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ヒマラヤのナローゲージ(KANGRA VALLEY RAILWAY #1)

ヒマラヤの麓を走るナローがあることに気づいたのはいつのことだったか?蒸気機関車でないテーマを求めて、旅の目的地を時折ぼんやり考えていた。
だいたいいつも行先はひらめくもので、この時もそうだった。

KANGRA VALLEY RAILWAY  Phathankot Junction 2019.11.28
RICOH GR3

2019年11月、コロナのことはまだ露知らず、インドへ旅立った。インドはダージリンに行って以来、20年以上ぶり。JALの直行便でデリーに着いて、迎えの車で市内へ入る。街の雰囲気は、カオスではないがやはりインドそのもの。クラクションと割り込み、渋滞が道路を埋めていた。旅に出た、という実感が湧いてくる瞬間だ。

デリーを夜遅くに出発する夜行列車の1等寝台(と言っても日本のB寝台くらいの感じだが)に乗ってヒマラヤへ向かう。寝台車には昔と同じくネズミが床を横切ったが、今回はモルモットくらいの小さい奴だった。そして翌朝、Pathankotに着くとまさかの雨だった…。

ヒマラヤの天候は11月から12月に一番安定し、それを見越してこの時期にしたのだ。期待に反して小雨であったが、まずは夜明け前の機関区にお邪魔する。静か過ぎるくらい静かで誰もいない機関庫で、ナローにしては大柄なディーゼル機関車が休んでいた。油の浮いたレイルに雨が降り、レンズを近づけるとMilky Wayが現れた。

この夏、東京OMギャラリーで開催した写真展が大阪でも開催されます。9/28(木)~10/3(火)です。私もインドのナローの写真を6点(2点は大阪展で追加しました)出展いたします。
ぜひ、プリントでご覧になっていただければ、と思います。

火車写真家集団写真展 世界の線路端からⅤ| MAG南森町アートギャラリー - MAG ART GALLERY OSAKA (mag-osaka.gallery)


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