菅田将暉のオールナイトニッポン。

熱心で奇特な読者の方ならすでにご存知の通り、僕は星野源さんが好きである。松本人志さんも好きである。

では菅田将暉さんは?と言われれば、少し謎な部分がある。

そもそも彼のラジオを聞いたのは、初回放送からだ。

それまで僕が彼に抱いていた印象は何だかよく分からないというものだった。

たまたまダウンタウンの番組であふれでるファン心から号泣している彼を見て、少し興味を持った程度で、それまで彼の出る作品をほとんど見た事がなかった。

思い返せば、ウシジマくんとか仮面ライダーとかで見かけたことはあったと思うので、意識していなかったというのが正しい。

そこで彼の代表作の一つ、

を見た。いわゆる

のような人物入れ替わりのコメディで、これは評判通り面白かった。

つづいて、

これは映画の存在を知ってから原作をまとめ買いし、読んでから見たのだけど、彼のイメージは役にぴったりだった。

ん?

違う、役が彼にぴったりだった。

あれ?

あれれ?

も良かった。菅田将暉というイメージがますます分からなくなるほどに。やっぱ役者なんだな。

は、映画館まで足を運んだ。この作品については原作も読んだ上で趣里さんの演技が菅田くんを上回った印象だったけど、それだけ彼が引き立て役だったのだと思う。

もちろん彼には他にも役者に傾倒させるきっかけとなった

や第41回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した

があり、そちらは何だか見るのがもったいない気がしてまだ見ていない(なんでやねん!という彼のツッコミが聞こえてきそうだが)

さて、ラジオの話だった。

星野源さんのラジオリスナーである僕は、2017年4月から月曜担当の源さんが火曜日に移り、その後釜に菅田将暉さんが担当になった事を知る。

この時、彼が何者なのかに少し興味がわいた。この頃はまだ先ほどの作品群をほとんど見ていない。だからせめて初回くらいは試しに聞いてみようと生放送を待っていた。

1時の時報とともに暗い語り口の菅田将暉が登場する。何となくイメージにぴったりだ。

と思ったら、「嘘でーす」みたいな感じで、きさくな関西の兄ちゃんが話し始めた。

関西人である僕にとってそれは馴染みやすい語り口だった。

あっ、こんな人だったんだと思った。

そして、とりあえず次の週も聞いた。いつからか忘れたけれど、聞き続けるうちにリスナーが「おい!菅田!」などと呼び始め、彼はどんどんいじられキャラになっていった。

そこで僕はスゴイと思った。まずこの空気を作り出したのは彼だ。なぜならメールを読むかどうかは彼やスタッフの方に主導権がある。最初は何気にそういうものがまざっていたのだと思うけれど、面白いとふんだ彼らは進んでその手のメールを読み始めた。

一方、リスナーはと言えば、どんどん過激にいじり始める。何しろメールだから、ちょっとの言い間違いも見逃さず遠慮なくからかい倒す。

こうして文面だけを読んでいると、ケンカにならないのかと思う人もいるだろう。

しかし、読む菅田くんも読まれるリスナーも互いにリングの中で暗黙のルールにのっとって笑いにしている。そこには愛情があるのだ。

若い人の独特のノリを一瞬で捉えて切り返す菅田くん。時に下品で、時に横暴で、時に親しみやすくて、僕の気づかない笑いをどんどん拾っていくトークはなかなかの衝撃だった。

いや笑撃だった(ベタやな)

菅田くんが役者だなと思うのは、メールを読む時に様々な声色を使うところだ。きっと彼は無意識にそれをやっているような気がする。ヘタレキャラやヤンキーキャラ、読むたびに彼はいろんな役になりきって読み上げ、リスナーと一緒に爆笑する。

と思えば、ある時は何でも素直に言うべきだと思っていたけど、全てを話すのはやめますと誰かを気遣って真面目に話す時もある。

ところで。

僕は歌手としての彼が好きである(やっぱり好きなのか)

アルバム2作品は当然持っているし、ライブ映像も購入した。

『さよならエレジー』は大のお気に入りでカラオケに行くと必ず歌い込む。

歌うのではない、歌い込むのだ。

この曲のDAMでの最高得点は95.336で止まっているけれど、自分ではまだまだ完成していないのでもっと歌い込みたいと思っている。

彼の歌声には表情があると思う。それは役者だからか、あるいは歌心なのか。とにかく彼の新曲を聞くたびに次はどんな風に表現するのか僕はワクワクしっぱなしだ。米津玄師、石崎ひゅーい、あいみょんという人気のアーティストとの交流はこれから先も名曲の数々を彼に残すに違いない。

そして僕は思うのだ。こんなにいろんな仮面を持つ菅田将暉ってやっぱり何だかよく分からないと。


僕の中で一番続編が見たいのはこのドラマです↓




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