屋島観光の玄関口だった駅(ちょっと気になる駅の風景 #2)
琴電屋島駅。高松のシンボル屋島へ、かつてここからケーブルカー(屋島登山鉄道)が接続して観光の主要ルートとなっていたとのこと。駅前から山手に向かう道の幅が広々としているのもその名残なのだろう。
駅舎は1929(昭和4)年に建てられ、近代化産業遺産に指定されている。箱のようなすっきりとした形態は、シンプルモダンな印象。ヨーロッパの片田舎にポツンとありそうなデザインは今なお輝いている。
待合室の天井や窓枠がピンクに塗られているのも素晴らしい選択だと思う。現在は無人駅となって久しいようだが、駅に対するエネルギーを感じられるのは嬉しいものだ。
ことでん志度線は、名古屋から来た小さな電車が往復している。京急や京王出身の車両ほどインパクトはないものの、ツートンカラーの電車が風景に馴染んで日常を形づくっている。