宝塚記念

マーメイドSは当たるものの荒れないというマーメイドSらしくない結果。アリスヴェリテが単に人気しすぎたし、ベリーヴィーナスが割とスッと控えたので後続がスローよりのミドルペースになってしまった。
今週末は宝塚記念でWIN5に挑戦。
ひとまず出走馬のほぼ決まっている宝塚記念から。
阪神と異なる点が多く、例年とは違う適性が求められる。
マーメイドSの時にも言及したが坂は1回だけで直線は平坦。また阪神開催の宝塚記念は内回りであるのに対して京都開催の芝2200mは外回りでコーナー角が大きい上に直線距離は長い。もちろん阪神内回りより京都外回りの方が大きく、阪神外回りとほぼ同等と考えて良い。直線距離は約400mで阪神内回りより40m近く伸びる。先週の馬場からまだ高速馬場であり、芝の荒れ具合もコース替わりでそこまで激しくはないが、宝塚記念までには内外フラットになると思われる。また今年は逃げ馬不在で13頭と小頭数寄りの構成になっており、スローペースの可能性が高い。このメンツだとベラジオオペラあたりが逃げとしては有力か。
外回りで直線が長くなる分、アリスヴェリテのようなレースをすると厳しいが、スロー前残り狙いの逃げをすれば後方勢は辛い。ただそれを加味してもドウデュースの末脚は強烈なので後方からでも届くとは思う。
また今週はめっちゃ雨が降りそうで重馬場で小レースを想定したい。

カラテ
鳴尾記念は6着で0.5秒差。ポジションを取る競馬をして直線も外を出してから伸びてはいるが、エンジンの掛かりが遅く、差は詰められないまま入線。流石にG1の舞台では厳しいか。ただ重馬場は歓迎。

ジャスティンパレス
来年のルメールだと軽視するが、今年は京都外回りなのでルメールでも軽視ができない。昨年は飛躍の年で成績を残したが、今年はドバイシーマクラシック以来のレースで国内は初戦。前走が海外で馬券外の馬の成績は悪く、ジャスティンパレスも前走は0.5秒差で4着。ドバイから3ヶ月で立て直してトップレベルに仕立て上げるのは難しいと言うことなのだろうが、おそらくこの馬は内回りが苦手。去年の有馬記念、宝塚記念、2年前の有馬記念、菊花賞と全て勝てるところには至っていない。一方で天皇賞・秋、天皇賞・春、神戸新聞杯は好走できており、直線の長いコース向け。内回りの阪神大賞典は勝っているが。有馬記念のコメントでもコーナリングでスムーズにギアを上げられる子ではないと武史がコメントしており、コーナリングは比較的苦手。今年は京都外回りに変わるので条件は好転。鞍上も強いし、ここは素直に軽視はせずに買うべき。ただ上述したように海外帰りであることに留意すべき。また、雨が降りすぎるとあまり良くはないタイプだと思う。

シュトルーヴェ
去勢してから一気に覚醒。前走は目黒記念で勝利。スローペースで前残りになりそうな展開で一頭だけ後方10番手から差を詰めて1着。展開不利の中で勝ち切ったのは強い。斤量も58.5kgで十分に重いし、G1でもやれそう。目黒記念は馬場の割に遅いタイムでの決着にはなっているが、上がり32.9秒で圧倒的だし、スローペースでタイムが出なかっただけ。ただ重馬場以上での経験がなく、そこは心配。また厩舎コメントからは前走よりは暑さのせいか気配は落ちているとのこと。直前は微調整程度らしいし、メイチの仕上げではないと言うことを考慮すると難しいかも。

ソールオリエンス
何度でも書くがこの馬は右回りだとヨレるので左回りの馬。なぜ頑なに右回りを使うのかがよくわからない。またレベルの低い4歳クラシック世代と言われるだけあり、ソールオリエンスも物足りない内容の今年のレース。ただそれだけのレース内容を考慮すると今回は人気落としそうでここが狙い目。まず皐月賞同様に重馬場の開催となればこの馬は苦にしないだろうし、京都の外回りも歓迎できるタイプ。馬場が荒れれば尚更良いし、外差ししか出来ないので最後はそのを回すことになりそう。母父はmotivatorで、これはタイトルホルダーやパンサラッサと同じmontjeuの血を引いている。血統信者ではないが、父親がキタサンブラックであることも考慮するとスタミナは豊富にあると思われる。前走は向正面からポジションを取りに行って直線はピリッとした脚も使えず、7着。2走前は距離が短く、ペースも速いため、忙しかったし、一頭だけ外を回しての4着。そもそも器用な馬じゃないので内を捌くことができず、開幕週でも外を回すしかなかった。有馬記念は出遅れて4コーナーも後方のままで切れる脚を使えずに8着。菊花賞は流石に距離が長い。まだ古馬になってポテンシャルを発揮できていない馬でここらが正念場。コメントからもここは自分のリズムでとあるし、後方から一気に差す競馬となるだろう。

ディープボンド
時計のかかる馬場は歓迎。重馬場も歓迎で京都も歓迎。ただ外回りは正直微妙。溜めればそこそこ切れるが、それでも切れ味は足りず、前々で粘る競馬がベスト。鞍上は幸英明なら特に問題はない。

以下は前走のメモ。
”去年の天皇賞は2着。そろそろG1タイトルが欲しいところではあるが、前走の阪神大賞典は7着で最近は成績が下降気味。ただし、前走は10㎏増えて余裕残しの中だったのでやむなし。とはいえ、開幕4日目の京都だとディープボンドにとっては時計が速すぎる可能性が高い。実際有馬記念や去年のJCはレベルが高かったのもあるが、時計も速すぎた。ただ天皇賞春はG1とはいえ、これらの最高レベルの重賞と比較すると相手関係では見劣りする。そう考えると相手は比較的楽になるし、近走の戦績からもあまり人気はしなさそう。スタミナは無尽蔵にあるような馬だし、前走から叩いて上積みも期待できるし、天皇賞・春は2年連続2着。鞍上が変わってもここは期待したい。”

前走は0.4秒差の3着でやはり京都は得意。正直今回のメンツならハナでもいいくらいだと思う。最後までしぶといので前残り決着するなら絶対に買うべき馬。スローペースで進めて3コーナーあたりから仕掛けていけば最後まで粘り強く残れるとは思う。ただしさすがに相手関係から言えば1着にはならないと思う。ただオッズはつくと思うのでワイドでおいしい馬。

ドウデュース
特に軽視する要素はないし、この馬は元気すぎるくらいなので前走が海外であってもそこまで問題はない。さすがに凱旋門賞は辛いレースではあったが、4か月半の休養で京都記念はぶっちぎりの1着。ドバイターフ明けの天皇賞はレコード決着に乗り替わりもあってやむなしの結果。SNSでは馬体が~とか言われているが、正直馬体なんて見ても未知のことの方が多いと思っているし、この馬に関しては実績も十分にあるので2200mは全く心配いらない。ドウデュースで軽視したい要素は週末の天気くらいなもんで重馬場がきついかどうか。重馬場のレベルは違うが、ニエル賞も凱旋門賞も重馬場で走って敗北。別の敗因がある可能性はもちろんあるが、敗因の一つにはカウントされるだろう。ただそれ以外はあまり軽視する要素はなく、強いと思う。

ヒートオンビート
目黒記念は59㎏を背負ってのレースだったが、スローペースでよーいどんになってしまい、また馬群が密集して進路が開かず、脚を余す結果で7着。7着といえど着差は0.3秒差。目黒記念らしくない結果で、目黒記念は近年でがらりと傾向が変わってきている。

以下は目黒記念のメモ。
”力のある馬だが、近走はパッとしない。そのうえで斤量59㎏となると重すぎる。基本的に集中力が持続しない馬でゴール前になると気を抜いてしまう。前走は日経賞で中山の方が直線が短くて良いという評価だったが、いつもよりも前につけて7着。やはり周りに馬がいないと集中することができなかった様子だった上に苦しい展開だった。2走前は有馬記念で4コーナーの不利があったので参考外だし、レベルも高かった。アルゼンチン共和国杯は59㎏で3着同着だったが、リズムよく乗って鋭く伸びたが0.2秒差の3着。このアルゼンチン共和国杯は比較的ペースが流れており、1000m通過は1.01.1。もともと瞬発力タイプではなく、持久力タイプなので目黒記念は合っており、59㎏も経験済みであることを考えるとここは連覇もあってもよい馬。過剰な人気にはならないだろうし、妙味もある。”

阪神開催の宝塚記念だと適性は合っていたと思うが、残念ながら今年は京都開催。しかもスローペース濃厚で瞬発力を問われる流れが想定される。そう考えるとさすがに厳しいか。

プラダリア
京都記念はやや低レベル戦ではあったが速い時計で1着。前走は大阪杯でハイペースとなり、忙しい展開となってしまった。池添ももう少し距離が欲しいとコメントしているように、スローペース専門。そういう点ではここはベストに近い舞台ではあるが、雨の降る馬場がどうか。ただ昨年の京都大賞典では重馬場で1着を取っており、日経新春杯も稍重の馬場でクビ→クビ差の3着。未勝利戦も重馬場で7馬身差の勝利というように比較的馬場が悪くても問題はないタイプ。ディープ産駒故に苦手かと思ったがそうでもない様子。前走はペースが合わず、コースも合わずだったので参考外だし、調教がレースに直結するタイプなので追切の評価が高ければ評価禿げたい。京都は得意だし、鞍上もG1で要警戒の池添なのでここは抑えておくべき1頭。

ブローザホーン
天皇賞は後方から鋭く伸びて2着。鞍上がペース読みが苦手で仕掛け遅れやすい人なのでそのあたりのスキルの差が出た感じ。十分に差せる相手だったと思うし、再び舞台は京都外回り。また重馬場もよい馬で、ここはリベンジなるか。力関係でいえばブローザホーンの方が圧倒的にディープボンドよりは強いというイメージだし、切れ味も鋭いのでこの舞台は合っている。

以下は前走のメモ。
”阪神大賞典は転厩緒戦で3着。レースでは掛かり気味になってしまったが、それでも3着。距離は問題ないし、能力も高い馬。この中間はいろいろと工夫した調教もしているし、転厩して2戦目で上積みもありそう。時計の速い決着も問題ないし、人気次第では本命。ただ鞍上の菅原明良はペースをつかむのが苦手なのでどちらかといえば短距離の方が合っていそう。長丁場のレースがどうか。”

こんな書き方をしていて結局本命で2着。心房細動だった京都大賞典を除けばオープンクラスでは複勝率100%の馬で能力は認めるべき。今回はスローペースなのでそのあたりを鞍上が判断してある程度のポジションを取って運べればアタマまであってもよい。馬体重の割には重い馬場も重い斤量も得意な面白い馬。

べラジオオペラ
前走は大阪杯で1着。レベルの低い4歳世代とはいえ、すでに古馬相手にG1を勝っているのでそのレッテルは貼られない馬。今回は逃げも意識しているようで、スローペースなら逃げ残る可能性は高い。操縦性も高く、折り合いも心配はないので逃げても大丈夫。前走は発馬を決めて位置を取りに行って2番手追走から最後まで粘り切ってクビ差で1着。立ち回りが良く、完ぺきな競馬をした結果。2走前は京都大賞典で今回と同じコースだったが、プラダリアを抜かすことができず、2着。正直この結果だけを見るとプラダリアには完敗しており、その相手関係から言えば、この舞台ではプラダリアに軍配が上がりそう。ただべラジオオペラ自身もスプリングSで重馬場の中勝利しており、馬場適性は問題ない。皐月賞の10着はハイペースすぎてつぶれただけでダービーの4着はスローペースで後ろ過ぎただけ。逆に言えば前でも後ろでも競馬ができる賢い馬。暑さに強くない馬というコメントもあるが、まあ雨が降って気温が下がっているなら特に問題はない。軽視はできないが、プラダリアに完敗している点は気がかり。鋭い末脚はないのでスローペースで進めると差されるかも。どちらかといえばミドルペース前後で進めたい馬。

ヤマニンサンパ
鳴尾記念は4番手評価で4着。以下は鳴尾記念のメモ。

”ケフェウスS、カシオペアS、アンドロメダSで星座系のレースで走ってきてすべて3着。右回りの方がいい馬でケフェウスSは終始外を回る形で3着。早仕掛けの割にはかなりしぶとく粘っていたし、ゴール寸前までは2着争いを演じていた。ポテンシャルは高い。カシオペアSは1800mに短縮したが、ペースが速くて追走に苦労。残り1ハロンから良く伸びて3着。そして前走はアンドロメダSで2000mだったが、ゲートで長く待たされてスタート出遅れ。それでもポジションを取っていき、テーオーソラネルの外で良く伸びて3着。ここまでの3戦は終始外を回されたり、追走に苦労したり、出遅れたりと敗因は明らか。ケフェウスSは前潰れの展開だったが、レコードタイの時計で3着と考えると内容は濃い。6か月ぶりだが、ここはいきなり一発あってもよい。”

結構期待していたが、最も後方から伸びてきての4着でアタマ差。またヨーホーレイクは強かったが、加速ラップでタイムも速く、速い馬場に対応できたのは加点材料。2200mに伸びても問題はなさそうで、スローペースの方が良い。右回りもいいし、半年の休み明けの前走よりは上積みはある。ただ相手が強いのは仕方ない。G1レベル相手にどこまでやれるか。

ルージュエヴァイユ
大阪杯は11番人気から穴をあけての3着。いつも後方からになる馬で展開面の恩恵を授かれるかどうか。大阪杯はべラジオオペラ→ローシャムパーク→ルージュエヴァイユの順でタイム差はなしのクビ→ハナ差。ただ残り800mの地点から加速して最後の1ハロンまでラップが緩まなかった持久力寄りのレース展開で前がつらかった分、後ろの馬には恩恵があったのが大阪杯。京都記念は案外な内容。休み明けで+10㎏もあったのかも。末脚は切れる馬だが、重馬場は心配。前走は意外と力を発揮したが、より相手が強くなる今回は通用するかどうか。スタートが悪いので後方からになった時に展開負けするかどうか。

ローシャムパーク
前走は大阪杯で2着。スタートは良かったが二の足が遅く、後方からになるも向正面でまくる競馬をして3コーナーでは3番手。そこから前をとらえようとしたが、わずかにべラジオオペラには届かず、2着。この展開から考えるとかなり長く脚を使っており、展開面では一番スタミナを要求されるレースをしたと思う。その点、べラジオオペラは速い展開ながらも番手で淡々と走っていたし、個人的にはローシャムパークの方が強いと思う。2走前の香港カップは初の海外で出遅れたし、やむなし。それ以前は函館記念、オールカマーと連勝しており、特にオールカマーはハイレベル戦で1着。トビの大きい馬でかつスタミナもあるし、京都の下り坂から大回りのコースで長く良い脚を使えると考えると今回の宝塚記念では展開が向きそう。オールカマーでもルメールがG1レベルと評価しているし、能力自体は高い。ただちょっと力みやすい馬で距離延長は割り引く必要があるかも。オールカマーの時は平気だったが。道悪もさほど気にはならず、ここは有力候補。


小頭数なのでさほど枠の有利不利は気にしなくても良さそう。ただどの馬が内枠になるかは結構大事でそれ次第では逃げ馬が変わってくる。
暫定の印をつけると、

◎プラダリア
〇ドウデュース
▲ローシャムパーク
☆ソールオリエンス
△ブローザホーン、べラジオオペラ、シュトルーヴェ、ディープボンド、ヒートオンビート、ヤマニンサンパ

逆に印をつけなかった馬はルージュエヴァイユとカラテだけだが、なんかヒモに変な馬が来そうで印は幅広くなった。
ソールオリエンスは展開面が心配だが、重馬場は得意だし、そろそろなめられてくる頃なのでオッズもおいしい。もちろん皐月賞はハイペースで前潰れしたという展開の恩恵は受けているので高評価にはならないが、重馬場が得意というのは変わらないだろう。
プラダリアは京都が得意だし、重馬場も得意だろうし、前走は敗因も明らか。巻き返しに期待したい。
ドウデュースは馬場が不安なだけ。ローシャムパークは強いだろうし、ここは有力候補。ブローザホーンも☆にはしたかったが、前走同様仕掛け遅れての2,3着は十分にある。ディープボンドはここは得意舞台で時計のかかる馬場もよいし、あとはスローペースで切れ味勝負にならなければ。ディープボンドはディープボンドの競馬をしてほしい。ヒートオンビートは前走不利があり、見直し可能。ヤマニンサンパはさすがにレベルが足りていない可能性が高いが、鳴尾記念は結構ハイレベルだったので3着くらいなら足りても良さそうというイメージ。シュトルーヴェは強いがコメントが気になる。べラジオオペラはやはりローシャムパーク、プラダリアには劣るという印象を拭えないので抑えまで。
プラダリア単勝とかでも面白いかも。能力が通用すれば。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?