の自動化のプロトタイプを3時間で作ったという点でしょう。
Dify は日常業務の自動化・効率化を簡単にできるツールで、実際に活用事例として紹介されていました。
弊社でも Dify を活用した業務効率化は進めておりますので、近日記事で公開予定です。
ELYZA LLM for JP
ELYZA は、「Llama-3-ELYZA-JP」シリーズの研究開発成果を公開しました。700億パラメータのモデルは、日本語の生成能力に関するベンチマーク評価 (ELYZA Tasks 100、Japanese MT-Bench) で「GPT-4」を上回る性能を達成しました。各モデルは Meta 社の「Llama 3」シリーズをベースに日本語で追加学習を行なったものです。
OpenAI、TIME誌と提携
OpenAI と TIME は、101年にわたる TIME の膨大なアーカイブを利用し、OpenAI の製品を強化するための複数年にわたるコンテンツパートナーシップを発表しました。これにより、ChatGPT を含む OpenAI のツールで TIME の信頼性の高いジャーナリズムが利用できるようになります。さらに、TIME はOpenAI の技術にアクセスし、新製品の開発やジャーナリズムの配信方法の改善に役立てる予定です。
記事:
https://openai.com/index/strategic-content-partnership-with-time/
論文・技術系
What We’ve Learned From A Year of Building with LLMs
「What We’ve Learned From A Year of Building with LLMs」という、LLM で1年開発をしてきて学んだことについて書かれた記事が注目を集めていました。
LLM を使う上での基本として、プロンプト、RAG(情報検索)、ワークフローのチューニングと最適化、評価とモニタリングが挙げられています。
また、運用としては、データ、モデルの操作、プロダクトチームと役割の観点から説明があります。
まとめとして、LLM の0→1 のデモの価値は皆知っており、今こそ 1→N の製品化の時であると述べられています。
生成AI のプロジェクトを進めている方は、これを読むとこの1年を踏まえた現状を理解できるような記事になっています。
日本語で翻訳された記事もありますので、気になる方はこちらもご覧ください。
Gemini 1.5 Pro コンテキストウィンドウ 2M 解放
Gemini 1.5 Pro のコンテキストウィンドウが 100万トークンから、200万トークンになりました。
Gemma 2 リリース
90億(9B)と270億(27B)のパラメーターサイズを持つ大規模言語モデルの「Gemma 2」が公開され、Google AI StudioやHugging Faceを通じて利用できるようになりました。
Chatbot Area では Gemma 2 9B が GPT-4 相当の性能と評価されているようです。
ChromeにGeminiが搭載される
Google AI Studioでコードが実行できるように
デコンパイルに特化した大規模言語モデル -「LLM4Decompile」
LLM4Decompileは、初のオープンソース逆コンパイル専用の大規模言語モデルです。機械語やバイトコードを高水準のプログラミング言語に変換する技術であり、主にソースコードが利用できない場合のソフトウェア解析に使用されます。LLM4Decompileは、公開されているCコードを利用してモデルを訓練し、再コンパイル可能性と再実行可能性を評価するための標準化ベンチマークを構築しました。
その他ニュース
OpenAIがデスクトップを共有して複数人での共同作業を実現する「multi」を買収
Character AI (CAI) のLLM最適化戦略
最近注目を集めている、LLM 最適化のためにキャッシュサイズを削減してコスト効果が高くスケーラブルな推論を可能にするアプローチについて書かれています。
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今週もニュースが盛りだくさんの1週間でした。来週もどんなニュースがあるのか楽しみです!
今週もお疲れ様でした!
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