日本のロールプレイングゲームはここから始まった。
ドラゴンクエスト。ロープレを語る上で外すことができない作品タイトル。
アクションゲームが苦手な僕は、なけなしのお金を貯めて当時大人気だったカプコンの『魔界村』よりも、文字だけで構成されたゲーム画面がとても新鮮に思えた。
読書好きで多感な中学生の想像力を持ってしても、画面を見るだけではどんなゲームなのかさっぱり分からない。ましてや田舎の小さなおもちゃ屋さんで偶然手にしたそのソフトが後に伝説になるなんて思いもしなかった。
親の目を盗みつつ、いとこと深夜のリビングでプレイしたものの、データのセーブ機能が無い時代の話。
ブラウン管のボケボケの解像度で表示されたパスワードは「ぱ」か「ば」か判別すら難しく、書き写した後で念のために入力してもエラーが出て、また始めからスタートする羽目になり、眠い目をこすりつつ、何度もやり直したのは懐かしい思い出。
初めてエンディングを迎えて流れた横文字のスタッフロールを目にした時は、まるで映画のような感動に包まれ、一生忘れられない体験となった。
堀井雄二、すぎやまこういち、鳥山明という組み合わせは奇跡というしかないけれど、すぎやま先生がもうこの世にいないなんて信じたくもない。
おそらくは最新作12が三人での最後の作品になるのだろう。
今となってはあまりにもオーソドックスで古さを感じる世代も多いと思う。しかし、時に無性に食べたくなるチキンラーメンのような普遍的な魅力がドラクエにはある。
1作目は、ファミコンの容量の都合や初めてのロープレということもあり、説明は簡素でコマンド入力も面倒。宿屋のBGMが違うことに驚きつつ、カニ歩きを懐かしみ、やっぱりリメイクよりファミコンだよなと思わせてくれる永遠の名作だ。
僕の名前がスライムなのももちろんドラクエが好きだから。砂時計も買ってしまった。
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