こだわりの話

 特に男性に多いのかもしれませんが、モノに関してかなりこだわりが強い方です。身に着けるものは実店舗を何店舗も回って実物の確認や店員さんの話を聞いたり、ネットのレビューやインスタの画像を漁ったりを繰り返して、熟考に熟考を重ねてようやく購入します。
 もし誕生日プレゼントを会社帰りにルミネのグリーンレーベルでぱっと選んで買われたりしたらたまったもんじゃないです。。好きな人が選んでくれたとか関係なく、自分が気に入ったものでなければ絶対使えません。
 
 だからよく炎上する4℃の話ってホント贈る側の男に対して腹が立つんですよね。
・彼氏からもらった婚約指輪が4℃だったらどうしますか?※もらう側が4℃がいいとは一言も言っていない前提。
→ 好きな人が一生懸命選んでくれたらなんでもうれしい。
→ センス悪い。人の好き嫌いも考えずに勝手に買うな。

。。。


素敵ですね



素敵ですね


 リアルでは絶対そんなこと言いませんが、完全に後者です。
 4℃自体のことをとやかく言うつもりはありませんが、20代の感度の高い社会人女性が読むようなファッション誌の紙面に4℃のアクセサリは登場しないと思うんですよね。つまりターゲット層は若くて収入も低くてファッションに対しての感度もあまり高くない人達。少しでもファッションに興味があってブランドやアイテムに対して深堀ができる人達から見たら「ちょっと、、」と思ってしまうブランドですよね。
贈った男性は数多ある老舗の指輪と比較して何を良しとして選んだか気になりますが、おそらく比較すらしていないと思います。あ、なんか見たことあるとか。4℃聞いたことある程度。で買ってるんでしょう。
婚約指輪って相当大事なものなのに、どんなブランドか少しも調べずに買ったってなると、社会人の男性だとしたらちょっとまずくないか?って思うんです。
 リサーチが甘くてスカスカな資料なのにこっちがそれで納得すると思ってる人や、コンセンサスとらずに勝手話を進めて後で顧客からクレームになったりする人と変わらないというか、同じじゃないかなと思うんです。
まあ人の気持ちを考えられなかったり、空気が読めない人って仕事もいまいちな人多いですからね。

4℃の話にそれましたが、前述の通り私は自分が気に入らないモノは身に着けるどころか所有するのすら嫌です。
 先日実家に帰省した際に父からオメガの角形手巻き時計を譲り受けました。父が着けているところを一度も見たことがなかったのと年式がかなり古いこともあり、おそらく祖父から譲り受けた物をそのままくれたのではと思います。

 普通は父親から譲り受けた時計。どんなものでも大事にしようと思いますよね。
でもこの時計、見た目が全然好きでは無いですし、まったく着けたいと思わないんですよね。細いラグやケース、針もゴールドの文字盤も小さいリューズも全部私の好みから外れます。父の前では当然そんなこと言えませんから礼を言って持ち帰りましたが、正直コレクションボックスに入れるのも嫌で売ってしまいたいとすら思います。
 私は少ない給料からちょっとずつ捻出して時計をコレクションしているのですが、世間一般に高級時計と言われる時計から数千円のチープカシオまで、コレクションのうち着けない時計はありません。自分がこういう時につけたいなと思う時計を吟味して集めているからどれも大好きなんです。
 父のことも祖父のことも大好きなのですが、好きなものは好き、嫌いなものは嫌い。それとこれとは別なんですよね。

 奥さんからは、それ他人が聞いたら強迫性障害とかその類の精神疾患を疑われるかもねと笑われましたが、確かにこだわりの強さって病気紙一重ですね。
ただもうこの年で性格も変えられないし、生きていくのってホント大変です。「4℃の可愛い指輪もらえたんだ、よかったね」って心から共感できる人間になりたいです。

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