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飯田線秘境駅めぐり④ 飯田駅出発〜小和田駅到着

さて2日目です。最初の記事と前回の記事はこちらから。

ぐっすり寝て、朝食しっかり食べて、体力は十分。

今日は小和田・千代の二駅を回ります。小和田では3時間滞在し、最寄の塩沢集落へアプローチします。

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昨日は小雨のふる空模様でしたが、うって変わって良い天気です。1日早い五月晴れですね。

天竜峡駅

飯田駅から出発し、まずは天竜峡に到着。小和田に行くためにはここで1時間ほど待たなくてはいけません。

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ここは天竜川にある峡谷の中でおそらく最も有名な場所で、国指定名勝にも選ばれています。

駅周辺はひなびた観光地という趣で、駅前広場から臨める天竜川は本当に綺麗でした。

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このあたりは川下り体験ができたり温泉に入ったりできるようだったので、秘境駅関係なく普通に観光に訪れてみたいですね。

駅の近くにある足湯に浸かりながら景色を眺めているうちに、時間が迫ってきたので再び駅に戻ります。

小和田駅到着

9:14天竜峡発中部天竜行の列車に乗り、1時間ほど。小和田(こわだ)駅に到着です。

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ここは室蘭本線の小幌駅・大井川鐵道の尾盛駅と並ぶ国内最上位クラスの秘境駅として有名で、周辺に全く人が住んでいないばかりか車道が通じておらず、鉄道以外での到達が非常に困難なことが知られています。

昭和11年の開業時は周辺に集落があって賑わっていたようですが、昭和30年代の佐久間ダムの完成により集落の一部が川に沈んだことをきっかけにしたのか過疎化が進んでいき、現在では駅周辺には全く人が住んでいません。

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実際、駅のホームで電車を見送ったあとは周辺に人の気配はゼロ。

良い天気なおかげで昨日の金野駅・為栗駅のような寂しさは感じませんでしたが、やはり秘境駅特有の「頼るものがなにもない」ゾクゾク感がありました。

小和田駅

さて、まずは駅の観察です。

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駅舎には改札口や小荷物窓口の跡がそのまま残っています。この小和田駅に駅員さんが常駐した時代も確かにあったのです。

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昭和11年の開業時から姿を留めたままの駅舎は、秘境の雰囲気とマッチしています。脇に置かれたスーパーカブ(だったもの)が良い味を出しています。


この駅はその歴史のほとんどを静かな駅として過ごしていますが、駅周辺から人が減ってしまってからも一度だけ賑わったことがあります。

現在の皇后陛下である雅子さまの旧姓と駅名が同じ(読み方はこわだとおわだで異なる)だったため、ご成婚時に「恋成就駅」として話題になったのです。

実際、一組のカップルが「花嫁号」なる特別列車でこの駅までやってきて、結婚式を挙げたとのこと。

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駅舎に当時の写真が飾られていたり、駅の近くに「愛」と書かれた椅子があったり、その頃の遺構も残っています。

人に歴史ありと言いますが、駅にも歴史ありですね。


まだまだ続きます。次回は塩沢集落へ徒歩でアプローチします。


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